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ネット通販で機能性商品を売るためのページの見せ方、項目などのポイントを解説します

ビジネスを行う上で、何をするにあたっても他社の事例研究は重要です。ECコンサルティングサービスを行っている株式会社ライフエスコートでも、今どんな通販が流行っているのか、どんな商品の見せ方がいいのか、どんな購入フローであればストレスなく購入できるのかなど、さまざまな業界のさまざまな通販を見て実際に商品を購入し、調査研究を行っています。

そして、その研究レポートをクライアント様に対して、あるいは弊社ホームページにて日々発信しています。今回は、そんな事例研究の中から、機能性商品の魅せ方(商品ページ)に関する研究レポートを紹介します。機能性商品ならではの商品ページのポイントや、機能性商品ページをより魅力的に見せるために注意すべきポイントについてお伝えします。

機能性商品とは

機能性商品とは?
この記事では、機能性商品を以下のように定義します。機能性商品とは、商品の機能性が高く、お客様がその機能性に魅力を感じて購入する商品を指します。例えば、家電やインテリアなどが該当します。今回、機能性商品の商品ページを詳しく見ていくために、例として「冷感マット」を取り上げます。実際に私たちがお客様の目線に立って商品を検索・比較し購入することで、どんな魅せ方をすれば「購入したい!」と思うのか、さらにどんな購入フローにすればお客様はスムーズに購入を完了できるのかをレポートしていきます!

機能性商品は比較される

機能性商品は比較される
機能性のある商品は、商品ごとに特徴的なポイントが分かりやすいということもあり、購入する際には比較検討をしたくなるものです。「これを購入しよう」と指名買いするケースは別ですが、そうでない場合は雑誌で評判を見たり、ランキングを参考にしたり、口コミを参考にしたりといった方法でどの商品がいいかを購入前に調べますよね。

筆者である私も今回、ある雑誌の『最強ランキング』という特集の中にあった「冷感マット」の比較記事をくまなく読んでいました。というのも、ずっと「冷感マット」が欲しいと思いつつ、その機能性にどこまで期待していいものか不安だったからです。

「せっかく購入するのだから、失敗したくない(意外と慎重派なんです)」
「お金を無駄にしたくない(私、ケチなんです)」
「もし使い物にならなかった場合、無駄に場所を取られては困る(家が狭いんです)」など

購入にはかなり慎重になっていました。そして、ついに私は、客観的な評価が書かれていたその雑誌の記事を参考に、とある大手企業が販売する冷感マットを購入しようと心に決め、パソコンに向かったのです。ここまで決めていれば、商品検索から購入に至るまでのフローは単純なはず!……だったのですが。検索で商品を探し、商品ページに入ってみると……。

そのページには、商品説明文がわずか6行。商品画像もわずか3枚。

これでは、商品の魅力も具体的な機能もまったく伝わってきません。そもそも、これが本当に雑誌で紹介された商品なのかも不安になります。説明文の書き方は素人っぽく、比較したい項目についても言及されていません。もしこれが知らない企業の通販サイトなら、一瞬でサイトから出て行ったに違いありません。

雑誌で商品の評判は読んでいたけれど、それだけの評価になる要素を感じることが出来なかったため、ひとまず「冷感マット 評判」のワードで改めて検索し、他の商品も見てみることにしました。この一連の行動の流れは、おそらく一般的なものだと思われます。

あなたの機能性商品ページ、こんなことになっていませんか?

ここで一度、あなたの通販サイトの商品ページを確認してください。そして、以下のリストの項目が満たされているかをチェックしましょう。

うちの通販サイトの商品ページは大丈夫?簡易チェックリスト

✔商品説明文や画像は、必要最低限の素材やサイズだけになっていませんか?
→素材やサイズなど、商品を比較検討する際に必要となる項目は、全ての販売商品に対して記載します。

✔どういった機能があるのか、なぜその効果を期待できるのか、きちんとお客様がわかるように説明されていますか?
→その商品を購入して実際に使えるか、また実際に使ってどんな体験ができるかをお客様が想像できるようにするため、これらの項目を記載する必要があります。

✔実際に使った方の感想は掲載していますか?
→店舗から伝えるセールスポイントとは異なり、実際の生活で(しかもさまざまなシチュエーションの中で)使用した感想は、役に立つと考えるお客様が多いです。

✔大手企業だからと言って、商品ページの作り込みの怠慢をしていませんか?
→特に楽天やアマゾンなどのモール型ECサイトでは、モール自体に集客力があることから、中小企業や個人でも大手業と同じ土俵でビジネスを行うことが可能です。そのため、商品ページを怠った大手企業の店舗が、ページを作り込んだ中小企業や個人に売上面で抜かされるということもよくあります。

機能性商品の場合、これらの項目は必要最低限必要と考えます。さらに、商品ページにはこれより数多くの項目が必要です。余談ですが、今回私が目にしたわずか6行の商品説明文は、フォントの色・大きさ・太さ、行間がバラバラに構成されていました(下画像左)。さて、どちらが見やすいでしょうか?

楽天で1位を取る企業様の機能性商品ページとは?

私が、「冷感マット 評判」で検索し、検索結果を確認したところ、表示されたものの中にはアフィリエイト記事も数多く存在しています。そのため、客観的な評判を見るために、筆者は楽天ランキングを見てみることにしました。そして、楽天ランキングで1位の商品をクリックしてページを見ると。その商品ページにはランキング1位をとれるさまざまな要素が入っていました。日頃から多くの商品ページを見ている私でも、一人のユーザーとして「あっ、この商品欲しいかも」という気持ちにさせられたのです。

では、そんな商品の魅力を伝える商品ページとはどんな項目が入っているのでしょうか。

【楽天で1位を取る企業様の商品ページ作り】
・タイムリーな情報を掲載(例:〇日から日本を猛暑が襲う!)
・過去の売上実績
・どんな効果があるのか
・なぜその効果を得ることができるのか(商品の機能性の紹介)
・ランキング実績、レビュー実績、お客様満足度の実績
・お客様の声
・冷感マットの不安とそれを打ち消す答え
・購入し使った後、どんな生活を送れるのか
・効果を数字で見せるための試験結果
・安全安心の証明
・この商品を選ばれているポイント
・カラーバリエーション(商品だけの写真ではなく、実際に使用しているイメージ写真)

これらの項目は楽天ではよく見かける商品ページの構成ではありますが、機能性商品のページを作成するにあたって参考になるポイントが多いので、書き出して掲載します。本当なら、画像とともにこちらのページを紹介したいところなのですが、画像の無断使用に該当してしまう可能性があります。そのため、実際の商品ページをご覧になりたい方のためにリンクを貼りますので、こちらからご確認ください。

冷感マットで楽天ランキング1位に輝いた商品の見せ方を確認する

<h2>機能性商品ページを魅力的に見せられる2つのポイントとは?</h2>
この中でも、機能性商品のページをより魅力的に見せるためのポイントは、下記の2点ではないでしょうか。

・科学的な根拠(試験結果など)
・お客様の声

どんなにいい商品のようにページで見せても、果たしてそれは本当なのか?実際はどうなのか?という不安は消費者にはつきものです。その不安を解消するために、客観的な評価である科学的な根拠(試験結果)お客様の声は重要です。

ECモール内の店舗では、ポイント付与等の施策を行うことで比較的レビューを集めやすい環境にあるため、お客様もレビューを掲載しやすい状況にあります。一方で、自社サイトではなかなかレビューが集まらないなどの理由から、お客様の声を掲載していない企業様も多く見受けられます。

もし自社サイトにお客様の声を掲載していないようであれば、モールで得たレビューや実店舗でいただいたお客様の声を自社サイトに反映するなど、ひと手間かける必要がでてきます。レビュー集めの方法やお客様の声の掲載方法など、細かいお話を聞きたい方は弊社までご相談ください!

メディアに紹介された商品の商品ページこそ重要!その理由とは?

さて、引き続き冷感マットを購入する話を進めます。慎重派の筆者は今回、楽天で1位を獲得していた商品をさらに「商品名+評判」「商品名+口コミ」といったキーワードで調べてみることにしました。これらの検索結果を確認してみたところ、なかなかの評判です。悪い評価がほとんどありません。。ただ個人的に、唯一出てきてしまった「ちょっと重い」という評価が気になり、他の商品を再び検索。

このように検索を繰り返し、10日ばかり迷いに迷った結果……。筆者はなんと、最初に検討していた商品を購入することに決めたのです。その決定打になったのは、商品の紹介特集ページが新たにきちんと出来ていたからです(商品ページ自体には変更は加えられていませんでしたが……)!

この時実感したのは、メディアに紹介されたものだからといってそのまま指名買いに至るわけではないということです。そして、メディアに紹介された商品こそ、商品ページの充実をはかることが大切なのだということも改めて痛感しました。

ちなみに、楽天で1位を獲得している企業様の商品ページは、タイムリーな情報を掲載しているため頻繁に更新されています。こういう点を見ても、1位を獲得する理由がわかりますね。弊社では、商品ごとにどんなページ構成がいいかというノウハウを蓄積していますので、いよいよ次項からは最適な商品の魅せ方をご紹介いたします!

通販ページの3原則「迷わせず」「簡潔に」「ストレスなく」

通販ページの3原則
さて、ここからのお話は機能性商品の通販ページに限った話ではありません。通販での基本的な原則である、いかに「お客様を迷わせず、簡潔に、ストレスなく」商品購入を完了していただくかが重要です。

途中離脱の要因① どこから購入したら良いのかわからない

今回、購入することを決めた冷感マット。残念なことに、その商品紹介ページから通販サイトの該当商品ページへのリンクが貼られていなかったため、すぐに購入画面へと進むことができませんでした。そこで、自分で通販サイトへアクセスし、商品を探して、その商品が欲しい商品と一致しているのかを確認して、購入手続きをするというプロセスをたどることになりました。

また、商品紹介ページで合わせて掲載されていた「冷感まくらパッド」も、値段が安かったので「せっかくだしついで買いしよう」としたのですが、なんと同じ名前の商品が通販サイトにないのです。「これがそうかなぁ」と思っても値段が違うということがあり、どれが該当商品なのかわからないという始末。

こういうステップを踏まされると購入側もイライラしてきます。いつもの私なら「また今度にしよう」とページから出ていったことでしょう。今回離脱しなかったのはすでに検討に時間をかけており、「絶対に購入する」という強い意志があったからにほかなりません。このような通販サイトは、「また今度でいいか」と途中離脱する方が多いのではないでしょうか。

途中離脱の要因② 決済完了までスムーズではない

①では店舗が設計した「カートに商品を入れるまでのステップ」に不備がある例を解説しました。ですが購入はカートに入れて終了ではありません。途中離脱が増えるリスクは、カートに商品を入れた後にも当てはまります。

例えば、
・必ず会員登録をしないと購入できない
・登録者以外の住所に商品を送る場合もお届け先を必ず登録しないといけない(例:下画像)

・配送指定をする箇所がないのに、下図のような配送指定の項目が表示される(この表示があるとどこかで指定ができるのかと考え、画面を戻って確認をしてしまいます)

・カード決済でエラーが表示されたが何がエラーなのか分からない など

すぐに挙げられるだけでもこれだけあります。ネット通販に慣れている筆者でも、「これにしよう!」と決め、購入フローに移ってからの時間に15分以上はかかりました。Amazonが人気を集めているのはおそらく、このような購入フローとは反対にワンクリックですぐに購入完了できるからでしょう。

スムーズに購入できるサイト設計は売上アップに直結する

スムーズに購入できるサイトとは
購入までのステップを可能な限り減らし、お客様を迷わせることなく購入を完了させるという工夫は売上アップに大きく貢献します。また、お客様からのお問い合わせも減りますので、社内の手間と時間が削減できます。

これらのことはお客様側から見ると当たり前のことですが、普段から自分のサイトをよく見ている運営者の立場ではなかなか気づけないものです。だからこそ、客観的な視点で定期的にチェックすることが大切です。もし自分でチェックすることが難しいと感じる場合は、ご家族やご友人に自分が運営する通販サイトを見てもらう、実際に商品を購入してみてもらうと良いでしょう。

機能性商品ページ運用はユーザーとプロの視点で考えよう!

この記事では、季節性商品を購入した際のユーザーからみたフローについて紹介してきましたが、ライフエスコートによるコンサルティングでも、商品探しから商品購入フロー、購入後の対応といった一連の流れをユーザー視点とプロフェッショナルな視点の両方で見ていきます。実際、弊社のクライアント様に対しても商品の買いやすさという視点からコンサルティングを行い、売上アップやスタッフの手間の大幅削減などを実現しています。

また、冒頭でも申し上げましたが、株式会社ライフエスコートでは、今回のような機能性商品に限らずさまざまな通販を実際に見て、また実際に商品を購入し、調査研究を行っています。その他の研究レポートや自社サイトはどう見えているのか、などご興味のある方はぜひお気軽にご連絡ください。誠意を持って専門スタッフが対応させていただきます。

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ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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