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商品撮影に必要なライティングの基本とテクニックを解説します!

ECサイトに掲載される写真は、商品を購入するユーザーにとって非常に重要な要素です。オンラインでは実際の商品を手に取って確認できないため、写真やテキストなどの情報を参考に購入検討や意思決定を行うからです。写真は商品の素材感や色味を確認する手段として、また具体的なイメージを膨らませる手段としてなくてはならないものです。

写真撮影はプロに依頼することも可能ですが、撮影点数や納期を考えると自社で撮影したほうが効率的でしかもコストを抑えることができます。今はプロ向けのハイスペックなカメラでなくてもデジカメやスマホで十分な品質で撮影できる上、ちょっとしたライティングのコツを押さえるだけでさらに良い写真になります。

この記事ではECサイト運営者であれば必ず役に立つコツとして、写真の良し悪しを決めるライティングの基本とテクニックについてわかりやすくご紹介します。

撮影時のライティングの重要性

ECサイトにとって良い写真とは、ずばり「売り上げに貢献する写真」です。ユーザーに商品の特徴や質感、色合いなどを正確に伝え、実際に自分が使用している場面をイメージさせることができる写真を指します。
最近はスマホでネットショッピングを楽しむ人も増え、テキストで伝える情報以上にビジュアルに訴求する重要性が増しています。良い写真は伝える情報の量が多く、ユーザーを惹きつける効果が期待できます。

では、このような写真を撮るためにはどうすればよいのでしょうか。

プロと素人の写真でもっとも異なるのが光の使い方だと言われます。フリマアプリで個人のユーザーが商品撮影した写真を見るとよくわかりますが、影ができてしまっている写真や照明が暗く沈んで見える写真は商品の魅力が伝わりにくくなります。逆にプロが撮影した写真は自然な立体感や陰影があり、素材感や特徴が感じられ、商品の魅力が伝わりやすくなります。

写真の良し悪しが売り上げに影響する可能性もあります。それだけ商品撮影において照明(ライティング)というものは大切なものなのです。

光の質を理解しよう

光の種類には、大きく分けて直射光と散乱光があります。また散乱光は、透過光と反射光に大別できます。まずは光について基本的な理解を深めましょう。

直射光

直射光とは、太陽から直接地上に達する光のことで、一般的には自然光と呼びます。散乱光とは、光が四方に広がって地上に達する光のことです。

直射光は天候に左右されやすいというデメリットがありますが、光の調節がしやすく扱いやすいというメリットがあります。直射光は明暗がはっきりした写真を撮ることができますが、光が当たる向きによっては影が強く出てしまうため、向きを工夫したり後述するレフ版を利用したりして影が出にくいよう工夫します。晴天だと影が出すぎるため、少し曇っているくらいの天気がもっとも撮影に適しています。

透過光

透明な(光を通す)物体に光を当てると、特定の波長の光は通過してそれ以外の波長の光は物体に吸収されます。透明な物体を通した光が透過光です。被写体の後ろから光を当てる(逆光)ことで、透過光で撮影できます。

透過光で撮影すると光が和らぐため、被写体もやわらかい印象で写ります。逆に被写体が白い場合やガラス等の透明な物質の場合には、透過光で撮影すると輪郭がしっかりした写真になり、白い背景でも埋もれずに商品を見せることができます。

反射光

不透明な物体に光を当てると、特定の波長の光を反射してそれ以外の波長の光は物体に吸収されます。物体に当たって反射した光が反射光です。

光の向きを理解しよう

光の質だけでなく、撮影時の光の向きによっても写真は大きく変わります。ここでは、正面、横・斜め、真後ろからの光について紹介します。

商品撮影の際には、逆光またはサイド光で撮影することが多くなります。

正面

被写体の正面から当たる光を順光と呼びます。順光で撮影した写真は色鮮やかに写りますが、写真に影ができず平面的な印象になる場合がありますので注意が必要です。

横・斜め

被写体の斜めから当たる光を斜光と呼び、真横から当たる光をサイド光と呼びます。斜光やサイド光が当たっている部分は明るく、当たっていない部分は暗くなって被写体に自然に影ができるため立体感がある写真になります。また質感を表現するのにも適しています。

真後ろ

被写体の真後ろ、つまり撮影者の正面から当たる光を逆光と呼びます。逆光で撮影した写真は、被写体の輪郭がはっきりと出るのが特徴です。光量やカメラの露出を調整することで立体感があり柔らかい印象の写真になりますが、調整が難しいので注意が必要です。

メイン光と補助光を使う

プロが商品を撮影する際には、2つ以上の照明を使います。メインとなる照明(メイン光)と補助となる照明(補助光)を組み合わせることで、より美しい写真になります。

メイン光

メイン光とは撮影時に中心に利用する照明のことで、上部から被写体に直接当てて使用します。

補助光

被写体の質感を表現し1つの照明ではどうしても光が届かない部分が出るため、明るさを補い、光量を調整する目的でもうひとつ照明を使います。これを補助光と呼びます。補助光には、メイン光よりも照度が低い照明を使うほか、次項で説明するレフ版を使います。

レフ板で光を整える

前項では撮影に適した光の質や向きについてご紹介しましたが、レフ版を使うとさらに光を上手にコントロールできるようになります。

レフ版とは撮影時に光を反射させるために使用するアイテムで、反射板とも呼ばれます。レフ板の「レフ」とはレフレクター「reflector(反射するもの)」の意味です。

自撮りする際には、顔に影ができるのを防ぐために白い紙を顔の下に置くと良いと言われますが、これもレフ版の効果と同じことです。

役割

レフ板の役割は、光が均一に当たるようにすることです。通常光が一方向から当たると影ができますが、レフ版を使うことで向かってくる光を反射させることができ、全方向から光が当たるようになります。それにより対象物が明るく写る効果があります。

効果としては、被写体に影ができるのを防ぎ、明るくする効果があります。逆に、陰影を強調したい場合や質感を出したい場合にはレフ版を使わないほうがうまくいく場合もあります。

使い方

基本の使い方は、太陽光、照明などの光源と被写体とを挟んで対照となる位置にレフ板を置きます(前述の補助光の役割を果たします)。置く位置や角度によって明るさが変わり、人物を撮影する際には、被写体に対して60~90度から光を当てると良いと言われていますが、実際にレフ版を動かしてみてもっとも綺麗に写る角度に調整するのがよいでしょう。

色の種類

レフ版は、用途によってサイズや色が分かれています。サイズは被写体の大きさに合わせて、色は目的に合わせて使い分けます。いずれも自社の撮影用途に合わせて選ぶとよいでしょう。

【白色】
もっとも一般的なのは白色です。光が拡散し、反射がやわらかいものになります。人物を撮影する際には肌がきれいに見えるのでおすすめです。

【銀色】
銀色のものは白よりも反射率が高く、強く硬い光になります。そのため明るい色合いに写ります。明暗の対比をはっきり出したい場合には銀色がおすすめです。表面が白、裏面が銀色のレフ版もあるので1枚持っていると便利でしょう。また銀色のレフ版を使うと被写体に強い光が当たるので反射が入りやすくなります。

【黒色】
黒色のものは、通常のレフ版とは反対に光の反射を防ぐ用途で使用します。陰影の部分を作り出すほか、光沢がある素材を撮影する際には映り込み防止にもなります。影がはっきりするので引き締まった写真になります。

【サイズ】
レフ板のサイズは、被写体の約2倍程度の大きさを選ぶと良いでしょう。大きければ良いというものでもなく、大きすぎても小さすぎても期待した反射になりません。いくつかサイズ違いで揃えるのが理想です。なお市販の大型サイズのものは、くるりと捻って小さく畳めるようになっているのが一般的です。

レフ版はプロ用というイメージがありますが、AmazonなどのECサイトでも数千円から購入することができます。またボードに白い紙やアルミテープを貼るなどして簡易的なレフ版を作成するのもよいでしょう。

ECサイトの商品撮影お任せください!

商品撮影では、光の性質について理解しているとしていないのとでは出来上がりに大きな差が出ます。ポイントは、「どんな光の当て方で、どの角度から撮るか」と「レフ版等のアイテムを使って影をコントロールすること」です。今まで慣れていない方でも照明の向きやレフ版の使い方は何回か撮影していくうちにコツが掴めてくるので、ぜひ何度も撮影してみていくとよいでしょう。

株式会社ライフエスコートでは、ECサイトの商品撮影を承っております。ネットショップにとって、商品画像は非常に重要です。自分自身で撮影しても綺麗に撮れない、リソースが足らないなど商品撮影のお悩み・困りごとがありましたらご相談ください。

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ABOUT US
多賀井隆之
2005年にEC支援フルサービスの提供をスタートのを皮切りに、2010年には完全自社で撮影できるスタジオ等を設立。実績は、一部上場企業ECサイト運用、輸入タイヤ通販会社経営、現在では別会社で小型家電をOEMで作りD2Cサイトを運営し、常にノウハウを検証しながら顧客へ売上改善、在庫最適化、作業効率化などを提供中

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