Yahoo!ショッピングは、多くのEC事業者が出店先として選ばれる、国内でも有数のECモールです。
しかし、集客したいと考えていても商品ページでの設定やSEO対策がよくわからないという事業者の方もいるでしょう。
そこで、Yahoo!ショッピングの特徴やSEO対策のポイント、無料でできる対策などについて紹介します。
yahooショッピングの検索エンジンの仕組み
Yahoo!ショッピングには、検索窓にキーワードを入力して商品を一覧表示する検索エンジンがあります。その検索結果で上位表示するための対策がEC事業者には必要です。
しかし、一般的に知られているSEOとは異なるため、独自のアルゴリズムにあわせて対策も変化させることが重要となります。このように、Yahoo!ショッピングの検索窓によるキーワード検索で上位表示を狙う対策を「Yahoo!ショッピング内SEO対策」と呼びます。
また、SEOには内的・外的要因の2つにより検索順位が決まります。そこで、以下の2つの要因について解説します。
内的要因
内的要因は、Yahoo!ショッピングに掲載している商品情報やコンテンツ、サイト自体が検索順位を決める項目のことです。
一般的な検索エンジンではサイトのHTMLや構造、タグ、内部リンクを最適化することで、SEO対策を施す方法の1つです。内的要因に注目することによって、検索エンジンの自動クローラーに対して上位表示に必要な評価を得ます。
これをYahoo!ショッピング内では例えば、タイトルや本文のキーワードを意識して対策します。
外的要因
外的要因は、Yahoo!ショッピングの外的な要因が検索順位に影響する項目です。販売で実際にページが読まれた回数や購入に関連したものが代表的です。例えば、ページビュー数やレビュー数、売上(「購入件数」、「販売個数」)、口コミ(「ストア評価」の合計や平均)が挙げられます。
内的要因が、事業運営者の手で変更して対策できるのに対して、外的要因はサイトユーザーや購入者が自然に決めるため、直接的に変えることのできない部分です。その代わり、実際に情報データとして残るため、対策を打つ際の解析作業ができるのも特徴といえます。
yahooショッピングの商品ページでのSEO対策
Yahoo!ショッピングでは、ストアで商品を登録した際に、SEO対策として以下の10の項目が挙げられます。
商品名(name)
Yahoo!ショッピングで検索したときに一番上のタイトルとして表示されるのが「商品名(name)」です。
ユーザーが商品名から探している商品だとすぐに分かるようにして、ユーザーが関連して検索しそうなワードを加えます。
ただし、「~%オフ」や「送料無料」といった関係ないワードを入れると検索順位にマイナスに影響するため、できる限り入れないようにしましょう。
商品コード(code)
EC事業者が独自に決められる商品用の運用コードをYahoo!ショッピングでは「商品コード(code)」と呼びます。
多くの場合はストアを開設した後に商品登録のために他の商品とを区別するために連番で決めることが多いでしょう。
ちなみに、検索時は商品名だけに限らず、コードも検索の対象に含まれます。もちろん、コードを検索する人はほとんどいないため、SEO対策としての重要度は高くありません。
キャッチコピー(headline)
Yahoo!ショッピングの検索順位に影響する商品の特徴を端的にあらわした一文が「キャッチコピー(headline)」です。
一覧では表示されず、商品ページでは表示されます。キーワードがSEO対策になるため、タイトル同様に重視されています。
また、キャッチコピーには商品名に含まないような「~%オフ」や「送料無料」、商品の特徴、魅力を積極的に記載することが可能です。
商品情報(explanation)
商品に関連した情報を入力して、具体的な内容を提示するための項目が「商品情報(explanation)」です。
ユーザーが商品を詳しく知るためにあり、検索時のキーワードを意識して、使用目的や商品仕様(サイズや重量、メーカー名など)を登録します。ただし、キーワードの羅列や関係ないキーワードの多用などは避けましょう。
製品コード(product-code)
商品登録時に型番としての役目を持つのが「製品コード(product-code)」です。JANコード/ISBNコード(jan)と同様にコード検索による内外の集客を狙えます。特にメーカー商品や家電は、製品コードを入れることで検索されやすくなるでしょう。
JAN/ISBNコード(jan)
書籍のバーコードに記載されている10~13桁のコードが「JAN/ISBNコード(jan)」です。
一般書籍や漫画を商品登録する際には、内部のコード検索、外部検索を意識します。特に買う商品が決まっている場合には、コードで検索するケースもあり、グーグルでは書籍のショッピングにJAN/ISBNコード(jan)を記載していることが必要となります。
プロダクトカテゴリ(product-category)
商品のカテゴリを決めて、商品の検索結果をどこに表示するかを決めるのが「プロダクトカテゴリ(product-category)」です。例えば、カレーなら「食品」カテゴリ、ダイエットグッズなら「ダイエット、健康グッズ」カテゴリに登録します。
実質的には、商品ページでのSEO対策とは少し違います。しかし、カテゴリがズレていると関連性が低くてページビュー数も下がり、上位表示されにくいため、正しいカテゴリに設定することが大切です。
ブランドコード(brand-code)
商品の中でもブランド品に設定するためのコードを「ブランドコード(brand-code)」と呼びます。
ブランドコードを設定することで、Yahoo!ショッピング全体で特定ブランド品として情報が共有されるため、ユーザーが自社ショップに流れやすくなるなど、ブランド販売時のSEO対策には登録必須なコードです。
スペック
商品情報とは別に、商品の細かな仕様情報を登録できるのが「スペック」です。衣服などのアパレル品であれば、性別からサイズ、機能性、素材、生産国まで登録が可能です。
特に手に取って試着できないようなアパレル商品は、スペックを参考に商品を買うユーザーも多いため、しっかりと情報提供のために入力することが不可欠といえます。検索時にスペック情報を頼りに欲しい物を探すユーザーもいることから、スペック情報の充実がSEO対策になることを意識しましょう。
優良配送
Yahoo!ショッピングには上の9項目に「優良配送」と呼ばれる新たな上位表示の条件として2022年9月に加わっています。これまでは「優良配送」と表示されてストアが有利なだけでしたが、ロジックが変わったことで今後は「優良配送」表示のストアであることが検索上位表示に欠かせない要素となるのです。
「優良配送」に認定されるためには、出荷・配送に関して高い実績があること、もしくはヤマトフルフィルメントサービスに申し込んでいることが必要となります。
yahooショッピングのSEO対策のポイント
Yahoo!ショッピングは、ストアを運営して商品を検索上位にするSEO対策のポイントがいくつかあります。そこで、下記のポイントを説明します。
禁止事項を守る
まず、Yahoo!ショッピングには独自の禁止事項が設定されていて、それをもとに加点項目と減点項目の2つがあります。加点が増えれば検索順位が上がり、減点が増えれば検索順位が下がる仕組みです。
例えば、商品名の文字数や先頭キーワードのマッチ具合(キーワードが先頭から後ろに下がるほど減点)です。SEO対策のポイントとしては、できるだけ減点を減らし、加点を増やす方針で対策します。
30位以内に入ることをまず目標に
検索順位を上げる際に、Yahoo!ショッピングではソート切り替えによって価格や送料での順位が存在します。しかし、標準設定で他より多く検索される「おすすめ順」という表示順位で30位以内に入ることがとりあえずの目標となります。
なぜなら、Yahoo!ショッピングの検索一覧では、30位までが最初のページに表示されるためです。ユーザーの多くは、2ページめに進まずに最初のページで商品を選ぶことが多数を占めることから、その順位内に掲載されることが売上アップにもつながるのです。
商品名の文字数に注意
Yahoo!ショッピングの商品名の部分には、最大で75文字という規定があります。しかし、商品名が長くなるとそれだけユーザーにとってはどれが商品名なのかわかりにくくなるため、その半分程度が商品名の文字数として目安となります。
また、加点・減点事項の中には、平均的な商品名の文字数があり、平均より多くなると減点されることにも注意が必要です。
レビュー投稿を促進
上位表示の要素の1つに、レビューの評価点や平均値が関係してくるため、レビュー投稿を促進して良質なレビューを集めることも大切です。
SEO対策のポイントとしてだけでなく、レビューを見て商品を買う人もいることから、集客・売上要素としても気にしておきましょう。
サムネイル画像を改善
検索時に画像もコンバージョン率に影響する要素の1つです。検索一覧からクリックしてページビューに進むのを促すためにもサムネイル画像を改善しましょう。
検索ワードランキングをチェック
検索ワードランキングを確認して、商品登録時にキーワードを入れることがSEO対策のポイントです。
Yahoo!ショッピングのユーザーが検索して目につくようにして、自社ショップに来店しやすいように仕向けましょう。
競合のキーワードもチェック
キーワードの中には競合となるものも含まれており、それを先にチェックすることがSEO対策では大事です。
競合のキーワードとしてどのような商品が登録されていて、上位表示に何が必要かを分析しましょう。
ストアマッチ広告の活用を検討
新規参入した事業者がストアの実績なしから上位表示させるためには、時間がかかることもあります。そこで、ストアマッチ広告の活用を検討するのもSEO対策のポイントです。
前提として、大手事業者の多くはストアマッチ広告を使うことはマストとなっており、これがないと上位表示が難しい競合キーワードも少なくありません。そこで、30位以内を狙うのであれば、ストアマッチ広告を利用することはむしろ避けられないのです。
PRオプションの活用を検討
Yahoo!ショッピングには、成功報酬型の広告として「PRオプション」があります。長くオプション利用を続けることによって検索順位にプラスの影響を与えることが可能となり、そのうえでページビュー数やコンテンツの中身、売上実績が順位を決めています。
ただし、月商100万円以下はPRオプションの利用ができないため、あくまでも現状で安定して売上のあるストアに利用は限られます。
yahooショッピングのSEO対策を始めてみませんか
Yahoo!ショッピングで検索順位を上げるためのSEO対策には、無料でできることがたくさんあります。広告やオプションで無理して費用をかけた対策をするよりもできることからスタートすることが大切です。
また、対策を施すことでYahoo!ショッピング内での露出が増えるため、SEO対策をしても損にはならないでしょう。
まとめ
今回は、yahooショッピングの売上アップに必要な検索順位向上のためのSEO対策についてポイントを解説しました。
対策方法は上記に挙げた方法を実施することである程度の効果が見込めます。しかし、広告やオプションに関しては、費用をあまりかけすぎず、最初は無料でできる対策から始めてそれを継続することがおすすめです。
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