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店内撮影の基礎を知ろう!撮影前に準備することやポイントとは

店主やスタッフが店内を撮影する機会は、ホームページの写真や広告画像、雑誌記事のイメージ写真など意外とあるものです。

しかし、店内撮影の基礎がわからず、イメージアップのつもりが、逆にイメージダウンを引き起こし、「お店のコンセプトや雰囲気を上手く表現できない」「きれいに撮影できない」などの悩みを抱えることがあります。

そこで本記事では、写真を撮影するのに必要な基礎的な知識や工夫に必要な方法などについて紹介します。

店内を撮影する前に確認しておきたいこと

店内撮影では、機材や人員の手配準備ができたらすぐ撮影するのではなく、実際に撮影をする前に、「写真で店舗の何を表現するのか?」を考える必要があります。しっかり準備すれば、写真を見たユーザーに店舗のアピールポイントを明確に伝えられるでしょう。そのため、確認しておきたい次の3項目について、先に把握しておきます。

お店のコンセプト

まずは、撮影前にお店のコンセプトを明確にします。コンセプトによっては、撮影する対象物の内容・範囲や細かな撮影技術が変わってくるためです。例えば、同じレストランでも、彩りのよい料理をメインにした店舗とゆったり落ち着いた店内のお店では、まったく別のコンセプトを設定するのが一般的です。前者は料理に関するテーマとしており、後者であれば、雰囲気に重点を置いたテーマとなります。

コンセプトにそって撮影するものを選び、そこからお店の良さを引き出します。その際に必要となるのが、撮影の方針となるお店のコンセプトを十分に検討することです。魅力をユーザーに伝わるものにするため、具体的な撮影の工夫や構図より先にお店のテーマを検討します。

誰がその写真を見るか

次に、写真を閲覧する人「=来てもらいたいユーザー(客層)」をイメージします。写真のコンセプトに惹かれて来店を決めたユーザーは、さまざまな目的や趣味を持つのです。

女子会に利用したいユーザーには、女性が好みそうな雰囲気や料理をメインに撮影することを意識します。家族連れなら親が子供と訪れやすいアットホームな雰囲気でベビーチェアなど店舗作りに配慮していることをアピールできます。低年齢の同伴者向けならキッズメニューのある写真です。つまり、お店に来るターゲットユーザーを決めるか、来店の多いユーザーの傾向をリサーチしたうえで写真を準備することが大切でしょう。

写真の雰囲気

同じ被写体を撮影しても、写真の撮り方で与える印象が変わります。そこで、コンセプトやユーザーにあわせた写真の雰囲気を決めます。

なかでも「とりあえず、写真として絵が整っていれば良い」というわけでは決してありません。同じ商品を撮ったとしても、彩度を上げて撮ると温かい印象を与えますし、下げて撮ると、クールな印象を与えます。

他にも昼撮るのか、夜撮るのかで雰囲気も変わります。ユーザーに「どのような店舗としての印象を持って欲しいか?」を考えて、与えられるイメージと写真における雰囲気・仕上がりを一致させます。

店内撮影の前に準備すること

撮影前の基本的な方針が決まったら、撮影前の準備について4項目を網羅します。下記の準備を怠ると、できあがりに不備があったり、後で足りないことが判明したカットがに気づくことがあります。過不足なく撮影をスムーズに進めるためにも準備することを確認しましょう。

必要なカットを考える

店舗のアピールポイントを決めたら、写真のカットや枚数を検討します。具体的には、店舗の外観を写すときの時間帯(昼・夜)や周辺環境、アクセス状況などです。実際にユーザーが店に足を運んだときのイメージに近い撮影内容が適しています。

例えば、夜から開店するバーなら夜に照明を落として撮影するのがイメージに近く、賑わった店内をアピールしたいなら店員や来店客が多く写り込んだ写真の方がイメージに近づけられるのです。飲食店は看板やメニュー被写体の中に一緒に入れる、あるいは個別に撮影します。

加えて、入り口の写真や目印となる写真があると、迷わないように誘導できます。それから、商品を何品撮影するかは、カットの内容によって枚数も変わってきます。商品やサービスの魅力を確実に伝えられる、詳細にこだわった写真のカットを撮影・選定しましょう。

店舗を片付ける

店内の撮影前には、生活感が出るようなゴミや書類、カレンダー、消化器などは片付けます。忘れがちな電気コード配線や消化器なども場所を移動させるなどして、撮影に配慮します。特に、無骨なアイテムは映り込むだけで雰囲気を壊すことに注意です。

また、撮影前に営業中と同じ店舗作りをします。営業時間外に撮影をする時も、客席を普段通りにセットし、札を「営業中」に戻すなど、普段通りの店内に整頓します。さらに、きれいな写真を撮るために三脚を用意する場合、片付けをする際もできれば実際にカメラを三脚にセットし、画角内に不要なものが写り込んでいないか改めて確認します。

店舗内の照明をチェック

通常、撮影中は照明をすべて付けた方が写真の写りが鮮やかです。照明を点灯しない理由が特別にない場合は、付けておくことを基本とします。ただし、フラッシュ(ストロボ)は使わないようにします。一部分のみが局所的に明るくなり、不自然な写真となるからです。

しかし、暗い店内で撮影をする場合、照明が足りないと三脚を使用してもブレや画質低下につながります。カメラの設定で明るさを調整しきれない場合は、別に照明を準備することが必要です。

機材を確認

撮影するにあたって機材に関する4つの機能を確認する必要があります。

  1. ライブビュー機能と大画面(水平、垂直に撮れているか撮影しながら確認するため)
  2. 三脚(手ブレ防止)
  3. 広角レンズ
  4. シャッターリモコン(手ブレ防止)

これらの機能を満たすため、「一眼レフ」、あるいは「ミラーレスカメラ」での撮影を推奨します。

ただし、どうしてもスマートフォンで撮影する場合は、事前にスマートフォンにアタッチできる広角レンズなどを準備し、この4つの機能が使用できるようにします。

さらに、手ブレ防止のために、三脚を用意しておくことも必須です。撮影時に商品との距離や機能性を考えて、シャッターリモコンを入手しておくことも場合によっては検討しましょう。

店内撮影の基礎となるポイント

店内撮影をする際に、基礎的なポイントとして以下の6項目を押さえます。これにより、伝えたい店舗イメージを写真で表現しやすくなります。

お客様を迎える状態で撮影

店内の写真を見たユーザーが具体的にイメージできる撮影をすることが大事です。普段の営業時間にあたる時間帯を意識して撮影するときにできるだけ明度や色合いの近い環境を作ります。客席の配置や看板、照明などもユーザーを迎えるときと同じ背景を作ります。

ディナータイムにしか営業していないお店は、昼間の撮影の場合、カーテンなどを使ってできる限り日光を防ぎ、普段の営業時に近い夜の空間にします。いつも通りの雰囲気に近づけることで、写真にリアリティが出るのです。撮影中は「ユーザーが実際に来店したときの見え方」をリアルにイメージしましょう。

部屋全体が映るように撮影する

店内撮影では、写真におさめると、実際よりも店内が狭く見えることがあります。そのため、できる限り広く店内全体が映るように撮影の失敗を減らす目的で、広角レンズを使用して撮影します。

画角は、基本的に四隅から反対の対角線上に向ける方法が、店内を大きく見せられるのです。そのうえで、店舗内で一番長い対角線が取れる位置に三脚をセットします。

ただし、実際より小さく写る場合は、足元から天井を写すように撮影し、画角を縦と横で変えるなど、アングルを変える方法もあります。しかし、縦と横を入れ替えることで使用する予定の箇所に写真を挿入できないこともあるため注意が必要です。

お客様の目線から撮影する

画角は、来店したユーザーの目線に合わせます。レストランの場合、椅子やソファに座った位置に合わせて撮影をします。

よくある例として、女性をターゲットにした店内撮影では、カメラマンが高身長の男性である場合、実際に訪れたユーザーの視線より写真の位置が上がります。これを防ぐには、中心から離れて撮影することや三脚を少し下げるなどしてユーザー目線を意識して画角を決めて写す必要があります。

広角レンズで撮影する

写真にすると撮影範囲が見た人にとって窮屈に感じられることがあります。そこで、広角レンズを使って撮影します。一眼レフやミラーレスカメラであれば、一番広角に映るよう設定します。レンズは16mm以上が自然でおすすめです。15mm以下だと広角すぎて店舗撮影には不自然です。

また、iPhoneにも広角機能がついており、撮影時に表示される「1×」が「0.5×」に設定するか、2本の指で画面に触れたまま指を近づけるピンチインで設定するかで、広角撮影ができます。

ボケ感を表現する

ボケ感を表現できるレンズを持っている場合、上手に駆使してボケのある写真にしましょう。写真のぼかしは強調したいものをはっきりさせて表現できるため、見た人に印象が伝わりやすいのです。

例えば、奥をぼかすことで商品を写すための焦点がはっきりします。また、単調な写真としないためには、手軽におしゃれな雰囲気に見えるという利点もあります。スマートフォンにポートレートモードが搭載されている場合は、ポートレート機能を駆使することで代用できます。

フラッシュは使わない

店内の撮影時に、フラッシュやストロボは基本的に使いません。不自然に一部分だけ明るくなり、普段の店舗の雰囲気とは違って映るためです。それに、手前が明るく奥が暗く映ることから、修正の手間も発生します。

屋内でオートモードで撮影するとフラッシュをたくため、あらかじめフラッシュ機能はオフに設定しておきます。写真が暗い印象になる場合は、店内の照明やカメラの設定で調整します。

完璧を目指すならプロに依頼も検討

ここまで、自分の手で店舗撮影をする際の注意点やポイントを述べましたが、より完成度の高い写真を求めるのなら、プロに依頼することも視野に入れましょう。

費用が安くつく場合がある

プロの依頼は費用が高く付くイメージがありますが、実はプロに依頼した方が費用が安く抑えられる場合があります。自前の撮影では、カメラや広角レンズは高額のため、新たに購入することでプロカメラマンに依頼するよりも費用が高く付くのです。撮影機材だけでなく、レタッチのためのソフトやそれができる人員の確保・費用、あるいは自分で使うための教育費用などもかかるでしょう。

一方、店舗撮影の場合、プロの撮影相場は5〜10万円ほどです。1時間単位で値段設定をしているカメラマンや、カット数、オプション費用、レタッチ料金を別にしているカメラマンもいます。もちろん、撮影の内容次第ではプロに依頼した方が費用を抑えられるのです。

機材や技術力の質が高い

店内撮影をプロに任せることは、写真のクオリティ確保につながります。プロは機材も技術も素人と一線を画します。店内撮影を専門とするカメラマンの場合、ライティングや商品の撮り方を熟知しているため、非常に完成度の高い写真ができあがります。

カメラマンには、人物撮影が得意、物撮りが得意など、それぞれの得意な分野があるのです。コンセプトや撮影内容から、自分のニーズにあったカメラマンを見つけます。そして、店内撮影の依頼では、店内や人物を写すことが得意なカメラマンを探しましょう。

信頼できるカメラマンを探そう

いまのところ、決まったプロのカメラマン専門の資格がないため、特に実績がなくても「プロ」と喧伝することができます。機材が一流のものでも、スキルやノウハウ、経験が伴っているかはわかりません。

依頼前に「信頼できるカメラマンなのか?」、「ニーズに対応してもらえる知識や技術があるのか?」といった疑問を踏まえて、依頼者側が判断する必要があります。依頼までのコミュニケーションや実績を考慮するなどして、信頼のおけるカメラマンに依頼をすることが重要です。

まとめ

今回は、店内の撮影において事前に確認しておくことや準備しておくこと、基礎的なポイントなどについて解説しました。

前半に取り上げた準備や撮影ポイントは、自分で撮影する場合に必要な知識やノウハウです。逆に、後半に説明した費用やプロの技術については、依頼をすることによって品質や費用抑制ができます。そして、最初に説明したコンセプトやターゲット、写真の雰囲気などは、撮影者が誰かに関係なく確認しておくべき事項です。

まずは確認事項を明確にして、次に撮影者を決め、自分で撮るなら最低限の技術や工夫を取り入れます。プロのカメラマンに任せるなら費用相場や専門・得意とする撮影分野から選ぶことです。場合によっては、プロの方が安くなることもあるため、さまざまな面から判断したうえで依頼を決めましょう。

株式会社ライフエスコートでは、目的達成型店舗PR撮影サービスを展開しています。大手上場企業様のコーポレートサイト、ECサイトの運用からプレスリリース、印刷用パンフレット、ホームページ、SNSそれぞれに合わせた店舗撮影をさせていただき、クライアント様の目的(例えばブランディング、認知、売上アップ、利用例)が達成されるように店舗撮影をさせて頂きます。

アパレルショップ、飲食店、美容室、ホテル、教室など店舗の外観・内観撮影は実績豊富な弊社へお任せください。

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ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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