ECサイトで面白い企画を立てるときに重要となるのが、企画の効果や参考にする事例のピックアップです。しかし、面白い企画を独創性だけで立案しようとするあまり、過去の事例を上手く活用できていないケースも少なくありません。
そこで、集客や売上の向上につなげられる企画の例を紹介し、面白い企画の効果や注意点などを解説します。
目次
面白い企画はECサイトの認知度を上げる

ECサイトは、ただ漠然と運営するだけでは、売上の向上は期待できません。集客を考慮した対策が不可欠です。
近年では、検索エンジンの精度が上がり、類似コンテンツでは上位表示が難しくなりつつあります。認知度を高めるために必要な上位表示の機会を増やせなくなっているのです。広告も似たようなものをユーザーが避ける傾向にあり、独自の企画が求められています。
そこで、ECサイトの存在をたくさんの人に知ってもらうためには、面白い企画を立案して実施することが必要です。人々が興味を持てば、それだけ注目も集まり、認知度が高まります。
例えば、期間限定商品や人気ブランドとのコラボレーションを展開し、独占感を演出するなどです。インフルエンサーとのタイアップやユーザー参加型の企画も効果的です。
面白い企画によってECサイトにどんな効果が期待できるか

面白い企画は、ECサイトにさまざまな効果をもたらします。ここでは具体的な効果について3つ取り上げます。
ブランドの印象がよくなる
まず、面白い企画はECサイトを含めた企業のブランドに対する印象が良くなるという効果があります。独創的・画期的な企画が、企業の持つ潜在的なイメージを強化して、人々に受け入れやすくなるためです。
言い換えれば、親しみやすさや馴染みやすさをもたらします。逆に、企画を立てず露出が増えないブランドのイメージは、悪くもなりませんが良くもなりません。ユーザーへの露出する機会を設けることが、企画を通じてイメージを向上し、好印象をもたらすのです。
商品のイメージがよくなる
企画と商品をからめて注目を集めることで、ユーザーからの商品イメージがよくなる効果が面白い企画にはあります。商品は本来その用途や効果、機能性などに注目が集まり、イメージを付けるものです。
しかし、企画を通すことによって、特別な商品に対するイメージを喚起することが可能です。ユーザーが普段意識しない使い方や内容・機能の良さをアピールするほど、イメージアップの効果は高まります。
ユーザーの囲い込み
面白い企画は、参加して自社の事業や商品に興味をもたせるだけでなく、ファン化したユーザーを囲い込んで新規顧客からリピーターのようにユーザーの囲い込みをする効果があります。
ユーザーの囲い込みにはさらに副次的な効果があり、価格競争から離れた長期的な売上・利益の確保が可能です。ファン化したユーザーは、類似製品の価格競争をせずに商品を買ってくれる優良顧客となります。
つまり、面白い企画の効果でユーザーの囲い込みを進めることは、ECサイトの将来的な売上を高めたいときには大きな意味を持つのです。
ECサイトで面白い企画を立てるときの注意点

ECサイトでの面白い企画は、効果をもたらす一方、失敗しないために企画を立てる際に気をつけるべきことがあります。そこで以下に、3つの注意点を取り上げます。
そのままマネをしない
ECサイトで面白い企画を立てるときは、まず単純に企画内容の真似をすることは避けることです。成功例を参考にするのはもちろん構いませんが、ユーザーは企画の独自性に注目するため、二番煎じの企画は話題性が下がります。
つまり、独自キャンペーンのつもりでも、単純な劣化版を繰り返すだけでは成功しません。また、キャンペーンは企画する場合の企業や事業内容との相性もあります。商材や目的に合わせて企画内容を十分に消化し、自社で手を入れて変えるなどして実施することが大切です。
景品やセールは利益率を下げる
キャンペーンには種類があり、その1つが「景品型」です。景品型は、キャンペーンの際に応募・当選で商品や企業の認知度を高めるのに適しています。昨今では、はがきや電話での応募企画が減り、インターネット経由での応募が増えています。
特にECサイトでは、SNSを活用できる上、ブランディングに使えるメリットがあります。その反面、景品入りで利益率を維持しようとすれば、景品の質が低くなったり、もとの商品価格が高くなるといったデメリットがあります。
また、もう1つあるのが「セール型」です。セール型は、商品を安く売って、注目を集める手法です。注意点として、利益率が高いと十分な値下げができず、注目度が下がります。
以上、景品やセールの企画は利益率を下げて、一定水準を維持することで、企画としての注目度を十分に高めましょう。
ターゲットをしっかり絞り込む
面白い企画を立案するときは、ターゲット選定に注意が必要です。ターゲットをしっかり絞り込むことでユーザーの悩みや興味・関心に対してダイレクトに商品の良さが伝わりやすくなります。
ターゲットを絞らずに企画を立てても、企画の良さを運営からユーザーに上手く伝えられず、人が集まった割に購買につながらないことも珍しくないのです。これは失敗の企画となり、セール型でも同様の注意点です。
セールはそもそも「商品を買う」前提があって、「企画で安くしたからいま買う」という流れを顧客に生じさせるのです。しかし、初めから興味のない人や使わない人に対して商品価格をいくら安くしても購入には直結しにくいでしょう。ターゲットの絞り込みは、企画の成功率を上げるためにも欠かせないのです。
ECサイトの面白い企画の例を紹介

すでに多くの企業によってECサイトの面白い企画が実施されており、過去にさまざまな事例が存在します。その中でも特徴的な6つを紹介します。
宝探し
面白い企画の代表的な例として、宝探しが挙げられます。ECサイト内で宝探しを行い、ユーザーがゲーム感覚が参加できるというメリットがあります。
例えば、画面上に設置されたクーポン画面を隠した状態で、ユーザーが見つけた額のクーポンをゲットできます。クーポン発見までのシナリオを上手に設定することで、単純にクーポンを送付するよりもユーザーの興味を引くことができます。
友達紹介
友達紹介を通じて新規顧客を獲得する企画は、ECサイトのキャンペーンとしても有名です。マイページに友達紹介専用のリンクを設置し、ユーザーが会員を増やすと自社の設定した特典を受け取れるシンプルな方法といえます。
具体的には、ギフト贈呈やポイント、割引クーポンです。友達紹介の条件達成にあたる基準は、企画立案者やEC運営者のさじ加減で変わります。そのため、基準が厳しすぎると傘下のハードルが高くなり、買い物・サービス利用まで必要か、会員登録のみでOKか、などさまざまです。基準に関しては、集客具合に応じて適切なラインで設定しましょう。
顧客ランク
優良顧客をランク付けする企画として、顧客ランクがあります。顧客ランクを達成条件で区分けしてグレードを与え、特典の差をつけることで、グレードを高めるための購買意欲を引き上げます。
企画の性質としては短期的なものではなく、長期的なものになりやすいでしょう。そのため、利益率などを考慮した特典内容が求められます。
対決
面白い企画の中には、「対決」のように本来はECサイトの企画に適さなくても工夫次第で効果を高めるものがあります。SNSやリアルキャンペーンで盛り上げて、上手くプロモーションにつながるような結果を得られるのが特徴です。
例えば、企業の商品アイデアに対して、SNS上でユーザーが応援する、得票やいいねでポイントを入れるなどして対決するのです。
一方的に企業が決めてしまうのではなく、ユーザー参加型として企画に加われます。そのため、話題性も高まりやすく、応援ユーザーによるその後の購買や情報拡散にも結びつきやすいのです。
コラボレーション
ECサイトではコラボレーションによる商品のブランディングや販売キャンペーンの集客を促す企画があります。主に、PRやプロモーションをすることが目的です。
例えば、自社商品をPRするために、インフルエンサーに依頼して、動画配信やSNSでのおすすめをする企画です。また、他社と協力することで初めて可能となる商品販売もあります。力を合わせることで、1社では難しかった複数企業のコラボレーション企画も生まれやすいでしょう。
SNSを活用
SNSを上手く活用することでさまざまなキャンペーン企画を作りやすいのも事例の1つです。例えば、SNSのハッシュタグ企画である商品の感想や商品画像をユーザーがアップすることで、認知拡大と同時に話題性を広める機会になります。
SNSに上げやすい商品をターゲットにすることで、企画に参加しやすくするなどの効果も同時に狙えるのです。
ECサイトで面白い企画を立ち上げて集客につなげよう

ECサイトで面白い企画を立案して実施することで、集客やブランディングに効果を発揮します。特に、面白い企画で関心や興味を集めて、集客・売り上げにつなげてみましょう。
また、企画は一時的なものだけでなく、後から資産にもなります。価値ある情報ならアーカイブしておくことで後からも見てもらえる機会も増えるのです。ECサイトのブログページや企業HPの企画情報を探すことをきっかけに来訪して、ユーザーの新規顧客獲得やリピーターの獲得なども十分にありえます。
まとめ
今回は、ECサイトで面白い企画を立ててプロモーションに活用する際の注意点や企画例について取り上げました。
ECサイトの面白い企画は過去の話題性が高かったものを参考にして、独自性の高いものを新たに立案することが求められます。しかし、注意点を踏まえて企画が成功すれば、ブランドや商品のイメージを良くしたり、ユーザーの囲い込みをしたりすることが期待できます。
本記事で紹介した企画例を踏まえて、自社がプロモーションとして展開しやすい企画を実際に考えてみましょう。企画は一時的な集客やブランディング効果、話題性だけでなく、資産として価値が残り続けるのです。
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