みなさんは「商品撮影」と聞いて、どのような場面を想像しますか?商品に照明を当ててカメラマンがレンズを向けている姿?商品を持ったモデルさんを撮影している姿でしょうか?いずれにしろ、想像された場面はカメラを持って撮影している場面ではないでしょうか。
しかし、ECサイトの「商品撮影」には、カメラを持っていない作業も多く含まれているのです。
例えば、洋服の撮影を例にあげましょう。
必要な画像はどのようなイメージでしょうか。
洋服だけを見せたいのか、小物を合わせたコーディネートとして見せたいのか、モデルが着用したものが良いのかで、撮影の方法や準備するものが全く異なります。
①物撮りのみで全身がわかるように撮影
②物撮りのみでコーディネートがわかるように撮影
③モデルを使用したイメージ重視の撮影
また、撮影した画像を使う場面はどこでしょうか。横長の画像が必要なのか、縦長の画像が必要なのかで撮影時の配置も変わってしまいます。
<オススメの使用方法>
<向いていない使用方法>
①真ん中に文字やロゴを配置する場合
②横長に切り取って使用する場合
③縦長に切り取って使用すると使えないアイテムが出てしまう。
他にも、どんな雰囲気の画像を望んでいるかによって、照明の当て方も変わってきます。
①商品の全体がわかりやすいように照明を当てた場合
②はっきりした影が出るように照明を当てた画像
「モデルを使った撮影」でも、必要なシチュエーションによって準備するものが変わってきます。
①スタジオで撮影
②ロケーション撮影
③親子ショットを意識した撮影
撮影商材の状態はどうでしょうか。シワシワの状態では魅力も半減してしまいます。
このように、カメラのシャッターを押すまでの間に準備することは多岐に渡ります。
今回は、弊社で行っている「商品撮影」について詳しくお伝えします。
■納品形式の確認■
まずは、クライアントの希望を聞き、納品イメージへの落とし込みを行います。
例えば、商品説明用の画像なのか、LPに使用するイメージカットが必要なのか、バナー用の画像なのか。平面に置いた画像が良いのか、トルソーに着せた画像が良いのか。どのような背景が良いか、屋内か屋外かなど、具体的なイメージを共有します。
これはクライアントが社内やチーム内であっても重要度は変わらず、ヒアリングがしっかり行えるか否かで作業のスムーズさに雲泥の差が出てしまいます。
ヒアリングで確認が必要な項目は以下の通りです。
◇納期◇
いつまでに必要なのか、納期が短い場合は締め切り時間まで確認します。
◇納品形式◇
印刷したものかデータなのか、ファイル形式やサイズなどの設定についても確認します。
◇使用用途◇
横長のバナーとして使用するのか、正方形の形で使用するのかによって異なる余白の付け方を確認します。また、ロゴや文字を入れたい場所も確認が必要です。
◇撮影イメージ◇
商品単体をはっきり見せたいのか、ロケ撮影や小物等と一緒に撮影する必要があるのか、モデルが必要か等、完成イメージを共有します。
■現場への情報共有■
クライアントとイメージの共有ができたら、今度は社内での情報共有を行います。
撮影を行うカメラマンはもちろん、小道具を手配するスタッフにも共有し、よりイメージに合った撮影を行えるよう、環境を整えます。
またカメラマン視点で、よりイメージに合った撮影を提案する場合もあります。
■スケジュールの設定■
納品締切日までに、遅滞なく撮影・画像加工等を行えるよう、カメラマンのスケジュール調整や撮影商材の手配等を行います。
■撮影商材・撮影小物の手配■
実際に撮影に使用する商材を検品し、汚れやほつれ等の不備がないか確認します。アパレル商品や布製の商品でしわが目立つものは、アイロンがけ等を行い綺麗な状態にして撮影に備えます。
また、小物と一緒に撮影が必要な場合は、イメージに合った小物を準備し、場合によってはイメージに合わせて加工を行います。
■スタジオ設営・撮影機材の点検■
イメージに合わせた撮影ができるよう、床材やパネルの選定、必要な機材の点検を行います。夏の日差しのような陰影のはっきりした写真を撮りたい場合と、木漏れ日のような柔らかな明かりが良い場合では、照明の当て方も変わります。床材やパネル素材、商材そのものによっては照明の種類を変更する場合もあります。
■撮影■
ここまで準備を整えて、やっと撮影に臨むことができます。しかし、撮影を始めてもすぐにシャッターを押せる訳ではありません。背景や映り込む小物を配置し、商材を置いて全体のバランスを整えます。試し撮りをして、また微調整。実際にモノが置かれている立体の空間で見るのと、画面越しで見る平面の画像では印象も変わってしまうので、画面越しに確認をすることが重要です。
■レタッチ・画像加工■
こうしてようやく撮影した画像も撮って終わりではありません。照明を当てることでどうしても起きてしまう色ブレや撮影時に見落としていた小さなホコリなどをレタッチで綺麗に整えます。
さらに納品形式に合わせてサイズ調整等を行い、納品データの完成です。
いかがでしたでしょうか。一言で「商品撮影」といっても、シャッターを押す以外に多くの工程が隠れていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。また、撮影によっては外部スタジオを借りたり、モデルさん・メイクさんを手配したり、ロケハンをしたりと必要な作業も変わってきます。
ライフエスコートでは、専用スタジオでモデル撮影、物撮影を行っており、通販における商材の取り扱い、撮影に精通したスタッフが在籍しております。
そのほかにも制作、運営といった通販における様々なサポートが可能ですので、今後、通販やWEBの開設を少しでもお考えの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
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