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楽天CPA広告の運用方法とは?メリット・デメリットや運用のコツ

楽天で広告を運用する際に気になるのが、コンバージョンやROASといった指標の広告効果です。

「広告の予算を割いた割には成果が出なかった」
「コンバージョンが上がらず、クリック費用だけで広告費がかさんだ」
「広告運用は初めてで、難しい操作や手順がわからない」

運用時に以上の悩みを持つ担当者の方もいるでしょう。そこでおすすめなのが、楽天CPA広告です。

楽天CPA広告を検討している方に、メリット・デメリットや運用方法、運用のコツなどを解説します。

楽天CPA広告とは

楽天CPA広告は、楽天市場内外で提供される成果報酬型の広告です。CPAとは「Cost Per Action」の略で、コンバージョン(主に商品の購入)した場合にのみ広告費を支払う形式を指します。そのため、楽天広告の中でも事前に配信の効果が保証された広告です。

ちなみに、広告費が発生した際には、すでに成果が発生しています。費用は広告を経由した売上をもとに請求されるため、従来の広告のように「成果があるかわからない」という不安がなく、広告運用の効率が高いことが魅力です。

ただし、ROAS(ロアス)が500%固定のため、費用が高くなる心配があります。上記の問題を解消するためには、購入単価と利益率を上げる戦略が重要です。商品の価格設定や販売戦略の見直し、ターゲット顧客層の絞り込み、販売促進活動の実施などでコストパフォーマンスを高めて利益を上げやすくする工夫が求められます。

楽天CPA広告の掲載場所

楽天CPA広告は、RMS登録商品から自動的に選出され、楽天市場のサイト内や外部のメディアに配信される成果報酬型の広告です。広告費の請求は、売上に対して一定割合の2割(20%)が適用されます。

配信方法には、「コンテンツマッチ」と「ユーザマッチ」の2種類です。

配信先の例

  • 楽天市場ジャンルページ「このジャンルのピックアップアイテム」
  • お買い物マラソンやスーパーセールなどのイベントページ
  • 楽天グループ媒体内
  • 楽天メールマガジン

楽天CPA広告の掲載場所を通じて、ユーザーに適切なタイミングで商品を紹介し、購入意欲を引き出します。

「楽天市場ジャンルページ」や「イベントページ」はパソコンとスマホ、他はパソコンのみ、といった具合で、配信先はデバイスごとに異なります。ただし、配信先の指定はできません。

楽天CPA広告のメリット

楽天CPA広告には次に挙げる3つのメリットがあります。

コンバージョンが発生しないと広告費はかからない

楽天CPA広告の最大のメリットは、コンバージョンが発生しない限り、広告費が発生しない点です。他の広告形式では、クリック数や表示回数に応じて広告費が発生することが一般的です。しかし、楽天CPA広告では、実際に成果が上がった場合にのみ費用がかかります。

すなわち、ROAS(広告費に対する売上高の割合)の帳尻が合わない状態で予算を使い潰すリスクを大幅に軽減することができます。広告の成果を予測できない新規出店の企業や初めての広告運用に不安がある企業でも、楽天CPA広告を活用することで、リスクを抑えられるでしょう。

人が集まる場所に掲載される

楽天CPA広告の2つ目のメリットは、大きな楽天イベントセール(スーパーセール、お買い物マラソンなど)を含めた、人が集まる場所に広告が掲載される点です。広告が多くのユーザーに目に触れる機会が増え、広告効果が発揮されることが期待できます。

また、楽天市場のトップページ配信などの広告費が高い掲載場所に比べて、楽天CPA広告は比較的安価に広告を掲載できます。そのため、広告予算が限られた企業でも、効果的な運用が可能です。

さらに、簡単にブランディング(認知拡大)の施策を実施できる点もメリットがあります。人気の高い楽天セールイベントで広告が掲載され、企業の認知度が向上します。つまり、新規顧客獲得につながることが期待できます。

出稿の設定が簡単

楽天CPA広告は、出稿の設定が簡単なこともメリットの1つです。配信時の設定は、指定のメニューから「効果保証型広告(CPA広告)」を選び、広告配信ステータスを「有効」にシフトするだけで完了します。

上記により、手間がかかる設定作業を省いて、時間を節約することが可能です。他の楽天市場の広告メニューでは、セグメント設定や入札単価の設定後、クリエイティブの提出が必要となります。この点が、特に広告運用初心者の企業にとって大きな魅力となります。楽天CPA広告の簡単な出稿設定は、効率的な広告運用を促がし、企業の利益にも繋がるでしょう。

楽天CPA広告のデメリット

次に、楽天CPA広告を運用するときのデメリットを3つ紹介します。

クリックしてから720時間以内の購入全てが広告費の対象となる

楽天CPA広告のデメリットは、対象となる広告配信をクリックしてから30日間、すなわち720時間以内に発生するすべてが広告費の対象となることです。

例えば、商品Aの広告をクリックしたユーザーが、商品A(3,000円)と商品B(7,000円)を購入した場合、その2割の合計金額が広告費となります。

この場合、広告費は(3,000 + 7,000)×(20/100)=2,000円と算出できるのです。

さらに、同じ顧客が期間内にもう一度リピート購入を行った場合、2回目の購入分も広告費に含まれます。つまり、ユーザーの購買行動が期間内に再度あれば、回数や頻度に関係なく、広告費が発生するわけです。

このデメリットを回避するためには、広告を掲載したい商品以外は除外設定を行い、余計な広告費が発生しないような対策を講じることが必要です。

広告予算が設定できない

楽天CPA広告には、他の楽天内の広告形式(RPP広告、クーポンアドバンス広告)とは異なる特徴があります。それは、月額の広告予算が設定できないことです。

月額で上限設定されていないため、広告を通じて売上が大きくなるほど、広告費も青天井に増加します。予算の管理が難しくなるため、運用には注意が必要です。

上記のデメリットを解消するには、掲載する商品をよく厳選し、広告運用することがおすすめです。もちろん、広告費増大のデメリットである反面、売上が伸びるほど広告費も増えた結果とも捉えられます。言い換えれば、投資対効果が高まったのです。

配信先の指定ができない

楽天CPA広告は、配信先があらかじめ決まっており、店舗事業者側が配信先を指定することができません。自由に配信先を選んで掲載したいというときには向いていないのです。そのため、他の広告形式と比べて広告掲載の自由度に制限があります。これは、CPA広告のシステム上の仕組みそのものからくる不自由さです。

また、掲載される商品も自動的に決定されるため、必ずしも希望する商品が掲載されるわけではありません。以上の点を運用前に押さえておく必要があります。

楽天CPA広告の運用方法

楽天CPA広告の運用方法は以下の流れで簡単に実施できます。

  1. RMSトップページへアクセス
  2. 「広告・アフィリエイト・楽天大学」を選択
  3. 「広告(プロモーションメニュー)」をクリック
  4. 「効果保証型広告(楽天CPA広告)」を選ぶ
  5. 「配信ステータスの確認・変更」をクリック
  6. 広告配信ステータスで「有効」を選択し、規約を確認した後、「規約を確認した」にチェックを入れ、「設定する」ボタンをクリックして完了
  7. 除外したい商品は「除外商品」タブをクリックし、csv形式でアップロードが可能

運用を進めるためには多くのステップをクリアする必要があります。しかし、実際には操作も難しくなく、スピーディな広告掲載が可能です。

また、CPA広告では、入稿作業は必要ありませんから、設定した商品画像1がクリエイティブとして使用されます。そのため、CPA広告を展開する際は商品画像1に独自性を持たせることです。ユーザーがクリックしたくなるような画像を用意しておきましょう。

楽天CPA広告の運用のコツ

楽天CPA広告を運用する場合には、必要なポイントを押さえて運用することが求められます。そこで、以下に運用のコツを3つ紹介します。

広告の課金対象を把握する

楽天CPA広告では、運用時に広告の課金対象を正確に把握することがコツの1つです。例えば、広告をクリックしたユーザーが720時間(30日)以内に商品を購入した場合、広告料金が発生します。そのため、広告掲載後の商品売上を把握し、不要な課金を避けるために除外設定が必要です。

一方で、課金対象にならないのは以下のケースです。

  • 広告をクリックしなかった場合
  • クリックしても購入に至らなかった場合
  • クリックのクッキー保持とは異なるアカウントでの利用(もしくは別デバイス等)

上記の課金対象外は、裏を返せば、認知度を上げつつ、ユーザーが見ただけでは広告費用の発生しないブランディング効果の恩恵を受けられるのです。

利益率の低い商品を広告対象から外す

楽天CPA広告では、広告費が売上の2割(20%)です。利益率の低い商品は、広告費負担が大きくなり、結果的に赤字になることがあります。そこで、楽天CPA広告の「除外商品」設定を利用して、利益率の低い商品を広告対象から外すのがコツです。

例えば、自社の利益率が1割の取扱商品に対してCPA広告を運用すると、利益が失われて、1割の赤字が出ることになります。その状況を避けるためには、広告対象から外し、利益率の高い商品のみを広告対象に絞り込むわけです。

以上により、広告費の赤字を回避し、効果的な広告運用が可能になります。

大型イベントのタイミングに合わせる

楽天CPA広告を活用する際、集客力が高まる大型イベントのタイミングに配信を合わせることがコツです。イベント期間中は、ユーザーの消費購買意欲が高まり、広告に対する反応も良くなることが期待できます。

特に広告配信の開始や停止が自由にできるため、大型イベントのタイミングを狙って広告配信を柔軟に行うことが可能です。楽天CPA広告という独自の利点を活用することで、コンバージョン率の向上や配信を通じた売上の向上を図ることができます。

楽天CPA広告は優秀な広告!上手に運用しよう

楽天CPA広告は、気軽に配信と停止ができるため、ひとまずはじめてみる広告として優秀です。初めて広告効果を試す事業者にとっては、費用が気になるときに配信を停止して、リスクを最小限に留められます。

その上で、利益率に注意しながら、しっかりと除外設定を行えば、とりあえず配信しておいても損をすることはない広告のタイプです。楽天CPA広告を上手に活用することで、効果的なプロモーションが可能になります。

もちろん、運用に不安がある場合は、プロに相談をすることも方法の1つです。専門家のアドバイスを受けることで、広告運用の効果をさらに向上させることができるでしょう。

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まとめ

今回は、楽天CPA広告の特徴やメリット・デメリット、運用のコツなどについて取り上げました。

楽天CPA広告を通じて適切な商品選定、運用戦略、そして大型イベントのタイミングを活用することで、楽天CPA広告の集客効果を高められます。

ただし、配信先が指定できないため、広告主は配信先に対するコントロールが限られていることに注意が必要です。

また、CPA広告ではこれらの面倒な設定手順が不要です。初めての広告運用者でも上手に運用すれば、マーケティング効果を得られます。 ぜひ、楽天CPA広告の利用を検討してみましょう。

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ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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