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モデルや商品撮影に活かせるレタッチ技術の紹介

皆さんは普段写真加工などされているでしょうか?最近では気軽に加工が出来るアプリなど様々なツールが登場しています。そういった数あるアプリの中で「Photoshop」は皆さんが聞いたことがある代表的なアプリの一つかと思います。

そのPhotoshopで、今までは撮影で頑張るか、撮影後のレタッチでかなり時間を掛けて修正していた部分を、短時間で簡単に解決出来るようにした技術が少し前から複数登場しました。その中で今すぐ撮影現場で使える代表的な2つのレタッチ技術をご紹介いたします。

またこれらの技術を使用すると特にモデル撮影やモデルを用いた商品撮影のスケジューリングにも良い影響をもたらす事が出来るので参考にして頂ければと思います。

レタッチ技術紹介

レタッチ技術紹介

空の置き換え

画面左before/画面右after

この技術では画像の中で空を自動認識して何種類かの空から任意で合成する事が可能です。

今まで希望の空を得たい場合、天気を待つ、部分的に切り抜いて合成する、グレーやグリーンバックで撮影するといった手法が有りましたが、どれも時間が掛かっていました。

慣れていれば背景合成が楽ですが、ロケで他のシチュエーションで撮影したい場合もあるので全て合成とはいかない場合があります。また、ライティングや後々のレタッチには非常に気を使います。ちなみにこの画像の場合の合成時間は約5分です。

そして、撮影スケジュール上の最大のメリットは、晴天待ちや夕陽待ちを行わずに撮影を進められる点です。

ニューラルフィルター(現在β版)

ニューラルフィルター(現在β版)
画面左before/画面右after

こちらの技術では人の顔に関する事で様々な合成が行えるのですが、上記は年齢の変更を行ったパターンです。

例えば思っていたよりも少しモデルさんが若すぎた場合、または老けている雰囲気だった場合に肌や皺、髪の毛に対してレタッチを行うことが多いですが、、そのレタッチの時間をかなり短縮する事ができます。

上記の画像の場合、今までだと1時間以上は掛かっていましたが、今回は大体1~2分で完成しました。

撮影スケジュール上のメリットとして、モデル撮影時に年齢層が合わない着装が有った場合でも、別日にモデルを呼ぶことなく、1日で1人のモデルで撮影出来る点にあります。

さて、ご紹介したニューラルフィルターに関してはまだβ版で完璧ではありませんが、他にも素顔にメイクを合成したり、自然な笑顔や笑顔からこぼれる歯を合成できたり、視線や顔の向きを変えたりとPhotoshopには有用なツールが沢山あります。ある意味では「何でもあり」といった様相を呈してきている状態です。

そして、この様に画像加工技術が発展してきている現在、撮影は適当で良いのではないか?という疑問を持たれる方もいらっしゃるかも知れません。それはある部分では正解です。

例えばワンオペ状態でネットショップをやっていらっしゃる方などで、ご自身である程度のクオリティで撮影を行って、時間を掛けずに簡単に出来るレタッチのみを施すことでより良い見栄えにするといった場合です。

ですが、かなり力を入れて画像を作り上げたい場合や、BtoB間で行われるようなある程度の規模感を持った撮影の場合、レタッチだけに比重を置いてしまうと望むような出来栄えにするには逆にかなりの時間やコストが掛かることになります。

最悪の場合撮り直しが必要になる場合さえあります。何故なら全てを解決できるような誰でも簡単にできるようなレタッチ技術はまだ無いからです。

それでは有用なレタッチを活かし、より良い画像を得る為には何が必要なのかというと、先ずは撮影前の準備が重要だという事です。

良い画像を得る為の前提条件

良い画像を得る為の前提条件

目的を明確にする

何の為に撮影するか、商品のストーリーを見せたいのか、機能性を見せたいのか、色や素材感などか、或いは形など。を明確にします。

※ただし、要素をあまり盛り込むと長大な撮影になったり、伝えたいことが散漫になりやすい事を考慮する必要があるのでそういった場合はメインに据えるテーマを必ず決める必要があります。

ターゲットを絞る

ターゲットの絞り込みはとても重要です。誰向けの商品なのか、年齢層、性別の有り無し、職業などを設定します。

見せ方を決める

どんな媒体で展開するのか、大きい一枚絵か、沢山の画像で見せるのか、それはモデルを使って見せるのか、商品だけにフォーカスするのか、ロケかスタジオか、ロケの場合は朝昼夕のどの風景なのか、モデル使用の場合、ロングヘア、ショートヘアなのか、メイクは例えばナチュラル系か、しっかり系かなど諸々ディティールを決定します。

スケジュールを作成する

いつまでに公開するのかを決定し、それに基づき必要な作業をゴールから決めていきます。

良い画像を得る為の様々な要素を決定させるにはスケジューリングが最も大切だと言ってよいかも知れません。

それではスケジュールを組み立てる上で発注者と受注者は何をするべきなのでしょうか?

次の項で商品撮影における撮影~納品迄の一例を挙げて説明します。

商品撮影からレタッチまでの流れ

商品撮影からレタッチまでの流れ

1.確認・提案

撮影目的の設定や確認(※どのような内容の撮影が必要なのかターゲットやイメージのすり合わせ、出来ればストーリーなどを決める)、商品選定、撮影場所選定(スタジオorロケなど)、撮影チーム選定(ディレクター/モデル/カメラマン/デザイナー/スタイリストなど)、媒体毎の公開日の設定

☆媒体毎の公開日の設定、撮影目的の設定、商品選定は発注者側で行った方が上手く進みます。ただし、初めて撮影依頼を行う場合などでイメージがアバウトな場合は撮影チームにある程度決めてもらい、絶対に外せない1、2個程度の希望のみ入れ込むと上手く進みます。

2.準備

撮影用商品リスト作成、撮影用商品手配、撮影場所手配、モデルやカメラマンなどチームの手配、撮影用商品入荷確認&準備(※アパレルの場合はアイロン、箱物の場合は成形必須)、撮影小物手配、ロケハン、必要機材チェック&手配などが必要となります。

撮影用商品リスト作成、撮影用商品手配は発注者側で行う必要があります。また、香盤は当日のスケジュールや撮影イメージ、出演者や各種連絡先が添付されている為、ロケやスタジオを借りての複数のイメージカット撮影の場合は必ず発注者側でチェックする必要があります。

3.撮影

商品管理及びセッティング(※商品を広げる場所や各自の持ち物置き場、菓子置きなどを作る)、ロケの場合機材搬入や機材のセッティング、ラフ/香盤と照らし合わせながら撮影(時間配分、構図、ライティング、スタイリング、メイクなど)後のレタッチ箇所チェック、撤収作業を行う必要があります。

4.制作

写真および動画選定、レタッチ、編集、デザイン、印刷の場合は色校正も行う必要があります。

その他、弊社の場合EC運営も行っている為、4.以降の作業も多岐に渡り、それらを経て完成=納品(保守含む)となります。

※日々あるEC撮影現場の場合はある程度フロー化して1や2をある程度割愛出来る状態で撮影していたりもします

商品撮影からレタッチの相談承ります

いかがでしたでしょうか?

意外と準備が多い、といった印象だったでしょうか。ただこれらは必要最低限の準備の一端です。

レタッチや撮影機材は日々進化しており、撮影上難しい部分や準備の煩わしさを緩和するために技術は発達していっています。ですが、現状ではそれを享受するにはまだまだ前提条件、準備が必要だと感じて頂けたかと思います。

株式会社ライフエスコートでは今回ご紹介したように新しい技術を常に取り入れてなるべく無駄を省いた撮影をご提供いたします。また技術提供だけではなく、撮影全般のご相談、ニーズに合わせた機材環境の整備、撮影フローの最適化なども行っております。

ご興味を持たれました際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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