2022年7月上旬、今年の10月に「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」が統合し、新「Yahoo!ショッピング」としてリニューアルすることが発表されました。
4億点を超える商品数を掲載している「PayPayモール」と、多くのユーザーを抱える「Yahoo!ショッピング」の強みをかけ合わせ、「優良店」、「優良配送」を強化することで、シンプルで探しやすく、安心・安全でわかりやすく便利なショッピングモールを目指すとのことですが、今回のリニューアルに伴い、ECサイト運営側ではまず何をしなければいけないのでしょうか。
4億点もある商品の中で埋もれてしまわず、お客様の目にできるだけ触れ、必要なお客さまの元へ、必要な商品が届くようにしたいと言うのがモールやECサイト運営側の願いかと思います。
現代社会では、インターネットなどでの情報が溢れています。現在の私たちが1日に接する情報量は、平安時代の人達の一生分、もしくは江戸時代の人達の一年分とも言われています。そんな情報過多の時代に、お客様が欲しい商品の情報をできるだけシンプルに素早く、わかりやすく手に入れたいと思うのは自然なことかと思います。お客様のニーズに応えるべく、日々変化していく各モールやサイトの中でいかにその変化に対応していくかが大切になります。
何をすれば少しでも検索上位に上がってくるか、検索に引っかかるキーワードや説明文を考えたり、サイトに来ていただいた際に買いたいと思っていただけるような画像を準備をしたりと言ったことは普段からされているかと思います。
「優良配送商品」は元々検索の上位に上がりやすくなっていますが、今後これまで以上に商品を探しやすくするために、さらに優先的に表示をされるようになるそうです。「優良ストア」や「優良配送」の設定をしないことで、お客様の目に触れるチャンスを逃してしまうのはもったいないですよね!
今回のように大幅なサイトのリニューアル等がある場合、どのような変化が起こるのかと言うことを事前にしっかりと把握し、疑問点は問い合わせつつ、いかに素早く対応するか、社内で情報共有をし、協力して対応することが重要になります。
検索結果や商品ページの「優良配送」を利用することで、お客様に見つけていただき、「この商品を選びたい!」と思っていただけるようにしていきましょう!
優良店とは?
優良店になるために必要な項目、売り上げ規模、発送・配送、キャンセル率、ストア評価など11項目(新基準では12項目)のストアパフォーマンスに基づいて、「優良店」と認定された出店者のこと。
優良店の新基準
【 新優良店判定条件】
・優良配送注文数シェア50%以上(※) ・総合評価12点以上(※) ・優良店評価項目の点数が一定水準を超えている |
※ストアパフォーマンスに優良配送注文数シェア項目を追加いたします。 これに伴い、総合評価の基準が11点から12点に変更となります。
こちらの新基準の中でも重要になってくるのが、「優良配送」ではないでしょうか。
画像引用元:https://shopping.yahoo.co.jp/promotion/event/delivery/
「優良配送」とは?
Yahoo!ショッピングのサイトには優良配送の説明として「Yahoo!ショッピングとPayPayモールが定める基準をクリアした、安心かつスピーディなお届けである配送です。」と記載されています。
コロナ禍の影響もあり、さらに通販サイトでの購買需要が高まってきた昨今は、注文をしたものは「すぐ手元に欲しい!」と思われるお客様が多いように感じます。
amazonではプライム配送、楽天ではあす楽、Yahooではあすつくなど、次の日には商品が手元に届く、もしくは当日に届く場合もあります。
また、プレゼントなどの贈り物をしたいとき、この日までに届いてほしいと言った希望がある場合は、日時指定ができると嬉しいですよね。注文した商品が届くまでに時間がかかってしまうと、少し不安になってきます。その不安を感じさせないうちにお客様の手元に商品を届けることで、「良い買い物をした!」とご満足いただくことが大切だと思います。
「優良配送」の条件
「優良配送」の条件は、下記2つのどちらも満たすことです。
① ストアパフォーマンスの「出荷遅延率」が5%未満 ② お客様がご覧になる最短の「お届け日」が、「注文日+2日以内」の商品 |
優良配送に選ばれることで、優良配送の商品がよりお客様の目に届くような仕組みに変更になるので(2022年8月中旬~予定)、この条件・設定はマストです!
まずは①から見ていきましょう。
出荷遅延率の確認は、YahooストアクリエイターPro評価内の「ストアパフォーマンス」から確認できます。こちらで、「出荷遅延率」が5%未満であることを確認します。
そして②は、 発送日情報の設定が0~2日で、当日または翌日に発送することが条件になります。
※2日後発送の場合は当日着限定
【配送期間】配送スケジュールの設定が0~2日で、発送日+2日以内の配送スケジュールを組んでいることが条件。
つまり、お客様の手元に商品が届くのが注文後2日以内になれば条件を満たしていることになります。
発送日情報設定は、ストア構築>カート設定>お届け情報設定にて「発送日情報」で、ストアに設定している「発送に必要な最大日数」を確認できます。
配送所要日数は、ストア構築>カート設定>配送方法、送料設定で、設定を確認したい「配送方法(表示名)」の「配送スケジュール」欄の[編集]をクリックし、同じ欄内の「最短お届け日の設定」の[編集]ボタンから変更できます。
「最短お届け日の設定」から、北海道や沖縄等を除く本州全般は発送日+1日(または2日)で配送に設定することで、優良配送の条件を達成できます。
ただ、土日祝や年末年始やお盆、棚卸などがある際は、当日に発送ができない場合も出てくるかと思います。その時は売り上げシェア率が0%となってしまう時期が出てきてしまうため、注意が必要です。
また、メール便/ネコポス商品も優良配送設定が可能なことはご存じでしょうか。ネコポス商品の優良配送設定をしていない店舗様が多くあるそうですので、こちらの設定をするだけでも他の店舗様との差別化が図れるかと思います。
弊社では、ネコポスの配送設定を見直すなど優良配送の条件にどこまで合わせることができるかを日々、ストア担当と打ち合わせを重ねました。小さなことですが積み重ねることで出荷遅延率の改善を実現しました。
さらに別の方法として、弊社が運用する小型家電サイト@tta(https://shopping.geocities.jp/smativ/)では、ヤマトフルフィルメント連携をしているため、売り上げシェア率はほぼ100%達成しています。ヤマトフルフィルメントサービスを活用することで、配送スケジュールが自動設定されているため、細かい設定は不要で優良配送の条件を満たせると言ったメリットもありますので、こちらをご提案をさせていただくこともあります。主要商品や売れ筋上位商品だけでもヤマトフルフィルメント活用をするのもおすすめです!
※ヤマトフルフィルメントサービスとは:ヤマト運輸の物流拠点に事業者様の商品を在庫し、入庫以後の各作業をヤマト運輸が代行する「在庫型倉庫」サービスです。
ご興味のある方は一度こちらもご確認ください。
【ヤマト運輸】Yahoo!ストア向け フルフィルメントサービス https://business.kuronekoyamato.co.jp/promotion/fulfillment/ |
【画像管理】のシステムアップデートによる仕様変更
今回のリニューアルに伴い、商品画像に関してもシステムアップデートによる仕様変更がありました。その中でも、「画像URLの変更(一部)」と「HTML欄へのURL記述制限」によって、弊社が運営のお手伝いをさせていただいているサイトでは大幅な修正が必要になりました。
【画像管理】システムアップデートによる仕様変更と機能改善日程決定のご案内 参考URL:https://store-info.yahoo.co.jp/shopping/topics/tool2022/01/220407-4.html#2-2 |
説明文内で使用している画像URL内に登録日時が必要となり、これまで容易に行えていた画像修正が難しくなります。そのため、URLが一定のルールで設定できる「追加画像」に画像をアップし、そちらのURLを説明文内に記載する必要があります。
また、「HTML欄へのURL記述制限」により、 これまで使用していた画像URLが入ったページの修正を行おうとすると、エラーが発生し更新不可となります。これにより今後登録する新規商品だけ対応すれば良い、というわけにはいきません。
仕様変更前は、商品画像URLは下記のURLを使用していました。
https://item-shopping.c.yimg.jp/i/l/[ストアアカウント_商品コード] |
仕様変更後は、
(A)従来の画像アップロードの場合 https://item-shopping.c.yimg.jp/i/l/[ストアアカウント_商品コード] ※商品画像のみ、従来のURLもご利用できます。 https://item-shopping.c.yimg.jp/i/l/[ストアアカウント_商品コード_i_登録日時] |
このように、商品コードの後ろに登録日時が入ることにより、登録日時まできちんと合わせなければ、上書きが容易に行えないようになりました。(今回はcsvでアップする際の話であり、管理画面から1品番ずつ直接画像を差し替える場合は簡単にできますし、今回から画像の順番をドラッグアンドドロップで入れ替えられる機能も追加されました。)
(B)追加画像をひも付けた場合 https://item-shopping.c.yimg.jp/i/l/[ストアアカウント_商品コード] ※商品画像のみ、従来のURLもご利用できます。 https://shopping.c.yimg.jp/lib/[ストアアカウント/画像ファイル名.拡張子] |
追加画像には登録日時が付かないため、上書きが容易にしやすいので、今後は追加画像URLを使用するため、追加画像に全ての画像を移行する作業を行い、画像を追加後、データの中身を新しいURLの形に書き換える作業を行いました。
【事前準備から作業までの工程】 | |
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①確認 | 仕様変更やシステムアップデートの連絡を受けたら、詳細を確認します。 |
②共有 | 社内共有をし、誰が何をするかを決定しそれぞれに対応をします。 |
③問い合わせ・調査 | 疑問点があればをサポートへ問い合わせ、営業担当の方に相談する等調査。 ※サポートへの連絡は、仕様変更の連絡があった後は混み合うことがありますのでご注意ください。 |
④品番精査 | 優先順位をつけ、修正品番の精査をします。必要であれば、クライアントとの打ち合わせも行います。 |
⑤事前準備 | システムエンジニアへの改修依頼など、調査の結果事前にできることや社内での確認を再度行います。商品ページ画像を収集し、追加画像へ画像をアップ。 |
⑥テスト | 仕様変更後、実際にテストを行い(既存の画像URLでは更新ができなくなるため画像URLを変更しデータをアップ)、ページの確認を行います。 初めに新規登録分で試した後、既存の商品での修正もエラーなく行えるかを確認します。 |
⑦修正 | 精査したすべての品番の修正を行います。 |
⑧ページチェック・修正 | PC・スマホのどちらからもきちんと画像が見れているかの確認。画像が見れなかったページがあれば、URL修正、または画像が未アップの場合は画像のアップを行います。 |
しかしながら、商品数が何千点とある場合は、作業にかなりの時間がかかってしまうため、優先度を決め、在庫が多い商品、売れ筋商品などを先に選定し、順番に作業を進めていきました。また、優先度をつける方法として、クライアントと打ち合わせをし、意見を伺いながら進めていくこともあります。
【優先順位】 |
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①新規登録商品 |
②注文数の多い商品(売れ筋商品) |
③在庫がある商品 |
事前準備では間に合わなかった商品ページについては順次表示が問題なくできているかの確認も行い、画像アップ漏れのあるものや、URLの変更漏れのあるものの修正作業を実施しています。
弊社ではシステムアップデートの連絡を受け、直ちにより細かい条件の確認をサポートへ問い合わせたり、担当営業の方に相談する等調査と対応策を考え、スムーズに仕様変更に対応することができました。
今回はYahooショッピングに関してのお話になりましたが、楽天やamazonなど、各モールそれぞれ、お客様に喜んでいただけるサービス提供のため、日々アップデートが行われています。そのアップデートに素早く対応するために、事前のアナウンスなどを確認、調査し、社内で情報共有を欠かさず、お客様に喜んでいただけるページ作りを行っております。
ライフエスコートでは、商品撮影から画像作成・商品紹介文の作成から登録まで、ECモールの運営代行全般を行っております。ご興味を持たれた方は是非一度ご相談ください。
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