ECサイトの運営は外から見るよりもずっと大変なことが知られています。運営業務を通じてその業務の多さから辛いと感じてしまう担当者がいても仕方ありません
モチベーションの低下はさらなるミスや業務効率の低下を引き起こすため、できれば運営会社全体で改善策を実行することが必要です。
そこで本記事では、ECサイト運営が辛いと感じる理由や業務内容、ラクにする方法などを解説し、おすすめのECサイト運営代行業者3選を紹介します。
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目次
ECサイトの運営が辛いと感じる理由とは?
ECサイトの運営が辛いと感じるのは、以下の6つの理由が挙げられます。
業務範囲が広い
まず、ECサイトの運営では業務範囲がとても広いことです。「商品が売れたときにだけ受注管理すれば良い」というわけにはいかず、さまざまな業務を覚えて日々対応する必要があります。
さらに、ECサイトには繁忙期があり、業務が集中すると他の業務が疎かになり焦って心理的圧迫も受けやすいのです。表面的にはECサイトの運営業務は単純で、工数が少なそうに見えても実は異なります。実際には、業務が多岐にわたり、辛いと感じやすいでしょう。次項では、ECサイトの運営でやらなくてはならないことの詳細を解説しています。
人手不足で負担が集中
ECサイトの運営は少数体制で人手不足が起こりやすいことも理由の1つです。上でも述べたように業務範囲が広く、1人が抱える業務が多くなりがちです。しかし、これを多くの人員で割り振ればある程度の負担は軽減できます。
しかし、人件費がかさむために安易な人員増加が行えないECサイトもあり、人手不足で負担が集中してしまうのです。特に、繁忙期はギリギリの人数で回しているところに負担が増すため、人手不足が負担をさらに加速します。
こまめにサイトを更新しなくてはならない
ECサイトは商品情報やキャンペーンなど新たな広告やPRを打ち出して情報の鮮度を保つ運営の仕方が必要となります。それが原因で、こまめなサイト更新を要求されるのです。
なかでも商品登録作業やバナー変更などは、作業工数が多く負担の大きな業務です。たまになら問題なくても他の業務と並行しながらサイト更新をしなければならないでしょう。
在庫管理が大変
販売する商品の品質を維持するには、在庫管理をしっかり行う必要があります。
それだけでなく、在庫管理では、在庫不足や過剰在庫を防ぐような適正在庫の維持も不可欠です。なぜなら、ECサイト運営では在庫管理がそのまま顧客満足度の増減(返品の増加)や利益(機会損失やロスを出さない)に直結するためです。
在庫の予測計算を考える経験やノウハウをフルで発揮するうえ、数量や品質を監視するなどの業務が煩雑化しやすいでしょう。
カスタマーサポートが大変
ECサイト運営ではカスタマーサポート(CS業務)も欠かすことができません。カスタマーサポートでは、商品やサイトの使い方でわからないことがあれば回答し、クレームを処理する、返品に対応するなど顧客に対応することが主な業務です。
カスタマーサポートがしっかりしていると高評価に繋がり、ECサイトのプラスになる反面、十分な質のカスタマー対応を維持するのは担当者にとっての負担となります。数少ない接客部分となりますので、当然ストレスも発生しやすいでしょう。
大変なのに売上が伸びない
ECサイトの運営は以上に挙げたようにとても大変です。大変な業務をこなしたからこそ、十分な成果が欲しいと考えるのが人間でもあります。
しかし、運営業務が大変なのにもかかわらず、売上が思ったように伸びないことも珍しくありません。結果のでない作業を続けることは、結果を出している場合よりも大変に感じやすいしょう。
ECサイトの運営でやらなくてはならないこと
ECサイトの運営では、商品企画からマーケティング、サイト更新をする「フロントエンド」と商品登録から在庫管理、カスタマーサポートまでを担う「バックエンド」と呼ばれる2種類の業務があります。
そのため、EC担当者がやるべきことが多くあります。そこで、以下に、運営業務の内容を紹介します。
商品の企画
フロントエンド業務としてよく知られるのが商品の企画です。ECサイトでは仕入れた商品をただ売ればよいわけではなく、シーズンやトレンドを加味して売れる商品を押し出す必要があります。
売れない商品は、どれだけ広告や宣伝を頑張っても普通は売れません。そこで商品を売るために、リサーチを踏まえた商品の企画立案を行います。
具体的な期間や売上を設定して、利益がどのくらいになるかを考えることが大切な業務とです。
商品の仕入れや製造
商品の仕入れや製造もフロントエンド業務です。ECサイトは自社で生産している商品や外部から仕入れた商品を販売しています。
商品販売を実施するには、事前に商品を仕入れる、あるいは製造する必要があるのです。仕入れの場合は卸業者との交渉や契約などがありますし、製造ではECサイトとどのような販売連携を取るかでも業務内容が若干変わってきます。
仕入れ業務は特に重要となり、販売時に不足しないよう十分な量と質の良い商品を確保することが求められます。
ささげ作業
ECサイトには、独自の「ささげ」と呼ばれる業務があります。ささげは、「撮影(さつえい)」「採寸(さいすん)」「原稿(げんこう)」の中から「さ」「さ」「げ」と3つのイニシャルをとって作られた物流用語です。
ささげ作業の主な内容は、上記に照らし合わせて、商品撮影と採寸、商品説明文の考案です。
ユーザーが引かれるような商品写真を撮影して、サイズを計測し、そのうえで、商品がどのようなものか説明するために説明文を考えます。このとき、情報量が十分でユーザーがわかりやすい文章を考えることも必要です。
商品の登録
バックエンド業務で最初に行われるのが商品登録です。仕入れた商品をECサイトで売れるようにするためには、商品をサイトに登録してユーザーが購入できるようにする必要があります。
ECサイトでじゃ商品タイトルや写真、説明文が基本です。すでに撮影と採寸、文章作成したものを商品情報として登録していく業務がこの工程です。
ユーザーにとってはタイトルや写真は第一印象を決めるためとても重要です。写真登録の際にどれをメイン画像にして、どれをサブ画像にするのかも決めます。
魅力的なタイトルを入れて、サイト内検索や外部検索でもヒットするようにするのです。このような登録作業も運営スタッフが担っています。
バナーやLPの制作
ECサイトはネット上のショップということもあり、バナーやLPの制作といったフロントエンド業務を必要とします。
バナーは、広告宣伝やECサイト内に商品やサイトの魅力を紹介するために入れる画像です。バナー制作では、デザインを考えて文字も入れるなど実際に自社で作成するか外部に制作依頼・指示を出します。
また、LPはランディングページと呼ばれるユーザーを誘導するための主に1カラムで作るサイトです。潜在顧客や見込み顧客を拾い上げて検索エンジンでキーワード検索してきたユーザーをECサイトにクリックで飛ばします。
特にLPの制作では、ターゲットの絞り込みやペルソナの設定など、LPコンテンツ作成に必要なことが多くあり、外注しない場合は自社で画像や文章レイアウトまでこなす必要があります。
商品の受注・発注
バックエンドの中心的な業務となるのが商品の受注・発注です。
商品の受注・発注の業務では、商品が売れたときに注文を受注して確認メールの送信や決済確認、在庫確認後の発注作業などをします。
受注業務が遅れると確認メールの遅延や発送日時にまで影響するため、集中的にこなせるだけの注意力と人的リソースが必要です。
商品の出荷
商品が売れて受注管理を進めると、次に行われるのが商品の出荷作業です。こちらもバックエンド業務の中心となっており、購入したユーザーに商品を届ける工程がメインです。
例えば、指定商品のピッキングから始まり、検品を経て、梱包(必要であればサイズやカラーの選択、イプションの追加)、配送業者への引き渡しをします。
自社で配送までしている会社の場合は、商品を届ける発送管理までが業務となります。
カスタマーサポート
受注から出荷前後の顧客窓口として相談や問い合わせを受ける業務にカスタマーサポートがあります。
主に、メールや電話で問い合わせに返事をする、不満やクレームを処理するのが業務内容です。
顧客満足度に結びついてリピーターを確保できる大事な業務でもあります。そのため、運営会社によっては、コールセンターの設置による別の受け皿を確保する選択肢も必要です。
ただし、テレビショッピングや保険の受付と違って、受注はあくまでもサイト経由でするため、大規模なカスタマーサポートを設置する必要のあるECサイトは多くありません。
コンテンツの制作
ECサイトでは特集やオウンドメディアの運営など、コンテンツの制作を行います。特にECサイトに入れるコンテンツは、デザインや文章の情報としてユーザーが閲覧することになります。
そのため、内容の充実したSEO対策もしているようなコンテンツが期待されるのです。
特にオウンドメディア関連では、スタッフの単調なブログ更新をするのではなく、自社の強みを生かした内容でファンを集めて、リピーターになり得るユーザを確保するのが目的となります。
プロモーション
ECサイトの運営に欠かせない業務内容には、プロモーションも挙げられます。プロモーションとは、ユーザー(消費者)が購入するアクションを起こすための後押しをするような活動のことです。
例えば、メールやアプリで電子チラシを配布したり、広告を掲載したりすることで、サイトにアクセスを促し購入に導きます。
ECサイトの場合はネット経由のため、検索エンジンやLP、他のサイトの広告からジャンプするケースが多く、費用をかけて「リスティング広告」や「ディスプレイ広告」を掲載することがよくあるでしょう。
また、プロモーション方法としては、SNSを更新してECサイトのサイトのプレビュー(UU数)を増やします。
また、近年ではインフルエンサーを活用したTwitterやInstagram、YouTubeの宣伝も増えているのです。企業側からの広告ではなく、ユーザー目線の広告をコストを支払ってプロモーションに活用するケースもあるでしょう。
分析
ECサイトは運営を続けていくために、「KPIの設定」や「サイト改善」を繰り返す必要があります。そこでアクセスや、検索(キーワード)、売上などを解析する分析業務が必要となるのです。
分析には、各セグメントにわけてデータを整理し、売上データなどを踏まえたうえで、現状の運営状況や改善点などを抽出します。
特にコンバージョン率(CVR)やリピート率、売上・利益は重要な指標となるため、必ずチェックが必要です。
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ECサイトの運営を少しでもラクにする工夫
これまでECサイトの運営が辛いと感じる理由やその業務内容を説明しましたが、大変な運営状況を少しでも改善する方法があります。
そこで、以下に運営を少しでもラクにする工夫を3つ紹介します。
運営代行業者に依頼する
ECサイトの運営を少しでも楽にする最もポピュラーな方法が、運営代行業者に依頼することです。
一般的に、商品登録の作業やバナー制作・LPの制作の一部、もしくは全部をまるごと代行依頼します。
運営の負担を下げるためには、負担の大きな業務を任せることが重要です。例えば、受注業務や配送業務、在庫管理・出荷業務などの代行依頼をすることも会社によってはあります。
受注管理システムや在庫管理システムを導入することで、一部代行やシステムによる効率化で業務負担を減らすことも可能です。
特に自社サイト以外にECモールへマルチ展開して出品する場合は、代行サービスなどを活用すると、まるごと受注・出荷の業務負担がかなり減らせます。
人材を新たに採用する
ECサイトの運営が大変な理由の中には、人手不足による業務負担の集中があるため、新たに人材を採用して不足を補う方法があります。
人材採用は、後から解雇して減らせないという経営者側のデメリットがある反面、採用して教育することで立派な戦力を増やせる(社内で経験やノウハウを蓄積できる)というメリットがあります。
もちろん、ECサイトの運営にかけられる予算が決まっている場合は、安易に人材が増やせないものです。しかし、状況的に人手がギリギリで繁忙期に対応できず、機会損失が大きい場合などは新規採用を進めることも可能でしょう。
スキルを習得する
ECサイトの運営には業務範囲が広く、求められるスキルも多彩なため、それについていけていないというのも原因の1つです。
そこで、サイトのデザインやプログラミング、Webマーケティング、ライティングなどスキルを新たに手に入れる・磨くことで業務効率を高めます。
1つの業務内の負担がスキルアップにより減ると普段よりも短時間で業務が完了し、負担感も少なくて済みます。
ただし、研修教育や自己啓発のスキルアップは結果が得られるまでに時間がかかるため、負担感改善の即効性がないという点がデメリットです。
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おすすめのECサイト運営代行業者3選
上記で、運営代行業者に依頼する方法があると紹介しましたが、具体的にどの業者を選定すればよいかわからないケースも多いでしょう。
そこで、おすすめのECサイト運営代行業者3選を以下に紹介します。
株式会社ライフエスコート
ライフエスコートは、クライアントにとって「本当に必要な改善」を支援するECコンサルタントです。ECサイトの課題・阻害要因の抽出の精度や、最短距離で成果を手にするための具体的な提案内容に定評があります。
過去にも「楽天クーポンの設置場所の変更で利用数が4倍に増加」「サムネイル画像の変更で転換率30%アップ」など、施策を実施してすぐに効果が実感できた実績を誇ります。
ライフエスコートは、ECサイト運営に必要な工程のすべてを内製化している点も特徴です。バナー1つ、撮影1枚からの改善依頼もでき、本当に必要な箇所だけの改善を得意賭します。
「不要な施策にコストをかけたくない」というクライアントにおすすめのECコンサル会社です。
公式サイト:ライフエスコート
アートトレーディング株式会社
アートトレーディング株式会社は、制作からECサイト運営、物流までをまるごと任せられるフルフィルメントのECサイト運営代行業者です。
15年以上の運営実績がある老舗で豊富なサポート実績があり、実績がないと受けられない「Shopify experts」にも認定されています。
受注管理システムには「mylogi」を使用しており、ECサイト制作や運営代行の集客サポートまで実施しています。
株式会社これから
株式会社これからは、ECサイトの運営代行に優れた10年以上の実績があるECサイト運営代行業者です。ECサイト制作や集客を主にサポートしています。
なかでも、1万社以上が利用している「AdSIST」という自動集客ツールが会社の目玉です。検索エンジンやSNSと連携したサポートが受けられます。
また、サイトサポートのほうでは分析支援もしており、データを活用したサイト改善が見込めます。
ECサイトの運営が辛いなら運営代行も検討を
ECサイトの運営が辛いときは、運営代行の導入を検討することも大切です。なぜなら、ECサイトの運営業務には、業務範囲や人手不足などさまざまな辛い理由があり、それらはどれもすぐに解決できるようなものではないためです。
特に、人材や業務効率の面で社内にリソース不足が普段から慢性的にある場合は、運営代行を依頼することで運営が少しラクになるでしょう。
EC担当者にとっても外注して代行を依頼することで、コア業務に専念できるというメリットがあります。
費用を払って代行を依頼するのですから、自社で作業するよりもクオリティの向上が期待できる業者を選定して依頼しましょう。
まとめ
今回は、ECサイトの運営が辛いと感じる理由や運営を少しでもラクにする工夫、おすすめのECサイト運営代行業者を取り上げました。
ECサイトの運営には多くの業務があり、すべてを社内でこなそうとすると人手不足や業務範囲の多さにまいってしまう担当者もいるのです。
運営をラクにする工夫として、新規人材の採用やスキルアップなどがあります。しかし、すぐに即戦力の人材やスタッフができるわけではないため、短期的には改善方法としては厳しいでしょう。
そこで、ECサイト運営代行業者を選んで運営をラクにする方法が最適です。今回紹介した3選の業者を含めて、自社にあった代行業者を選びましょう。
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