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ECリニューアルのプロジェクト進行方法とは

株式会社ライフエスコートは、ECサイトの運用業務がメインになりますが、それに関連するシステムの開発やリニューアルといったことも行なっています。その際、窓口兼SEという不思議なことをしていることもあります。

一時期はスペシャリストとゼネラリストのどっちがいいか?という話もありましたが筆者はゼネラリストという形になりました。いろんなことができるかもしれないですが、詳細になった時はそれを専門にやっている人には勝てません。

少し話がそれましたが、今回のお題はシステム開発やリニューアルのお話をしていこうと思います。
特に、当社はECサイトの運用業務がメインになりますので、ECサイトのリニューアルを例にしてプロジェクトの進め方などについてまとめていきたいと思います。

ECサイトのリニューアルに必要なもの

まず、リニューアルのプロジェクトを行うために必要なものはズバリ「人間」です。
最近はAIの発達が・・・という話もありますが、リニューアルをするためにはまず、「どこの会社とやるか?」もっというと「誰とやるか?」という話になります。

一時期は「IT土方」といわれた時期もありますが、ソフトウェアの開発は何故かハードウェアと違って工期の短縮が多々発生します。何か問題が発生しても「公開日は決まっているから延期はできない」という謎理論で何かの工程が「キュッ」と圧縮されます。

その場合、大体どこかで不整合が出る、システム不具合などで炎上します(大体圧縮されるのはテスト工程がほとんど)。

大きな会社のシステム不都合が発生した場合は、ニュースなどのリリースが出ていますが、まさにそれです。特に大きなプロジェクトほど原因は多数あります(全体像を把握していない、テストの時間がなかったなど)。

プロジェクトマネージャーの重要性

実際に、システム開発やリニューアルを行うために必要な「人間」として真っ先にあげられるのが「プロジェクトマネージャー」と呼ばれる職種の人です。「プロジェクトマネージャー」はリリースまでの全体を把握して問題が発生した場合は「ジャッジ」する必要があります。

お客様に言われたままの「イエスマン」だと開発側のチームが破綻しますし、開発チームのいうことを聞けばお客さんが希望するものは完成しません。そこを調整するのが「プロジェクトマネージャー」のメインのお仕事になります。

プロジェクトマネージャーの素質

「プロジェクトマネージャー」にはいくつか必要な素質があります。

皆さんは「ハンス・フォン・ゼークトの組織論」という都市伝説めいた話を聞いたことはありますか。
元々はこのお話は「軍隊」でのお話なのですが、現代のこういうシステム開発やリニューアルといったプロジェクトの進行などにも当てはまりますので、少し紹介したいと思います。

「ハンス・フォン・ゼークトの組織論」には人間は大きく4つの要素に分けることができるとしています。それは、「利口」「愚鈍」「勤勉」「怠慢」の4つなのですが、うち2つの要素を組合わせてその適正に振り分けることができると言われています。それは・・・

  • 利口で勤勉 – 参謀に適している(SEやPMOといった裏方のメンバー)。
  • 利口で怠慢 – 指揮官に適している(プロジェクトマネージャー)。
  • 愚鈍で怠慢 – 命令を忠実に実行するのみの役職に適している(PGなどはこちら)。
  • 愚鈍で勤勉 – このような者を軍隊において重用してはならない(いて欲しくない)。

ということで、これをよく見るとプロジェクト進行において、一緒にいるメンバーはどこに当てはまるのか…と考えてみてください。例えば、ここでいう指揮官というは今回のお話に出てくる「プロジェクトマネージャー」に当たるのではないか?と筆者は考えます。

筆者が自分で「プロジェクトマネージャー」に向いてないな・・・と思ったのは、ここでは「怠惰」と記載しているのですが、他人にお仕事をお願いするのが下手でどっちかというと自分で作業をしたくなるので指揮官には向いてないと思いました。

一瞬、「利口で勤勉」と聞くと優秀な人が多いイメージがあるのですが、基本的に自分で、なんでもやってしまい、他人を頼らない結果、チームでお仕事をする場合は人に任すことができず、自分の負荷だけが増えていきます。

筆者もどっちかというと全部を抱える傾向があり、その結果、自分のことでいっぱいになってしまい、他人に指示ができなくなります。そういうことで管理する側には向いてないんだなと思い現在は絶賛「参謀という名の黒幕」でいたいと思っています。

では、残りも見てきますが、「愚鈍で怠慢」これだけをみると「いなない」となるのですが、昔の軍隊においては兵士の数はそのまま戦力でした。

現在でも頭脳労働が何かと重要視されますが、ECサイトのリニューアルにおいては既存データをどうやって移行させるか?ということも多く、その場合は意外と移行は手作業で単純に人手があればなんとかなる場合もあります。そういう場合は「愚鈍で怠慢」なメンバーによる単純作業というのは大変重要な作業になります。

最後になりましたが、「愚鈍で勤勉」これはよく「無能な働き者」と言われる人がいます。一生懸命に頑張っているように見えるのですが、「人の言うことを聞かない」「本来と違う作業をする」ということもあり、プロジェクト全体の足を引っ張ることもあります。

そういう場合、素直にプロジェクトから外れてもらうことも考えても良いかもしれません。
プロジェクトにおけるメンバーの重要性はその人の素質や性格などを見てお仕事を依頼する必要があります。

改めて、自分がどこに分類されているのか?を考え、自分の立ち位置が間違っていないのか?を考えてみるのもありかと思います。

大型リニューアルプロジェクトの進め方

大型のリニューアルプロジェクトの場合、いくつかの会社と仕事をすることも出てきます。
そうなると責任分解点が曖昧になることも多くなりますし、受け身になってしまうと無駄に時間だけが過ぎていきます。複数の会社とやりとりをする場合は、情報収集するアンテナを持つことが重要です。

いくつかの情報を組み合わせれば、不足している情報が補完されることも多いです。
自分の脳みその「シナプス」をつなげることで足りない情報をどうやって補完するか?を考えてみましょう。

複数の会社でやりとりをする場合、様々なツールを使ってプロジェクト管理を行なっています。特にコミュニケーションツールはだいたいにおいて、社内と社外で分かれていたりすることもありますので情報収集には内容を読んで取捨選択できる能力が意外と必要なスキルだと思います。

これは上記にも書いたいかに脳みその「シナプス」をつなげるか?ということにも繋がってくると思います。ただ、この辺りは若干経験によるところもあります。

複数会社とのやりとりにおいては、コミュニケーションツールとは別に、情報共有の場として定例会などが開催されます。定例会の場では問題解決のために資料が必要になってきます。

当社では、通常の運用時から定例会を通じて説明資料やアジェンダを活用しています。
説明資料などは、SE仕事として作ってしまうと開発側はいいのですが、お客様にとっては意外と理解しにくい資料が多いです。

そのため、当社では極力画面キャプチャーしたものを多用し、具体例を示すようにしております。一般的なプロジェクト運用の資料ではそういうものは補助資料になりますが、お客様にとっては理解できるものが重要になります。

筆者の経験ではその結果、最初は補助資料のつもりで作ったものがメインになってしまうことがあります。

具体例としては、ECリニューアルにおいてはどうしても商品登録に着目されます。リニューアルの目的がどうしても「売上アップ」が目的になるからです。では、どうやって「売上アップ」ができる商品登録の仕方にするか?となります。

自社サイトやモールなどではそれぞれSEO方法が違いますが、それでも実店舗と違い、欲しいものがない場合は代わりが提案できるサイトというのは重要になってきます。

筆者が関わったプロジェクトでは、現在、1ページで1色しか表示されていなかったものを1ページに複数の商品が選択できるように色とサイズの二軸で商品登録することになりました。

そこで、どうやって商品をまとめるか?その方針をどうするか?について単純に文章化するのではなく他社のサイトの画面キャプチャーなども活用しながら複数回数にわたり打合せを行い、方向性を決めました。

さらに、複数会社でやりとりが発生する場合、「言葉」の共通化をさせることが重要です。日本語というのは、意外と難しい言語と言われております。同じ文字でも違う意味をもつことも多いので資料作成時などは言葉には気をつけて作るようにしています。

あとは、チームで作業をしているのでアラートを早めにあげることが重要だと思います。筆者は「2?3日徹夜すれば取り戻せるだろう」とすぐに思ってしまうのですが、作業はそれ以外にもあり、追加のタスクが振られることがあります。

その場合、やってもやっても終わらない・・・ということになりますので徹夜すれば・・・ということは考えずに上司やプロジェクトマネージャーにアラートをあげて対策してもらうことが重要です。

また、今やっている作業は「自分しかできないのか?」これも重要な判断基準になります。他人ができるような作業であれば他のメンバーにお願いして「自分にしかできない作業だけをする」ということを見極める必要があります。

まとめ

現在のシステムの開発やリニューアルは大型化してきており1~2人で行うようなプロジェクトはほとんどありません。そのため、下手すれば社内以外にも色々な会社とやりとりをしながらECリニューアルをします。

わからないから作業の手を止めるという行為が全体に関わってきますので手を止めないで作業をするために、どうするべきか?を考えつつプロジェクトマネージャーとうまく付き合うことが必要になってくると思います。

そして、説明資料は重要です。筆者は自分本意な資料にならないように注意して作成するようにしています。資料を作成することは自分の頭の整理にもなります。

当社では、自社メンバーだけではなく他社と協力しながら様々なリニューアルを行なってきています。メインとして動く以外にもプロジェクトを進行するために、必要な情報をヒアリングして資料化することでプロジェクトをスムーズに進めるような支援も行わせていただきます。今のシステムにご不満のある会社様は是非お声かけください。

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ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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