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レビューの増やし方ってあるの?今すぐ実践できる効果的な方法をご紹介!

日頃から多くのECサイトで目にする商品レビュー。皆さんがよく目にする大手ECサイトの多くが、お客様の声として商品レビュー機能を実装しているはずです。多くのレビューが集まるECサイトは、お客様がひしめく実際の店舗のような活気がうかがえます。

「レビューや口コミだけで集客できたら、どんなにいいだろうか」

そんな願望を抱いた経験、ECサイト運営者なら一度や二度はありますよね。
この記事では、今から実践できるレビューの増やす5つのテクニックをご紹介します。

レビュー=ユーザーの生の声

レビュー=ユーザーの生の声

あなたはネット通販を利用する時、何を参考に商品を選びますか?
商品を直接手に取ることのできないネット通販では、画像やサイズ、機能など、商品情報が詳しく書かれていても、すぐには即決できないのではないでしょうか?

本当に買っても大丈夫?と判断に迷う時、すでにその商品を購入したユーザーから寄せられた生の声「レビュー」が心強い味方になります。

ネット通販を利用することのメリットとデメリットについて、総務省が2016年にまとめたデータ(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc132240.html)によると、ネット通販を利用するメリットとして「ショッピングサイトに掲載された商品へのレビューを参照して購入できる」という意見が、日本でも23.8%を占める割合となっています。

逆に、デメリットの「実店舗で実物を見たり触ったりして購入したい」という意見は37.7%も占めています。このことは裏を返せば「商品を直接見たり触ったりできないのに買うのは不安」ということではないでしょうか?その不安を解消してくれるのがレビューです。

良いレビューが集まれば、それが自然と商品やショップのイメージアップと利益につながります。ショップに代わってユーザー自ら自社商品を勧めてくれるレビューは、多額の費用をかけて商品を宣伝するよりずっと効率が良く、これを上手に利用しない手はありません。

では、商品やショップの価値を高める良いレビューはどのように増やせばよいのでしょうか?

商品レビューを増やす5つのテクニック

商品レビューを増やす5つのテクニック
ここからは、弊社が実際にクライアントのネットショップでレビュー数を増やすため行った5つのテクニックをご紹介していきます。

【クライアント情報と背景】
大手通販モール3店と自社サイト1店の、合計4つのネットショップを展開。いずれも施策開始以前からレビューはありましたが、その内容を読むことも返事をすることもほとんどなく、返事をしたとしてもレビューをくれたことへの短いお礼の定型文のみ。そのため商品やショップに対するクレームも放置され、ユーザーのニーズがショップづくりに全く活かされていない状態でした。

レビューには、商品についての感想を書く「商品レビュー」と、ショップや配送の対応、注文時の流れなどについて書く「ショップレビュー」があり、弊社が着手したのは、商品選びの助けとなる商品レビュー数アップを狙った動きです。取り組みは2018年5月頃から開始されました。

①商品レビュープレゼントキャンペーンを開始

まずは、レビューを書く動機となるインセンティブが必要と考え、商品レビューを書いてくれたユーザーに粗品をプレゼントするキャンペーンを開催しました。出店モールにより規定が異なるので、プレゼント施策が可能な店舗で商品ページ上にバナーでキャンペーンを告知。バナーからプレゼント案内ページとレビュー記入のフォーマットに誘導し、「先着~名様」と書くことで「早い者勝ち」という競争意識も持たせました。

商品が届いて2週間以内に商品レビューを書いてくれたユーザーへ、プレゼントと共に感謝の気持ちを込めた手紙も同封して発送します。レビューがクレームだった場合、謝罪や相談窓口を記載した返信レビューを読んでもらえたか?現時点でもお困りが続いていないか?を伺う文章も加えました。

②全てのレビューに必ず返信

寄せられたレビューには基本的に全て返信。サイトによりレビューへの返信機能がなかったり、ユーザーの特定ができない仕組みになっている場合もありますが、ユーザーが特定できるのにサイトから返信ができない場合には、ユーザーがレビューを書く元になった注文情報から社内のメール機能を使い、返信を行いました。

レビューが書き込まれてからできるだけ早く(最長でも1週間以内の)返信を心がけ、ショップ側がレビューをきちんと読んでいることをユーザーに認識させました。

③レビュー返信文の見直し

これまで短い定型文のみだった返信文を以下①~③の項目で3段落構成の文章に変更。個々で違う内容に書き直しました。ユーザーが返信を読んだ時「会話が成り立っている」と感じてもらえることを意識しています。

① ご挨拶と、レビューをくれたにことに対するお礼(定型文でもOK)
② ユーザーが書き込んだ内容への返答(共感、感謝、謝罪、提案など、その都度内容は変わる)
③ 締めの文章と再来店を促す言葉(ほぼ定型文でOKだが、ケースにより変更)

④フォローメールの送信

これまでネットショップからの注文では、注文完了から発送までの間に「注文完了メール」「注文内容確認メール」「発送完了メール」の3通のメールを配信。問い合わせがなければそれ以上にユーザーとの接点はありませんでした。この点を見直し、ちょうどユーザーに商品が届いた頃、注文に対するお礼の言葉と共に「不具合やお困りはないか?」「返品交換の必要はないか?」などを訊ねる「フォローメール」の配信を開始。そこには上記、商品レビュープレゼントキャンペーン案内ページのURLも貼っています。

⑤クレームにはレビュー返信後、メールでも別途対応

商品クレームのレビューに対してはレビューの返信機能で謝罪し、返品や交換の提案をするとともに、別途メールでも同様に謝罪と返品や交換の提案を行いました。

上記5つの項目を上から順番に徹底して行ったところ、徐々に商品レビュー数が増え始めたのです。もちろん、そこには様々な試行錯誤がありました。

実録!レビュー数はこうして増えていった

実録!レビュー数はこうして増えていった
プレゼントは条件が限られていてもできる限り良いものを厳選!

2018年6月から開始したプレゼントキャンペーンですが、当初はあまり反応がありませんでした。プレゼントがかなり廉価品だったため、レビューを書くほどのモチベーションになりえなかったと推測されます。そこで、2018年9月から第2弾のプレゼントキャンペーンを実施。数量は抑えつつ少し高級感を上げた有名産地の物品に変えて施策を続けたところ、ちょうど秋冬商戦本番の注文が増える時期にも重なり、一気に商品レビュー数が増えていったのです。プレゼントは「もらって嬉しいもの」が原則です。

「クレームレビューには別途メールで対応」が結果的に良い印象を与えた

「不良品が届いた」「違う色が届いた」など、レビューに書かれたクレームには、当初、レビュー返信機能を通じて謝罪や問い合わせ先を記載した返信を行っていましたが、ユーザーからの反応は全くありませんでした。ユーザーが怒りに任せて不満のレビューを書いた後は気持ちが一段落してしまい、こちらからの返信を見ていないのでは?という推測から、別途、謝罪のメールを送信してみると、その日のうちに、ユーザーから返信メールや電話が来ることが増えていきました。ユーザーから接点を求めてきた今がチャンス!と捉え、お詫びと共に改めて詳細を伺い、解決策を提案することで、ユーザーの抱えていた不満も解消されていきました。

フォローメールにも返信が

当初、フォローメールでレビューへの書き込みを促すつもりでしたが、フォローメールそのものに返信をくれたユーザーが一部いらっしゃいました。それらは時にクレームも散見され「こんなことがあったので気を付けて」とこっそり教えてくれたようでした。サイトにはそのクレームは表示されないため、商品やショップのイメージを損なうことなく問題解決することができました。

クレームレビューは商品やショップの価値を下げたか

クレームレビューは商品やショップの価値を下げたか
しかし、弊社では「全てのレビューに返答を」という立場から、あえてクレームは消さず、不良品や不手際に対応する準備があることを返信レビューとメールで伝えていったところ、ある日こんなレビューが追記されました。(下記参照)

数えてみれば、レビュー数アップの施策を始めてから、5か月ほどの間に25件、何らかのクレームや不満が書き込まれましたが、レビューへの返信と別途メール対応で7件が円満解決、うち2件のユーザーは低評価のレビューを取り下げ、左記のような良いレビューを追記してくれていたのです。

クレームレビューを非公開にすることは機能上不可能ではありません。しかし、きちんと対応する姿勢を他のユーザーにも見える形で表明すれば、結果として信頼、安心につながり、商品やショップの価値は守られます。

ショップによっては商品のイメージアップを図るために、一定の報酬を支払って書かせる「やらせレビュー」を掲載することもあり、高評価のレビューだけが並ぶショップに警戒心を持つユーザーもいます。クレームは排除せず、誠実に対応することが鉄則です。

レビュー件数が前年比2倍以上に!

下表は4店のうちの1店舗のレビュー数推移(クライアント様データにつき一部を非表示)ですが、2018年5月から現在に至るまでを振り返ると、結果として2019年には、商品レビューが前年比143.8%、ショップレビューでなんと前年比197.7%も伸ばすことができました。同様に商品レビューのみの自社ショップサイトにおいては、なんと前年比210.7%もの伸び率となったのです。いずれも高評価レビュー数の伸びが大きい結果となりました。

予想外だったのは、ショップレビューの高評価が1年で倍増したという点です。商品そのものの満足度と共に、ショップを利用する上での信頼度が増したことになります。商品はクレームがあったからといってすぐには変えられませんが、その中で顧客接点を増やしユーザーとのやり取りを見直すだけで、短期間でこんなにも大きく商品とショップの双方で顧客満足度を上げ、イメージアップが図ることができます。

現在は、同じ商品に複数寄せられた高評価のレビューをまとめてバナー化し、より目立つように商品ページに掲載することで、購買意欲を一層高める表示方法に着手しています。これは同じ商品を長期間販売する上でより有利となります。

今すぐ、御社もレビュー数アップの取り組みに着手することをお勧めいたします。

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ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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