動画広告の撮影方法とは?基本ポイントと注意点まとめ

動画広告の撮影方法について

最近はyoutubeなど個人カメラを使った動画コンテンツの制作や配信が積極的に行われています。実際に、iPhoneで動画を撮影し、編集ソフトを使えば素人でも映画やCMが撮影できる時代です。今回は、動画広告の撮影でモール担当者がiPhoneを使い自分で撮影する方法について取り上げます。

例えば商品プロモーションを企業に料金を支払って制作依頼するのとは異なり、機材の用意や準備・設定、スタジオを借りるなど、一通りの用意を自分できることが前提です。

そのため、動画広告の撮影方法の基本ポイントや注意点を本記事ではまとめて紹介。特に、撮影技術に関わる撮影カットのサイズやアングル、構図などを中心に一人でも動画撮影のテクニックを学んで実践できる方法を解説します。

動画広告の撮影までに準備するもの

動画広告の撮影には、企画の用意や機材の準備、人員の登用などさまざまな準備が必要です。そこで、動画広告を撮影するにあたり大切な準備の項目を説明します。

企画やシナリオ

まずは、動画広告を撮影するために用意する企画やシナリオを準備します。企画では、具体性のある撮影プランを練ります。どの商品をどのような目的で撮影し、予算や機材、人員などのおおまかな内容を決定します。

次にシナリオは、動画撮影時に撮影の順番やコンテンツを決めることです。文章や4コマ漫画風に流れをおさえたプロットやシナリオを用意しましょう。台詞がある場合は、どのシーンでどのセリフを発言するか、シナリオに詳しく書いておきます。そのシーンの象徴(シンボル)となる部分を撮影し、内容がブレないようにするのもポイントです。

機材の準備

企画やシナリオが決まったら今度は、動画広告の撮影を実現するために機材の準備を行います。いざ、撮影するときに機材が不足したのでは困ります。そこで、あらゆる場面を想定して必要な機材を事前に用意・購入しておくと良いでしょう。

必要な機材の一覧です。

●「動画撮影用のカメラ(iPhone)」
●「外部マイク」
●「三脚」
●「ホールド・ジンバル」
●「照明機材」
●「動画編集ソフト」

外での撮影には「外部マイク」を利用して音を拾いやすくします。撮影するうえで手ブレしないように固定・設置する「ホールド・ジンバル」を使用して撮影しやすくするのです。撮影を終えたら、「動画編集ソフト」を使いパソコンなどで編集しましょう。高性能な編集ソフトはアプリにもあるため、iPhone内で編集を完結させることもできます。

作業に応じた人員

動画広告の撮影から完成動画のアップロードまで、各工程によって必要なスキルや技術のある人員が必須です。企画やシナリオを制作するプロデューサー・ディレクター、動画を撮影する人員のビデオグラファー、動画に出演して動いたり声を吹き込んだりする出演者、機材やビデオカメラをスタンバイするアシスタント、撮影したフィルムを動画編集ソフトを使い加工・編集する編集者です。モール担当者が外部委託せずにiPhoneで個人撮影する場合は、それらの役割のほとんどを一人で行います。

スタジオ・施設など撮影場所の確保

撮影場所には室内/室外での撮影があります。そして、室内であればスタジオを借りる、自室で撮影するなどの手段が取られます。自室を使えば、予約は必要ありません。ですが、スタジオを借りるためには予約して正規の手続きや費用の支払いなどが必要です。

また、室外での撮影は、許可を必要とする施設でなければ、自由に撮影することができます。ただし、費用を払って入場許可が下りる場所や撮影するのに管理者の許可が必要な場合は、事前に撮影内容を伝えたうえで承諾を得る必要があります。

撮影カットのサイズ・種類

写っているフレームに対する被写体の大きさを表す撮影カットのサイズ・種類として知られる、フルショット・ミディアムショット(バストショット)・アップショットについて説明します。

フルショット

フルショットは、人の姿と周囲の背景がまるごとおさまる撮影カットのサイズです。専門用語では、ロングショットのフルフィギュア(full figure)に該当するサイズです。撮影範囲の狭いミディアムショットやアップショットに比べて、情報量が多く、風景や背景のイメージが人物、商品などの被写体と一緒に撮影されます。

被写体サイズは小さく、全体情報に重点が置かれます。そのため、状況や人物の置かれた場所。環境を説明するシーンに使えます。例えば、駅の前に立っている女性を説明したいとき、動画撮影では駅全体を背景に女性を撮影したフィルムを作ります。周囲には道行く人や電車の走る風景など、たくさんの情報が詰まっているのです。

ミディアムショット(バストショット)

ミディアムショット(バストショット)は、人間の胸の少し下から上半身を撮影するサイズのことです。同じミディアムショットの中でも、「ニー・ショット」(膝辺り)や「ウェスト・ショット」(腰辺り)よりも範囲をさらに狭めて、上半身の動きに注目してもらいたいときなどに使います。フルショットからつなげるために、ミディアムショット(バストショット)を入れるなど、人物に焦点を当てるときなどにも適しています。

アップショット

アップショットは、ミディアムショット(バストショット)よりも上の肩から顔を撮影したサイズのことです。情報量が顔や髪の動き、表情などに絞られるため、会話や表情の変化を詳細に撮影して、感情を伝えたいときなどに使用されます。誰に焦点を当てているのか特定できるため、状況を知るための情報が少なくなる代わりに、人物をクローズアップできるでしょう。

カメラアングルの重要性

カメラアングルは商品宣伝の動画撮影において重要な役割を果たします。アングルによって、被写体に対する印象が変わるため、伝えたい内容や状況に応じてカメラアングルを変更するのが有効です。ここでは、有名な3つのカメラアングルについて説明します。

ハイアングル(上から)

ハイアングル(上から)は、人物の動きや全体像を防犯カメラのように上から撮影する方法です。上空から見下ろした景色をイメージするとわかりやすいでしょう。状況を冷静で客観的なものとして映すアングルなのが特徴。人物を撮影すると「可愛く見える」、「若く見える」など女性を撮影するときの手法としても使われています。ただし、感情が伝わりにくいアングルのため、情熱や感情を伝えるときの撮影には向いていません。

アイアングル(目線に水平)

アイアングル(目線に水平)は、人の目線で風景や人物と同じカメラのアングルで撮影する方法です。普段見ている角度と変わらないため、何気ない風景や安定したシーンを撮影するのに向いています。撮影内容によってはデジャブ感を出す、安心感を与えるなどの効果があります。相手と同じ目線で商品に向き合っている姿勢を伝えるのにも使えるでしょう。

ローアングル(あおり)

ローアングル(あおり)は、通常よりも低い場所から見上げるように撮影する方法です。ローアングル(あおり)で撮影すると、男性は威厳・尊厳や男らしさ、女性なら凛々しさを感じさせるシーンとなります。迫力や臨場感を出すときなどにも使われるアングルの手法です。

構図が与える印象

広告動画の撮影で構図が与える印象について、センター・三分割ルール・シンメトリー(左右対称)のそれぞれの3種類の構図を説明します。

センター

構図におけるセンターは、動画撮影時に被写体(人物や商品)を中央に配置する手法です。日の丸構図とも呼ばれます。通常の動画は、センターに被写体を置いて撮影を行うため、ありきたりな情報の少ない動画となってしまう代わりに、メインの被写体がどれかわかりやすく、比較的失敗の少ない撮影方法でしょう。

しかし、淡々としているため、被写体の味をうまく引き出せず、抑揚のないコンテンツになってしまうデメリットもあります。例えば、建物やメニューの写真などによく使われます。商品撮影の場合は、特殊な場合を除き、センターで撮影します。

●ジュエリー、貴金属
●ブランド
●日用品
●便利グッズ
●アパレル・衣服など

商品を説明的に登場させるときもこのセンターで撮影しましょう。

三分割ルール

三分割ルールは、構図の中でもフレームの四角い枠を上下左右に2本線をそれぞれ入れてその交点を活用する撮影技術です。被写体を中央で撮影する必要がなく、2本線の交点に焦点を合わせて動画のメインとなる映像をフィルムに収めることができます。人物を少し左側に配置していたり、メインとなる自然(木や海の波など)を右に置いて撮影する場合など。被写体が中央からずれているにも関わらず映像のバランスが取れている場合は、三分割ルールが使われているためなのです。

シチュエーションとして、三分割ルールでは映像に登場する人物が商品を使う風景や食品を食べる映像を撮るときに魅せる動画にできます。また、背景や後ろの建物ありきで撮影する場合にもおすすめです。

【アピールできる商品】
●建物・設備
●風景・自然
●その他、人物が紹介する商品全般

遠近感をもたせて、商品の立体感を際立たせるなどしたい広告を撮影する際も商品の種類に関係なく使えるでしょう。

シンメトリー(左右対称)

シンメトリー構図はその名の通り、被写体が左右対称になるように撮影する技術です。上下の中央に1本線を入れ、映像を左右に割る。それらが均等になるように被写体全体を撮影します。左右の調和が取れていることで、全体の美しさがあらわれることから、建築や風景の撮影によく使われます。左右対称にすることで、不思議な魅力と吸い込まれるような感覚を視聴する人に与えます。

主に立体的な商品や四角・円形など、形状が対照的で芸術的な美しさを際立たせたい商品におすすめです。

【アピールできる商品】
●アートや芸術品
●折り紙
●建物
●人物と風景

動画広告の撮影ではシンメトリーで撮影し続けるのは単調なため、不可思議な魅力を演出する以外では効果が発揮されにくいでしょう。

被写体の左右振り分け

三分割ルールの構図で撮影する場合に左右のどちらかに被写体を置くことになります。では、右側・左側の配置の違いや理解を促すなど配置の違いで生じる差異について説明します。

左側に被写体を置く場合

左側に被写体を置くと人はぎこちなさを感じます。一方で、ペットや人物が左を向いている姿を撮影したときは、左側に配置するとバランス良く撮影できるのです。そして、右側(の目線)の空間をあけることで、映像に幅を与えます。さらに、動物や人物を右に映すことで、小さくまとまった被写体、という理解を視聴者に促すことが可能でしょう。

右側に被写体を置く場合

右側に被写体を置くことで、人は安心感のある映像と認識します。そして、空間や立体物が左の空間に背景として存在することで、被写体に注目しつつ、背後の壮大さや奥行きのある感じを動画の印象として与えることが可能です。一般的に商品を中央で撮影せず、隅に寄せる場合は、右側に被写体を置きます。

ただし、上記の被写体の左右の位置の違いは、あくまでも印象的な話で、右利きの人間を前提とした理屈のため、技術的には三分割ルールの範囲を超えて、商品の理解を特別に促したり、左右の違いで理解に圧倒的に差が生まれたりなどすることは一切ありません。構図さえしっかりしていれば状況によって変化すればよく、左右の差はそれほど意識しなくても特に問題ない項目です。

動画撮影の注意点

広告動画を撮影する際に、あらかじめ注意しておきたい点について説明します。

明るさの調整

動画撮影では明るさ調整が必須となります。カメラの明るさ調節はもちろんのこと、照明や周囲の環境に合わせた明るさの選択など。商品ごとの明度調整が商品の印象や画質を決定付けるのです。画面が暗いと全体的に落ち込んだ印象を与えてしまい、本来は明るくて活発な印象を持つ人物や商品の魅力を損なうことがあるので注意です。

また、人物は逆光でうまく撮ることが基本のため、動画撮影時も気をつけましょう。iPhoneを使った明るさ調節の際は、画面隅の明るさの調節ができるカメラ用のスライダーから、明るさ調節をプラス・マイナス方向にスライドで変更します。どの機種でも基本的な操作はそれほど違いがありません。

テロップを入れるスペース

商品の動画撮影時に被写体となる商品や人物動作の重要な部分が上下のフレームぎりぎりにならないようにすることです。特にiPhoneで撮影する場合、撮影位置が近すぎてフレームいっぱいに被写体が映り込むことがあります。後で動画にテロップを入れる際に、空間を空けておく必要があるためです。特に、テロップで大事な商品が隠れてしまわないようにすること。後で無理にテロップのスペースを足して編集すると全体のバランス・比率が崩れてしまうので、編集ではなく撮影時から上下のスペースに気をつけましょう。

1人撮影での目線

iPhoneの自撮り機能を使った1人撮影では、目線の高さや位置にも注意しなければなりません。例えば、撮影者の目線がカメラのレンズを見下ろす位置で撮影すると、見下す印象を視聴者に与えてしまいます。男性なら水平、女性なら少し見上げる角度で目線を調節して撮影すると良いでしょう。

撮影は準備が大事!基本やポイントを押さえて取り組んでみよう!

動画広告の撮影方法に関して、概要や基本となるポイントや注意点などを紹介しました。撮影準備には、企画・シナリオから機材・場所の用意まで現場での負担が少ないように準備を欠かさないことが大切です。

そして、撮影時には、撮影カットやアングル、構図などがもたらす印象操作や商品特性などを理解して、使い分けることが必要。撮影カットではフルショットからアングルショットの範囲を使いこなし、アングルで与えたい印象を変え、構図でうまく商品をアピールします。現場での撮影で問題が起きないように、事前に注意点などを把握するため、広告動画の撮影で必要な基本ポイントや注意点を網羅しましょう。

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