ECサイトにおけるカメラマンの仕事内容と今後について

ラジオスターの悲劇

ちょっと古い話で申し訳ありませんが、1980年頃のイギリスで発信された The Bugglesというグループの Video Killed the Radio Starという曲があります。邦題はラジオスターの悲劇と言いましたかね。かなり変わった調子の曲でそこそこヒットもしましたので、まだ生まれてなかったよという若い人たちも一度は耳にした事があるかもしれません。

当時、急速な勢いでミュージックビデオが普及しだし、このままではラジオスターいわゆるDJたちが失業しちゃうよ!というような内容の曲だったかと思います。(詩の翻訳と解釈には諸説あり)

ちょうどこの頃あのMTVの放送が始まり、このラジオスターの悲劇が放送開始一曲目のミュージックビデオだったというのは何とも皮肉な話ではあります。

実は、私たちの写真の世界にもこの話同様、その時その時の流行とは別に、過去に何度か大きな変革の波が押し寄せてきたのでした。

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フィルムの時代、モノクロからカラーへ

私が実際に体験してきたなかでは、まずモノクロ(白黒)写真からカラー(総天然色)写真への変遷でしょうか。

もちろん私が生まれる前からカラー写真は存在していたのですが、私がカメラマンとして働き始めたころは数種類のフィルムを使い分けるのが当たり前でした。

商品撮影には品質が安定していて色調がニュートラルなコダックEPP、EPRポジフィルム、

風景や人物のロケ撮影などには少しケバイくらいに赤や緑の発色が良いフジRVP、RDPポジフィルム、

カラーでは使わないスーパーやホームセンターなどのチラシ用にはフジネオパンSSなどモノクロ(白黒)のネガフィルムという具合に使い分けていました。

特に、ポジフィルムは後から調整がきかず絶対に失敗のできないフィルムで、現在のデジタルカメラのようにモニター画面で撮影前に詳細に確認することもできませんでした。

そこらへんがプロカメラマンとしての存在意義、腕の見せ所と言えたのかもしれません。

撮影後、カラーフィルムはプロラボと呼ばれる現像所に出すのが一般的でしたが、モノクロフィルムは自社で処理する場合が多く、撮影の翌日は現像&プリントの日ということもありました。

したがって当時の写真スタジオは暗室も持っていることが多かったですね。

デジタル化の波

そんな平穏な日々に次の変革、デジタル化の波が押し寄せます。

1990年代になるとパソコンの登場から少し遅れて、写真の世界にもデジタルカメラなるものが登場します。最初のころは従来の大判(4x5)カメラや中判(ブローニー)カメラの本来フィルムをセットする部分に、CCDセンサーを取り付ける後付けデジタルカメラバックが多かったです。

出た当時は数千万円もする完全に一部のプロ用の機械だったのですが、その後想像以上のスピードで進歩、普及して、数年後には一眼レフカメラもコンパクトカメラもそのほとんどがデジタルカメラに置き換わっていました。

それと共に今まで行ってきた暗室での現像、プリント作業は無用の技術となり、代わりにPCのスキルと画像処理、画像加工の技術が早急に求められるようになるのです。

当時私は海に潜って水中写真も撮っておりました。

ある程度の年齢の方はご存知でしょうが、それまでのフィルム規格は12枚撮り、24枚撮り、36枚撮りが一般的だったので、最大でも36回シャッターを押したらもう船に戻らざるをえなかったのです。それがデジタルカメラの登場により水中で100枚でも1000枚でも撮り続けられるという、まさに驚くべき進化でした。

その一方で、カメラマンが持てる知識や技術を駆使し手間をかけて撮っていた写真とさほど変わらないものを、画像処理でも作る事が可能になり写真、撮影の分野でも大幅な値崩れが起きた時代でもありました。

動画の普及と一億総カメラマン

次にやってくるのはデジタルカメラの進化にともなう動画の普及です。

フィルムカメラの時代、静止画(スチル)と動画(ムービー)は明確に住み分けがなされていました。フィルムそのものも、カメラや照明などの使用機材も、撮影方法さえもそれぞれかなり違っていたからです。

ところが近年、一眼レフカメラ、コンパクトカメラ、さらにはスマートフォンにまで動画撮影モードが採用されるにあたり一般ユーザーに動画撮影が浸透し、必然的にカメラマンにも動画撮影の依頼が舞い込むようになりました。

デジタルカメラでの撮影には画像処理、画像加工が、動画撮影の後には編集作業が付いてきますので、カメラマンの仕事内容も次第に撮影よりもコンピューターワークの比率が高くなっていきます。

カメラマンのこれから

現在、撮影ソフトや画像加工ソフトの進化により、プログラム次第で自動撮影、自動画像処理、自動切り抜き等が可能になりつつあります。カメラマンがシャッターを切ったらすぐに画像処理済みの印刷原稿ができたり、動画を撮ったそばから自動編集にかけられ、瞬時にアップができるという時代はもうすぐそこに来ています。

ではカメラマンは何をしたら良いのでしょうか?

それは機械がなかなか自動でしてくれないこと。商品をきれいに配置したり、一番美しく見える角度をさがしたり、モデルの良い表情を見逃さない、各地の絶景に足を運ぶ、などなど・・・

あれ?今までもずっとやってきたことですね。

機械や技術が進歩して作業の内容は多少変わってもカメラマンに求められていることの本質は変わっていないのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?この何十年かにおける写真業界の激動の歴史と、その渦の中で右往左往しながら生き残ってきたカメラマンの悲哀、ご理解いただけましたでしょうか?

でも、先ほどのラジオスターの悲劇の例で言えば、結局ミュージックビデオがいくら普及しても新しいメディアが登場しても、相変わらずラジオスター(とは今は言いませんが)DJは依然として健在なんですね。今はラジオパーソナリティというのが一般的なのでしょうか。

写真の世界も同様な気がします。現在、誰もがスマホで気軽に動画を撮れるようになりましたが、コマーシャルの分野におけるスチル写真、静止画の存在には依然ゆるぎないものがあります。

先日、街でたまたま白黒の広告ポスターを見たのですが、その脳裏に焼き付くような画ぢからに目を見張ったことを覚えています。うまく住み分け、上手に使い分けができるととても有効なのでしょうね。

当社では現在、自動撮影機を導入して一部の商品撮影の作業効率アップに取り組んでいる最中です。

もちろん自動化に適さない被写体もありますが、そこは経験豊富なカメラマンが適切な方法をご提案します。

動画に精通したカメラマンもおりますので静止画(スチル)、動画(ムービー)の同時撮影にも対応可能です。

また、ECサイトの制作、運営も承りますので、ご興味を持たれました際はお気軽に当社までご相談ください。

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