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今さら聞けない!企業がLINE公式アカウントを運用する際のコツや注意点

自社サイトだけでは限界のある集客が、LINE運用によって改善するというケースは少なくありません。圧倒的なユーザー数を誇っているLINEだからこそ、ビジネスに取り込んで得られるメリットがあるのです。

そして、LINE運用の方法となりえるのが「LINE公式アカウント」の開設と運用です。

本記事では「LINEユーザーを集客して、自社のサービス利用や商品購入をさせたい」「宣伝効果を上げたい」という企業向けに、LINE公式アカウントを運用するときのコツや注意点について解説します。

LINEの運用は公式アカウント開設から

まずLINEの運用では、公式アカウントの開設から始めましょう。そこで、LINE公式アカウントについて簡単に説明します。

LINE公式アカウントとは

LINE公式アカウントとは、LINEのサービスを利用して、会社やお店にアカウントを作成し、友だち登録しているユーザーにお知らせやお得情報などを伝えられるサービスです。いまのところ、37万以上のアカウントがビジネス用として開設されています。

このサービスは以前、大企業向けの「LINE公式アカウント」と中小企業・店舗向けの「LINE@」の2種類がでしたが、2019年に統合し、LINE公式アカウントというサービスに一本化されています。

9000万人というLINEにいる多数のユーザーに、メッセージやクーポンなどの配信をすることで集客や販売促進するなど、集客力を活用した使い方ができます。

友達に登録しているユーザーにさまざまなアプローチが出来るLINE公式アカウントは、すでにEC事業のビジネスにとって欠かせない集客コミュニケーションツールです。

LINE公式アカウントでできること

LINE公式アカウントの基本機能は費用が発生せず、オプション機能の有料オプションに比べて、無料で利用することができます。よく使われる機能は、「メッセージ配信」「チャット機能」「販促機能」の3つです。

まず、メッセージ配信では、キャンペーンなどのお得な情報を友だちに登録しているユーザーに一斉にメッセージを通知することができます。登録している全てのユーザーにメッセージを送ることはもちろん、セグメント別配信(性別・年齢・地域別など設定した送信)機能を備えています。

次に、チャット機能では、ユーザーから直接問い合わせがあった際にダイレクトにコミュニケーションを行えます。

販促機能では、ショップカードやクーポン、抽選キャンペーンを実施できる機能です。クーポンや抽選を行うことでお店のことを意識しやすくして、来店や購買の促進を期待できます。

また、ショップカードではデジタルのポイントカードを作成できます。来店数に応じてクーポンの発券などクーポンとショップカードを組み合わせることでリピーターを増やすことに期待ができます。友だちになってくれたユーザーもお得な情報がないとすぐにブロックしてしまうことが多いので積極的に活用したい機能です。

他にも、商品の画像や店舗の所在地などキャンペーン情報や画像を送信できる「リッチメニュー」やLINE VOOMに自社の情報を投稿する「LINE VOOM投稿」、ビジネス向けにLINEを使用し、無料で通話を行える「LINEコール」など、基本機能が充実しています。

LINE運用の効果を高めるコツとは?

LINE公式アカウントを運用するならコツを抑えたいところです。そこで、目的や工夫できるポイントについて紹介します。

運用の目的をはっきりさせる

LINE公式アカウントの効果を最大化するためには、運用目的をはっきり明確にする必要があります。具体的には、以下のような目標(KPIの指標)を掲げます。

  • 認知を広げる
  • 新規顧客・リピーターを獲得する
  • ECから店舗集客を増やす
  • 商品を買う(コンバージョン率を高める)
  • 生産性と効率を上げる
  • ロイヤリティを高める

目的があいまいでは、施策の効果の確認がきず、正確な測定や測定そのものが難しいといえます。そこで、目標を個別に設定し、KPI(重要業績指標)を策定することが重要です。

例えば、「新規ユーザー・リピーターを獲得する」ことを設定したら、「友だちの増加数」をKPI(重要業績指標)に定めます。「友だち数が増加した」ことを新規顧客やリピーター増加の指標として効果を計測できます。つまり、友だち数の増加=新規ユーザー・リピーター獲得の構図です。

また、メッセージ開封率やリッチメニュー、メッセージのクリック率をKPIの指標に設定することで顧客ロイヤリティの向上ができているかを確認することもできます。

多くのユーザーに友だち追加してもらう

LINE公式アカウント運用の第一歩は、ユーザーの友だち追加です。友だちが増えることはすなわち、メッセージの配信を受け取る側の増加を意味し、多くのユーザーが見る機会を作り出して、売上や集客効果を上げるために必要な最初のステップといえます。

コーポレートサイトやSNS、メルマガ配信などネット上で友だちを追加するだけでなく、QRコードをレジ前に設置し、積極的に声かけを行います。実店舗からのアプローチも加えて、ECサイトやHPにだけ頼らない集客効果や広告宣伝効果を発揮するでしょう。

あいさつメッセージの内容を工夫する

ユーザーが友だち追加してすぐに受け取るメッセージの内容は工夫しましょう。友だちになってすぐは興味が高まっている状態です。ここで良いイメージを持ってもらうことで商品購入や集客効果に直結します。

しかし、反対に面倒臭さを感じてしまうとすぐにブロックに繋がってしまうことも珍しくありません。あいさつメッセージの設定は、できる限り良いイメージを持ってもらうために、次のことに気をつけます。

  • 今後のメッセージの配信情報や頻度、お店の紹介
  • プッシュ通知オフへ誘導することで面倒臭さを感じさせないようにする
  • 特別感のある情報、クーポンやセールなどの情報を発信し、お得に感じてもらう
  • 情報を最小限に読みやすく、理解しやすい文章にする
  • 他社との差別化を図るために独創的な文言でユーザーに寄り添っているように感じさせる

あいさつメッセージは、LINE公式アカウントの運用として重要です。ユーザーに寄り添い、すぐにブロックされるのを防ぎましょう。

ブロックを防ぐための工夫をする

目的を集客や販売促進にお設定した場合は、LINE公式アカウントのブロック率を下げる試みが重要です。積極的にLINE公式アカウントの宣伝をしてもすぐにブロックされ効果がなくなります。興味を持って友だちになってくれたユーザーがブロックしてしまうのを防ぐためには、メッセージの配信時間や配信頻度などを見直しましょう。

友だちが増え、メッセージ配信を行い、ユーザーの目に触れる機会を増やすことは効果的ですがメッセージの配信時間が遅すぎたり、週単位で過度にメッセージを送るなど配信頻度が高いことによって、即ブロックにつながります。そのため、配信時間や配信頻度を工夫しましょう。特に、アカウントに友達登録することで利点を感じられるような配信を目指します。

また、友だちになってくれてもユーザーに「お得」と感じてもらえないとブロックされることにも注意が必要です。ユーザーごとにニーズは違うことが多く、有効なクーポンやセール情報を適切に配信するには、年齢、性別、所在地などセグメントごとに設定します。主に、リッチメニューと応答メッセージを上手に活用して、ユーザーが関心を持つように仕向け、広告の運用効果を高めます。

配信頻度と時間帯を工夫する

広告効果や企業ブランドイメージの向上には、配信頻度と時間帯を工夫することが大事です。以下のポイントを中心に、メッセージを配信する時間や1週間あたりのメッセージ頻度を見直します。

・配信の頻度について(週1回のメッセージを配信)

まずは、週に1〜2回を目標にメッセージの配信をします。ただし、配信が月に1回など少ないと忘れられてしまうこともあります。反対にメッセージの配信頻度が多くなってしまうとブロックに繋がるため、週1回ほどに抑えるのが有効です。

・配信する時間帯(見てもらいやすい、買い物しやすい時間帯)

メッセージを配信する時には昼や購買行動を狙える夜の時間帯にします。午前中にメッセージを配信しても開封される確率は低いためです。同様に、夜中に配信しても見られることは少ないのです。ユーザーの活動時間を意識して、見られるタイミングでメッセージを配信します。このように、メッセージを見る確率を上げて、来店可能性を引き上げるなど、ユーザーのライフスタイルに合わせたLINEの運用を行いましょう。

親しみやすいコミュニケーションをとる

LINEユーザーは、本来コミュニケーションや便利ツールとして使用しており、コミュニケーションを取ることを軸としたLINE公式アカウントの運用方法が有効です。具体的には、ECサイトが商品購入を検討している際に、LINEチャットを通じて問い合わせや資料請求することで、見込み客に最初からアプローチすることが可能です。

LINEのやり取りで申し込みや契約が完了すれば迅速な取引にもつながるため、やり取りが高速化する現代では、さまざまな希望を持ったユーザーの期待にも応えられます。実店舗に足を運ぶ必要がある業態(飲食・美容)の会社は、予約や通知に活用して来客を増やすといった使い方にも応用が利きます。

さらに、ユーザーとのコミュニケーションでスタンプ、絵文字を使用することでユーザーとの距離感を縮め、購買や来店に繋げられるのです。

視覚的に訴える内容にする

文字だけのメッセージだけだとユーザーが興味を失い、読み飛ばしてしまうことに繋がります。そこで、ユーザーの興味、関心を引くためにリッチメニューやリッチメッセージ、リッチビデオメッセージを活用します。

リッチメッセージでは、画像を配信することができ、視覚に訴えることでユーザーの目を引くことができます。リッチビデオメッセージでは、動画を配信することができます。自動再生で画像よりもユーザーの興味をさらに引くことができます。ユーザーの目に止まるメッセージやビデオを配信し、購買や予約などの行動に繋げていきましょう。

アカウントを定期的に分析する

アカウントの運用を始めたら一定期間ごとにアカウントから取得できるデータを収集し、自社の現状を確認します。これまで工夫をしてきた施策や取り組みに対して、成果があることを確認します。

  • 友だち
  • チャット
  • メッセージ
  • タイムライン
  • ショップカード
  • クーポン

上記から、さまざまな情報を取得し、ユーザーにマッチしている情報の精査をします。また、メッセージから「ユーザーの行動を促せているか配信する時間はユーザーにあっているか?」、「1週間あたりのメッセージの回数は適しているか?」などの情報を確認することもできます。

後は、自社の現在地を確認し、効果的なPCDAサイクルのPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を回します。以上の方法で測定し改善することで、LINE公式アカウントからの送客数や購買数を向上させていきましょう。

運用と並行してやっておくといいこと

LINE公式アカウントの運用と同時に、やっておくといい以下のことにも留意しましょう。

競合のLINE公式アカウントを調査

まずは、競合する企業や店舗の運用方法を徹底的に調査します。例えば、タイムラインなどからいいねやシェアの数を確認することで、自社と比較が容易となり、目標設定の参考としてもチェック可能です。

他にも、他社が実施することの中から、下記のポイントを確認します。

  • テキストと画像の割合
  • スタンプや動画の活用方法
  • メッセージの配信時間と配信頻度
  • クーポンの有無や種類

ユーザーがどのような反応をして、宣伝効果や売上に結びついているのかを測定することができれば、ニーズの把握にも一役買います。

運用のルールをつくる

LINE公式アカウントの運用を行う際には利用規約に注意して、自社アカウントの運用ルールを設定します。利用規約に違反してしまうとアカウント凍結が起こり、ビジネス向けにアカウントの運用ができません。

そのため、LINE公式アカウントの利用規約を正しく理解したうえで、マニュアルを作るなど運用ルールを決めます。その際に、運用体制も構築しておくことが大切です。独自の運用ルールを設定し、役割を決めて担当者を配置することでさまざまなトラブルが起きたとき迅速に対処することができます。トラブルへの対処法を決めておくだけでも冷静に処理できるでしょう。

また、担当者が代わることもあるので、コミュニケーション対応のマニュアルを制作しておくこともポイントです。これにより、配信の質を落とすことなくLINE公式アカウントを運用することができます。

LINEの運用で気を付けたいこと

LINE公式アカウントの運用では、注意点として以下のことに気を付けましょう。

チャット履歴の保存期間に注意

LINE公式アカウントのチャット機能の履歴には有効期限となる「保存期間」が設定されています

保存期間は以下の通りです。

  • PDFなどのファイル 1週間
  • 画像、ビデオなどのメッセージ 2週間
  • テキストやスタンプ 1年

テキストやスタンプは1年間の有効期限があり、長く見ることができます。しかし、PDFなどのファイルや画像、ビデオは有効期限が短く、1〜2週間しかありません。今後必要なファイルや画像、動画で重要度の高いものは先にダウンロードしましょう。

配信メッセージの取消や削除はできない

LINE公式アカウントから送られたメッセージは、後で「送信取消し」を行えません。この点は、メッセージの取り消しを行える一般ユーザーが使うLINEとは異なる点です。間違っている情報やユーザーを不快にさせてしまう言葉などです。内容によっては炎上することもあるため、信頼が大事な企業のブランドの損失を引き起こさないように気をつけましょう。

また、誤配信の予防には、テスト配信という機能があるのでメッセージの配信を行う前には誤字脱字、情報が正しいかユーザーを不快にする文言を使用していないかを画面上で確認し、ユーザーの不信感を与えないメッセージの配信をしましょう。

認証済アカウントは名称変更できない

LINE公式アカウントには「認証済みアカウント」があります。そして、認証済アカウントは名称を後で変更することができません。

審査を申し込む前に、お店の名前や取り扱っている商品、自社のサービスなど、ユーザーに伝わりやすいアカウント名を設定しましょう。そのうえで、認証済みのアカウントになっている状態でアカウント名を変更するには再度審査があります。

ライフエスコートのLINE公式アカウントコンサル&運用サービスとは

株式会社ライフエスコートでは、LINE公式アカウントコンサル&運用サービスを行っています。スタートアップ~配信コンテンツの制作進行管理、KPIレポートをもとにした施策提案など。一連の運用を一括してフルサポートしています。

【ライフエスコートの8つの強み】

  • 戦略に基づく、コンテンツ、スタンプ配信
  • エンゲージメント率をUPさせるタイムライン施策・アカウント説明
  • 効果的なリッチメッセージ配信
  • 業界に合わせたキーワード応答
  • LINEに適したコンテンツ制作
  • 管理画面から取れない数値も検証・分析可能
  • 5,000いいねを集めたコンテンツ研究
  • 事例を活かした多数のノウハウを所持

実際、自分がLINE公式アカウントの運用担当者になった時、どう運用していいかわからない、うまく活用できていないなど、悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。

弊社のLINE公式アカウントコンサル&運用サービスは、初期設定、月次運用代行のフルサポートだけでなく、スポットでのクリエイティブ制作なども承っております

サービスの詳細は、下記ページよりご覧いただけます!

まとめ

今回は、LINE運用についてビジネスアカウントで運用するコツや注意点について解説しましたが、いかがでしたか。

LINE公式アカウントの運用は、企業ならいつでも始められますが、運用の仕方によって集客や購買の結果に大きな差が出ます。そのため、十分に競合企業を分析して、指標とする項目などを定め、運用の参考にするなどの取り組みが必要です。

よく使用される機能は利便性も高く、集客効果も高まることから積極的に活用することで、アカウントのない競合企業に対して有利に進められます。ただし、利用上の注意点として利用規約違反や履歴の保存期間、取り消しができないことなど、細かい点にも気をつけて運用を検討しましょう。

ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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