売上アップを見越して楽天に出品したショップ運営者の中には、「結果がなかなか売上にあらわれない」、「アクセス数や購入率が低迷している」などの悩みを抱えることがあります。
楽天への出品は、大手モールとして新規顧客を獲得できる場です。しかし、売上アップのためには、ショップ側が積極的に対策を施す必要があります。
そこで、楽天で売上アップに必要なアクセス数や購入率を中心に、アクセス数の増加や購入率アップの方法を解説します。
目次
楽天市場は集客力に優れたショッピングモール
楽天市場は、Amazonに並ぶショッピングモールです。2021年12月に公表されたニールセンの調査(トータルデジタル利用者数)では、デジタルコンテンツの「視聴者数」がAmazonを上回っており、集客力に優れた日本最大級のショッピングモールといえます。
そのため、楽天市場には多くの会員とショップ利用者が存在し、出店することで売上の向上を狙うことができます。しかし、楽天が独自に実施する施策をしないことには、売上の向上に結びつかないのです。
以上のことから、楽天市場に焦点を当てた売上増加の施策について、失敗しやすい店舗に共通する部分、逆に上位を確立したショップが集客に必要な施策内容について把握することが重要です。
売上アップのためにはアクセス人数が重要
楽天に商品登録や店舗開設をする目的は、売上を高めることにあります。そして、売上アップの鍵を握るのが「アクセス人数」です。
店舗の売上を測る指標には、「売上=アクセス人数×転換率×客単価」の計算式があります。
- アクセス人数=店舗ページを訪問した人の数
- 転換率=店舗ページを訪れた人のうち購入に結びついた人の割合(売上件数÷アクセス人数)
- 顧客の1回あたりの当たりの購入平均額数値化したもの(売上金額÷売上件数)
上記の式に該当する数字を当てはめて計算し、店舗の売上を導き出します。
このとき、アクセス人数が少ない状態で商品ページを作成しても楽天ユーザーには見てもらえません。公式の計算式にもあるように、アクセス人数は掛け算となるので、数字が少なければ売上が減ります。
裏を返せば、単純にアクセス人数が増えることにより売上全体を底上げします。楽天市場には、そのためのイベントやキャンペーンの機会、メルマガ、SEOなどの売上アップのための施策がそろっています。
楽天でアクセス数アップのためにするべきこと
楽天でアクセス数アップを目指すには、楽天市場に特化した方法で検索上位を目指すことが必要です。Googleなどの検索エンジン対策と同じ方法を取れないことには気をつけましょう。
実際、楽天市場には独自に設定されたアルゴリズムがあり、外部の検索エンジンとは全然対策の仕方が違います。そこで、以下のことを踏まえた対策が必要です。
楽天の検索順位上位を目指す
アクセス数アップのためにまずは、楽天の検索順位で上位を目指します。楽天が設置している検索窓にキーワードを打ち込んで検索した際に表示される検索結果ページで最初の方に商品が表示されるようにするのです。
そこで知っておきたいのが「楽天検索最適化」です。楽天検索最適化とは、楽天検索順位において、自社の商品ページを上位表示するために必要な対策のことです。
その商品に関連したキーワードを選定し、上位に狙いを定めて対策を行います。具体的には、上位表示で必要なキーワードの入れ込みを商品タイトルや説明文、キャッチコピーなどに含めるのです。あるいは、RPP広告を出して、キーワード検索での上部に表示することを狙います。
その後、効果検証を実施して、上記のキーワード選定と対策を繰り返し、PDCAを回しながら売上アップを図ります。
Googleなど外部検索エンジンでの上位表示
楽天検索最適化は、あくまでも楽天市場内の順位を上位に上げることにあります。そのため、外部から見込み顧客を集めるには、Googleなど外部検索エンジンで上位表示させることが大切です。
しかし、楽天検索のキーワード対策とは競合他社の数が異なり、キーワードを含めただけなどの対策だけでは上位表示を目指すのは困難です。そこで、Googleなどの外部検索エンジンを使って狙ったキーワードで上位表示を達成するには、上位表示に不可欠とされる要素をどれだけショップが網羅できているかが大事です。
もし、現在、店舗のアクセス数にお悩みの方がいましたら弊社が運営する「楽天コンサル&運用サービス」がおすすめです。色んな広告や企画があって、どれをやったらいいか分からない、SEO対策を見直したい、そもそも相談できる人がいない。などアクセス数でお悩み方を全面的にサポートいたしいます。
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楽天で購入率アップのためにするべきこと
楽天で購入率を上げるには、すべきことをこなして、地道に1つずつ改善することが求められます。
タイトルの見直し
楽天で購入率を上げるために、タイトルを見直して改善する方法があります。タイトルは、楽天の検索窓でキーワード検索した際に、商品名や特徴をあらわす大事な設定です。特に、同じメーカーやブランドでは、競合する別の会社が型番商品を出品しており、検索順位で売上は変わります。
なかでも注目したいのが「サジェストワード」です。楽天の検索窓には、メインのキーワード(1つ目の単語)を入力した際に、すぐ下に、一緒によく検索される2つ目、3つ目のキーワードが表示されます。
それをタップorクリックすると素早く複合キーワードを含めた検索ができるというサイト設計です。楽天ユーザーは、検索の際に「サジェストワード」を検索することが多く、目的の商品をそこから探します。
つまり、出品者は「サジェストワード」を意図的に設定することで、購入率を上げられるのです。
商品ページの見直し
商品ページは、顧客が商品を購入する際に決め手となる部分です。楽天で上位表示されたタイトルをクリックして商品ページを開き、写真や商品説明、レビューなどを参考にしてカートに入れるかそのまま購入をします。
以下のケースでは、商品ページを開いた顧客をカートイン・購入にまでアクションを起こさせる力が足りず、離脱率が高まります。
- 写真が魅力的でない、購入の判断材料として不十分
- 商品ページの説明が充実していない(内容に乏しい、メーカー説明のまま載せている)
- 商品カラーの選択肢が少ない(カラーバリエーションがない)
- リードタイム(配送までの時間)が長い
上記の1つでも該当する場合には、商品ページの見直しを実施します。商品ページに少ない説明文しかない場合は、顧客の知りたがっている情報に焦点を当てて商品説明を増やします。カラーバリエーションには、バイヤーとしてできる限り選択肢を増やすように心がけましょう。他も同様にして改善策を提案します。
以上のポイントを網羅できれば、それだけ購入のアクションを促せます。
リードタイム設定の見直し
リードタイム(出荷作業の日数)は、一般的に商品発送までにかかる所要時間の目安を指します。商品ページの改善にも挙げたように、リードタイムの短縮と日数の明記は、購入率アップに欠かせない要素です。
なぜなら、楽天ユーザーを含む多くの顧客は、通販で目的の商品をすぐに入手したいと考えるからです。近頃は、リードタイムの改善に取り組むECサイトや大手モールが増えており、「早く届くのが当たり前」の状態にあります。
出荷段階に時間がかかりすぎるショップ、=(イコール)発送日程が長いという認識です。例えば、5日を超えてのリードタイムが設定されている場合は改善が必要です。リードタイムをできるだけ短くすることにより、ユーザーが早く届くと認識して、購入率を引き上げられます。
販売価格の見直し
独自のECサイトで商品を販売するケースに比べて楽天市場での出品は、モール内の価格競争が起こりやすい特徴があります。顧客は、同じ商品なら価格を比較して買いたいと考えており、かなりの不安要因がショップに対してない限り、多くの人が安いものを選択したいのです。
メーカーやブランド品は、普段から商品に対しての信頼感があり、ショップレビューの数が平均より多ければ、価格だけの判断ということもよくあるのです。そのため、販売価格の見直しが必要です。この辺は、PB(プライベートブランド)商品にはない特徴があります。
また、商品代金が意味するのは商品本体の価格だけではありません。楽天市場の場合、送料無料対象以外の商品価格には出品者が設定した送料が上乗せされる仕組みです。そのため、顧客は「商品代金」+「送料」のトータルで価格を判断しています。
価格競争で最安値の立ち位置をショップが確立することは、購入率を高めるのに重要な要素でしょう。
サムネイル画像の見直し
楽天の検索結果には、タイトルと同時に表示される「商品のサムネイル画像」が購入率を上げるのには重要です。ちなみに、サムネイル画像は商品をイメージした画像のことを指します。目にとまるようなサムネイル画像が設定されていれば、ユーザーは手を止めて商品をクリックする事が増えます。
サムネイル画像を見直すことで、検索結果の一覧から流入する顧客の数を増やせます。それは同時に、クリック率(CTR)の向上が見込めるのです。
実際にサムネイルを見直す場合は、検索ページを競合他社の商品と見比べてサムネイル画像が似通っていないか確認します。また、女性ユーザーのクリック率を高めたい場合には、「人物画」をサムネイル画像に挿入します。
他と比べて上位表示にもかかわらず購入率が上がらない場合には、サムネイル画像の見直しを検討しましょう。
レビュー投稿を促す
楽天市場では、検索窓で探した場合に、検索結果が表示されます。その際に、レビュー件数や星の評価数が標準で確認できる仕様です。人気のある売上の高い店舗は、かなりのレビュー数を有しており、ユーザーにとってはレビュー数が購入時の指標の1つとなっています。
そのうえ、「レビュー件数順」や「レビュー評価順」など検索順位をレビューで並べ替えることもできるため、レビューのまったくない店舗や少ない店舗はそれだけで楽天検索では不利です。
事実、楽天は標準の検索順位にもレビューが考慮されています。レビュー数や評価をまずは上げるためにレビュー投稿を促すことでユーザーに見つけられやすくなり、しかも購入率のアップに繋がります。
そのためには、店舗限定セールを活用するなど、一気に購入者を増やしてレビュー数も上げる方法が効果的です。
楽天のさまざまな機能を利用する
楽天には購入率をアップするときに活用できるさまざまな機能が利用できます。例えば、楽天ランキング、楽天アフィリエイト、楽天の特集ページ、各種イベント、効果の高い有料広告などです。いずれも楽天に出品した際、購入率に直結する機能です。
楽天ランキングでは、総合・ジャンル別のランキングで集客できますし、アフィリエイトでブロガーなどの外部流入の期待や特集ページやイベントに合わせて商品を目立たせるなど、工夫によって購入率アップが期待できるでしょう。
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楽天で売り上げが上がらないショップとは
楽天で売り上げが上がらないショップにはいくつかの共通点があります。
他力本願になっている
まず、「楽天に出品さえすれば勝手に売上が上がる」と誤認している経営者が運営するショップは売上が上がらないことです。楽天に対する過大評価により運営側で努力することを放棄していても売上には繋がりません。
商品点数が少ない
競合多数の楽天市場は、商品点数が少ないと売上が伸びてかないことがあります。単純に商品数が少ないとそれだけユーザーを集められる機会も少なくなるのです。
商品数の少なさによる購入機会の損失とも言い換えられます。同じショップ内の別商品を買う機会も同時に減るため、商品点数が少ないと売上は上がらないことが多いでしょう。
コンセプトがあいまい
コンセプトがあいまいなショップは、基本的に売上が上がりません。ショップに商品を並べただけで「メインに何を売りたいのか」というコンセプトがふわっとしているショップは特にです。しかも、メインターゲットの顧客が定まらず、ユーザー側も離脱しやすくなります。
競合ショップの分析をしていない
出品やショップ開設時に、競合ショップの分析をしていない場合は、売上がすぐ頭打ちして、販売数が伸びないことも珍しくありません。楽天市場では、たくさんの類似商品が出品されており、その中で勝ち抜かないと顧客に選んでもらえないでしょう。
似たような商品を出品する際は、検索結果などから競合他社を見極めてショップ分析や対策などを実施することが不可欠です。
有料広告費を使いすぎる
楽天市場には、無料の楽検索上位表示と有料広告があります。しかし、有料広告に頼りすぎて、無料の対策で売上を高めるノウハウや対策知識が欠けてしまえば、いずれ売上が下がったときに財務状況の悪化が起こります。したがって、売上アップのためとはいえ、有料広告に予算を割き過ぎないことも大事です。
売上アップのためにできることからどんどん改善していこう
これまで取り上げた売上アップのための要素を検討して、改善すべき点が見えてきたら、すぐに改善に取り掛かりましょう。
1つの要素だけでなく、売上アップに必要な複数の要素を改善します。そこから、少しずつさまざまなポイントがよくなることで、複合的な売上改善が期待できます。
ライフエスコートの「楽天コンサル&運用サービス」とは
株式会社ライフエスコートでは、「楽天コンサル&運用サービス」を展開しています。楽天運用担当者が抱える課題、問題を洗い出し、具体的に解決していきます。
- 店舗のアクセス数が伸びず困っている
- リソースが足らない
- 数値を見ても改善点が分からない
- デザイン変更をしたいけれども自分でできない
- 広告の運用ができていない
- SEO対策のノウハウがない など
22年間コンサルティングをしてきた中で実際にこういったお悩みを毎日のように聞いてきました。売上総流通金額累計1,000億円以上を作ってきた私たちの22年蓄積したノウハウを最大限活かし、EC運営担当者の悩みを具体的に解消しています。
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まとめ
今回は、楽天市場の出品で売上アップを目指す人向けに、アクセス数や購入率といった重要な項目について取り上げました。実際に、楽天で売上アップするための方法としては、楽天の検索上位表示を狙い、その検索一覧からユーザーの流入を増やし、商品ページで購入を促すことがアクセス人数や購入率を上げます。
特に、売上が上がらないショップに対しては、今回の対策を視野に入れて、商品ページの改善や楽天検索の対策を施します。少しずつできることから複数の項目をカバーすることで、全体として売上アップを狙えます。
まずは、自社の商品ページやタイトル、検索順位などを分析して、改善案を出すところから始めてみましょう。
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