ネットショップの売上を左右する項目の1つに「梱包」があります。
梱包はあくまでも商品を発送する過程として、おまけ程度の認識しかないショップ運営者も多いですが、実は売上に大きく貢献しています。
売上を伸ばすショップの中には、ダンボール以外の封筒や袋の梱包資材も活用した顧客の印象が良い梱包の仕方をしています。
そこで、売上アップに欠かせない梱包のコツや秘訣について紹介します。
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目次
ネットショップ売上UPの秘訣は、「梱包」にあります
最初に、ネットショップで梱包が重要な理由について、マーケティング視点を踏まえて説明します。
競合施策の盲点にある梱包
梱包が重要な理由の1つに、他社の競合が意外と梱包を甘く見ていて、重要度が低いことが挙げられます。
競合がしのぎを削るEC業界のネットショッピングにおいて、梱包に力を入れることは、他社と競うとき、数少ない対抗手段となるのです。
実際、他社は広告・販促を始めとしたマーケティング重視の宣伝方法をしており、コスト削減などを優先しています。梱包は中でもコストの掛かる出荷作業程度の位置づけに見られがちです。
しかし、「梱包」の重要性は競合と競り勝つために必要な要素といえます。つまり、他社にとっては盲点だからこそ、梱包の強みを最大限、売上アップに生かすのです。
EC販売は梱包まで含まれる
EC事業ではまず、ネットショップを通じて買い物をする際に梱包の段階が発生します。物流のサプライチェーンでは、出荷作業や発送を経て、商品が顧客のもとに届きます。
その際に、商品を包んでいるのが梱包であり、競合他社の中には、雑な出荷をしているケースも見られるのです。中には、いい加減な梱包で見た目が悪い、不快に感じるなど商品に落ち度がなくてもマイナスの印象を与えます。
競合施策の盲点を活用するには、他社がいい加減な梱包をすることで、それに対して自社は梱包までしっかりした商品提供をすることです。これが売上のアップにつながります。
顧客から「配送が丁寧」という評判を得て、顧客満足度やリピーターの確保、返品数の低減などが可能です。あくまでも、商品が届くことまで含めて、出荷の梱包も商品の一部とみなして、重要度を高く見積もることが秘訣といえるでしょう。
SNS拡散
ECでは、ツイッタ-やインスタグラムなど、SNSによる情報拡散の重要性も高まっています。特に梱包の状態が悪ければ悪評が広まりやすく、ちょっとしたことで自社の情報がSNS利用者に知られることです。
逆に、梱包に独自性があれば、それだけでプラスのイメージでSNS拡散されることも出てくるでしょう。SNSで一度広がれば、「こんなことで?」というような内容でも、利用者の急増や需要の拡大が一時的とはいえ見込めます。
以上が理由で、ネットショッピング運営では軽視されやすい梱包であってもSNS拡散の効果が期待できるのです。
梱包材の種類と商品例を紹介
梱包にはさまざまな種類があり、商品ごとに適した梱包材を選ぶことが求められます。ここでは、梱包材の種類とどのような商品に適しているかについて説明します。
ダンボール
梱包材の代表格として知られるのがダンボールです。さまざまな商品発送に用いられています。そして、ショップ規模の大小に関係なく、ダンボールは基本のオプションとして発送に使われます。
ダンボールのサイズには基本として60から120、大きいものだと160まで用意があり、最大サイズになると170以上というケースも出てきます。
ダンボールのサイズが大きいほど倉庫作業のスペースが必要となり、送料も多くかかるため、詰める商品に対して適切な大きさのダンボールが求められます。
例えば、天然水のショップ販売では、ケース単位でダンボールが使われます。それ以外の資材では水のボトル固定や配送時の耐久性が向いておらず不適切です。
また、冷蔵品や冷凍品の食品、日用雑貨や家電、ファッションアイテムなど、単体やまとめて発送するのにダンボールが向いているのです。
以上に加えて、ダンボールにロゴや独自のオリジナルパッケージなどを入れることで注目度を高めることもできます。自社のオリジナルマークを生み出して、ユーザー間に浸透するようにブランド化すれば、箱のマークだけで購入者に信頼感を与えられるのです。
宅配袋(ビニール・紙)
近頃、ネットショップで導入が進んでいる梱包材の1つに「宅配袋(ビニール・紙)」があります。
個人のショップやアパレル分野などで特に利用が活発にされており、サイズの小さいものや外装の耐久度がさほど気にならない商品の配送に向いています。
宅配業者にも袋の配送取り扱いが増えており、中でも袋の耐久度を高めて、樹脂繊維の使用や防水加工などを施していることです。さまざまな商品の配送に対応したものが使われ始めています。
また、アパレル事業者の中には、積極的に宅配ビニール袋で商品を発送するケースも出てきているのです。特に、折りたたまないことからシワや折り目がつきにくいというメリットが受け取り側にもあることから、梱包材の種類として注目されています。
封筒
ネットショップではダンボール同様に頻繁に利用される梱包の種類として「封筒」の利用があります。一般的にカタログや販売書籍、請求書の郵送などに使用される梱包材です。
梱包資材がダンボールほどかからず、送料も安いことから、小物や両手に収まる程度の商品は封筒で発送されることも多いのです。
特に大手モールでは、宅配受取りが不要なメール便やレターパック配送の手段として利用されており、封筒はその代表的な梱包材です。
クッション封筒
最近は、ただの封筒ではなく、耐久度の高いクッション封筒の梱包材を使用するケースも増加しています。
封筒同様に、発送商品として小物サイズのアクセサリーやグッズ、化粧品・サプリメント、CD/DVDのように壊れやすい商品など、緩衝材を最小限にしてクッション封筒に入れることが可能です。
通常は割れないように工夫して緩衝材やプチプチを敷き詰めて、手間のかかる発送作業が発生しますが、クッション封筒を用意するだけで発送手順が楽になるといったショップ側のメリットもあります。
しかも、購入者にとっては、余計な資材のゴミが発生しないため、両者にメリットのある梱包財の種類といえます。
折りたたみ式ボックスケース
ダンボールよりもおしゃれでスタイリッシュな自作・組み立ての可能な梱包材が「折りたたみ式ボックスケース」です。
耐久度に少し不安があるため緩衝材などの使用が不可欠ですが、アパレルのファッションアイテムや小物等を入れて、おしゃれに発送できます。レザーの財布やファッションブランドの商品など高級感のイメージが求められるケースにも有効です。
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梱包であった方が良い便利アイテム
梱包には、便利であった方が良いアイテムがいくつかあります。梱包であった方が良い便利アイテムについて、以下に取り上げます。
サイズ別のダンボール
梱包であった方が良いものとして、まずはダンボールが挙げられます。それも規格統一した同じダンボールではなく、商品ごとにサイズ変更ができる複数サイズのダンボールです。
特に、雑貨を取り扱うネットショップでは、細かくサイズ調整が必要となります。購入商品によっては、大きすぎても小さすぎても対応できず、同封物で必要な大きさも変わってくるからです。
梱包材の種類で紹介したような方法をそろえて、現場で使い分けできると出荷作業にも便利でしょう。
梱包用テープ、結束バンド
ネットショップの梱包でダンボールや他の梱包材を閉じるのに便利なアイテムが梱包用テープです。
アマゾンのような独自の配送方法を進める大手モールでは、テープを使わずに閉じるといった出荷方法のケースもありますが、通常は梱包用テープのビニールテープやガムテープを使用します。
あるいは結束バンドなどでバラけないように固定することもあるでしょう。不足すると発送作業にも影響が出るため、十分な量を確保しておくことが大切です。
緩衝材
割れ物や破損しやすい商品を大事に保護するための資材が緩衝材です。包装紙や新聞紙、プチプチ、空気入りのビニール(クッション)、緩衝シートなど、資材としては平凡なものですが、緩衝材としての効果を存分に発揮します。
緩衝材として専用に売られていて手に入りやすく、包装や別の用途にも使えるなど便利なアイテムといえます。
ラッピング、その他アイテム
オプションにラッピングを用意しているネットショップでは、ラッピングの資材も用意しておきます。例えば、ギフト用の包装紙や熨斗、リボン、シールなどが一般的です。
また、包装に必要な作業用アイテムとして、スケール・メジャーや袋詰の機材(空気抜き)、手袋やカッター・ハサミなどです。出荷作業のアイテムとしてはこれらが代表的です。
梱包をする際、気をつけたいこと
梱包は、商品販売における顧客(エンドユーザー)との接点です。梱包の印象や実際の包装の仕方が受け取る側の印象を左右します。ここでは、顧客に好印象を持ってもらうために何に気を付ける必要があるのかについて紹介します。
テープを正確に貼る
梱包作業でまず気をつけたいのがダンボールや袋を閉じる作業です。特にガムテープなどを張ってダンボールの入り口を固定する場合、線に沿って真っ直ぐになるようにテープを張ります。
このとき、指紋をつけないようにすることも同時に気をつけます。雑にテープが張ってあると、配送時の中身が置かれた状況が不安になりますし、あまり良い印象を持たれないでしょう。
テープ1つ取ってもきれいにしっかりと梱包します。そういった細かな配慮が顧客の好印象につながるのです。
割れ・破損等がないように緩衝材を使用する
発送時に割れ物注意や天地無用のように配送業者に注意が促されていたとしても、運搬時の衝撃や揺れなどで中身が割れ・壊れてしまうということもあります。
購入者が安心して商品を受け取り、返品などが起こらないようにするためには、緩衝材を上手く活用して、出荷時の状態で購入者の手元に届くようにすることが大事です。
また、緩衝材などと合わせて湿気対策(防湿・乾燥材の利用など)もしておけば、雨の日や梅雨の季節の出荷でも安心です。
出荷ミスがないか最終チェックする
出荷ミスで多いのが顧客情報(届け先や注文情報)の取り違えや伝票ミスです。出荷ミスが多いEC事業者では返品率の高さに直結します。
そのため、出荷状況の届け先などをあらかじめ確認して出荷ミスを減らすことが顧客満足度の全体の底上げにもつながります。加えて、返品処理やカスタマー対応、再発送の手間や費用などの負担を減らすのです。
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届いた時に好印象!梱包で添えるべきもの
商品は箱に購入アイテムだけ入れて発送すればよいのではなく、納品書や手紙、同封物などを一緒に入れて届けます。
そこで、梱包の際に、商品と一緒に入れておくことで好印象を持ってもらえる具体的なアイテムの例について説明します。
手紙を入れる
梱包の際に、商品と一緒に手紙を入れておけば、販売者の感謝や謝意を伝えられるので、好印象を与えられます。特に直筆のメッセージはパソコン文字打ちでの印刷文面より印象が良くなるのです。
割引クーポンや販促チラシ
商品の中に、割引クーポンを入れることで次回の買い物につなげることができます。クーポンがあればお得感が出て、リピーター獲得の機会を単純に増やせるのです。
また、販促チラシを一緒に同封することで、同社の商品に興味を持つ機会を作り出せます。
サンプル商品の同封
販促チラシだけではお得感が弱く、次の購入にもつながらないというケースは少なくありません。そこで、サンプル商品を入れておけば、無料で同社の別製品やサービスを使えるなどして、好印象を与えられます。
さらに、おまけを封入することで、その人だけにプレゼントをしているような特別感も演出できるでしょう。
まとめ
今回は、ネットショップで売上を高めるためにできる梱包の基礎知識や重要性、好印象に必要なアイテム・注意点等について解説しましたが、いかがでしたか。
梱包では受け取った人が喜ぶような丁寧できれいな見た目を徹底することが重要です。緩衝材の利用や同封物などを充実させることで、顧客満足度を高めて、梱包からリピーターの増加やSNS拡散などを狙いましょう。
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