Yahoo!ショッピングは無料でショップ開設ができることから、挑戦がECサイトと言われています。しかし、通販サイトの出店自体が初めての方など、いざヤフーショッピングに出店するとなっても、どのような準備や情報が必要なのか手順がわからない場合も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんな初心者の方に向けてYahoo!ショッピングでショップ開設をする上で押さえておきたいポイントやストア構築の流れについて解説していきます。
ヤフーショッピングの基礎知識
ヤフーショッピングとは
Yahoo!ショッピングは数多くのお店が集まっている大きなECモールのようなものです。楽天などのようにさまざまなショップが出店するプラットフォームとして機能しています。
ヤフーショッピングは、既存のYahoo!IDでログインできる上、近年利用者が急増しているpaypayとの連携機能があり、お買い物することでpaypayポイントも貯めることができます。
アカウント管理や決済面でユーザビリティが高いことと、共通ポイントが貯まることはそのほかのECプラットフォームとの差異化になっており、消費者からの注目度も現在上がっていると考えられます。
yahooショッピングに出店するメリット
消費者からの魅力がどんどん上がっているYahoo!ショッピングですが、出店者側にとっても実は他のECプラットフォームと比較して、出店するメリットがいくつかあります。ここでは開店する上での主なメリットについて説明します。
1.出店コストがかからない
ヤフーショッピングの最大のメリットは「知名度が高いYahoo!ショッピングに無料でお店を持てる」ということです。
「BASE」や「STORES.jp」などのショップ開設も無料ですが、それらと比較してもYahoo!ショッピングはプラットフォームそのものの知名度と自然流入のトラフィックなどが全く違います。
このようにヤフーショッピングは開設が無料である上に、ユーザーが集まりやすく集客力に優れているという特性を備えています。運営方法や施策を工夫すれば低リスクながら、売上を出しやすいプラットフォームと言えるでしょう。
2.外部リンクが許可されている
Yahoo!ショッピングでは自分のショップ内に審査なしで外部リンクを設定することができます。その他のECプラットフォームでは、外部リンクの設定が許可されていなかったり、設置する際にも審査が必要となる場合がほとんどです。
一方、ヤフーショップ内に外部リンク(自社リンク)を設置できることで、Yahoo!ショッピングからショップを認知したユーザーをスムーズに自社サイトに誘導し、回遊させることが可能になります。
つまりヤフーショッピングへの出店は、ただ自ショップの商品を売るという以前に、販売戦略におけるプロモーションの役割も果たすということです。
こうしたリンクの設定方法にも工夫を凝らせば、無料で効率的なプロモーションもできてしまうと考えると、非常に効率的だと言えます。
yahooショッピングに出店するデメリット
無料でショップ開設ができてリスクが少ない上に、プラットフォームの認知度の高さからプロモーションまで出来てしまうなど魅力にあふれているYahoo!ショッピングですが、開店する上でのメリットもいくつか挙げられます。
出店を検討する場合は事前にデメリットを踏まえることで、よりよいスタートダッシュをきれるでしょう。
競合が多い
Yahoo!ショッピングは無料で出店でき参入しやすい反面、出店数が他のモールに比べてかなり多いため競争が厳しくなっています。
そのため、自社の店舗サイトを競合よりも魅力的なものにする工夫をしないことには簡単に売上を上げることはできないのがデメリットと言えるでしょう。
デザイン制作のルールが厳しい
Yahoo!ショッピングでお店を運営する際には、トップページなどのお店の外観のデザインが売上げを左右する大事なポイントになります。
しかしながら、Yahoo!ショッピングにおいては旧ストアデザインから新ストアデザインに一新されたことで、以前に増してデザイン制作する際のルールが厳しくなりました。
このことから、Yahoo!ショッピングのルールをしっかりと理解した上で、お店のデザインを作る必要があります。
結果的に広告を使うケースもある
Yahoo!ショッピングは出店者が多く、競合のなかに自社店舗が埋もれてしまうため、思ったように売上をあげることができずに、結果的に広告出稿することになってしまうというようなことも大いに考えられます。
そのため、出店コストは無料といえど、広告出稿のコストが発生してしまうため、結果的には利益率が芳しくないものになってしまうというようなケースも十分に考えられます。
キャンペーン原資などは出店者で負担する
出店手数料や、売上ロイヤリティなどは無料ですが、プラットフォームが行っているキャンペーンの原資や、ストアポイントの原資などは出店者側で負担します。
完全に無料ではないので注意しましょう。
また、決済手数料もかかります。Yahooと関連会社であるpaypayは優遇されており0%ですがそれ以外の決済は手数料がかかってくるので、気になる場合は確認しておくと良いでしょう。
参考:https://business-ec.yahoo.co.jp/shopping/cost/
https://business-ec.yahoo.co.jp/shopping/settlement/
yahooショッピングに出店する流れ
ではいよいよ、ヤフーショッピングで出店するにはどのようなステップを踏むのか、ここではYahoo!ショッピングに出店するまでの具体的な作業の流れを解説していきます。
出店に必要な情報を準備
ヤフーショッピングに出店するには、まず申し込みを行う必要があります。下記の情報を漏れなく準備しましょう。
- Yahoo!JAPAN ID
- クレジットカード情報
- 会社情報(個人事業主の場合は屋号)
- 代表者情報
- 銀行口座情報
- 提出書類(法人、個人事業主で異なります。以降で解説)
- 出店予定商材情報
提出書類の詳細は以下の通りです。法人と個人事業主で必要な書類が異なるので注意しましょう。これらは、施設での催事や事務所物件の申請などで請求される書類とほぼ同じなので、そうした信用情報に相当するものと認識しましょう。
取得するために市役所や区役所を経由しなければならない書類もあるので、時間に余裕を持って用意しましょう。
法人の場合
- 登記簿謄本(履歴事項全部証明書) 発行から3ヵ月以内のもの
- 公共料金の領収書等、国税・地方税の領収証書または納税証明書、青色申告承認申請書(控)、社会保険料の領収書または納入告知書(納付書)いずれか1つ
- 管理者情報に入力いただいた方の運転免許証、運転経歴証明証、在留カード、マイナンバーカードのいずれか1つ
個人事業主の場合
- 業務地住所記載の開業届、青色申告決算書もしくは賃貸借契約書のいずれか1つ
- 代表者様の運転免許証、運転経歴証明証、在留カード、マイナンバーカードのいずれか1つ
そのほか、古物やお酒など商材によっては販売免許も必要です。該当する商材を扱うかを確認し、必要な場合は免許情報も用意しておきましょう。
参考:https://business-ec.yahoo.co.jp/shopping/regulation.html
出店審査を受ける
次に、申請フォームに準備した申込情報を入力し、出店申請を行います。提出書類などを通じてヤフーショッピング側が出店審査を行います。
審査結果が出るタイミングは、取り扱う商材によって異なりますが、およそ14日前後と言われています。
出店審査を通過したら開店準備をする
出店審査に通過すれば、ヤフーショッピングから連絡がきますので、この段階で正式にヤフーショッピングに出店できることになります。その後は、ショップを開店するための準備を進めていきましょう。主な内容としては、以下の通りです。
- 配送方法、送料の設定
- ストア情報の設定
- 会社情報の設定
- お買い物ガイドの設定
- プライバシーポリシーの設定
- 販売商品やカテゴリの設定
- ストアデザインの設定
ヤフーショッピングはあくまでプラットフォームなので自店舗のサイトはデザインやカテゴリ、配送料などを独自に設定できます。
すでにECサイトを運営している方は、それらに倣うなど統一のルールを決めましょう。
開店審査を受ける
上記の情報とサイトが用意できたら、それらをもっていよいよ開店審査を受けます。
開店審査は2〜5営業日かかると案内されているので、自社のスケジュールがあれば留意しておきましょう。
初心者がヤフーショッピングに出店する際のポイント
その他、初めての方が留意しておくポイントがいくつかあるので、紹介します。
Yahoo! JAPAN IDを新しく取得する
出店の際にYahoo! JAPAN IDが必要ですが、個人で使っているものや過去に使用したものなどは流用しないようにしましょう。
審査の際にはID履歴なども確認するため、新規のものを発行するのがベターです。
Yahoo!からの連絡には必ず対応する
出店のやりとりをする上で、Yahoo側から電話がかかってくることや、郵送物が送られてくることがあります。
メールなどのやりとりだけではないので、必ず登録した電話番号や住所での連絡には対応できるようにしておきましょう。
審査に落ちても再度申請可能
ヤフーショッピングの審査は易しいとされており、あまり審査落ちはないですが万が一の場合は、再申請も可能です。
書類を準備し直したり、代表者を変えたりして工夫しましょう。また出店を代行してくれるサービスもあるので、出店料がかからない分、経費をそちらに流用してみるのも一つの方法です。
まとめ
今回の記事ではヤフーショッピングのプラットフォームとしての魅力や、出店時の留意点、実際に出店する手順などを詳しく見てきました。
ヤフーショッピングは無料で出店することができ、外部リンクも設定できるため、リスクなくプロモーションも兼ねることができます。初心者にはぜひおすすめしたいプラットフォームです。ECプラットフォームの活用が初めてという方も、審査準備にしっかり取り組んで、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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