洋服を購入する際、ECサイトと実店舗でのショッピングではどのような違いがあるでしょうか。生地に触れて素材感を実際に感じること、着心地を確かめること、自分の体型とのフィッ ト感を見ること等々枚挙にいとまがありません。その中で「同じ商品を見比べられること」の重要性を気にしたことはあるでしょうか。
例えば第一ボタンだけボタンホールの色が異なるシャツがあったとします。これが正しいデザ インなのか間違えて縫製されたものなのか1枚のシャツを見ただけでは分かりません。
アパレルの実店舗では、同じ色・同じサイズ・同じ形の商品が複数枚置いてある光景をよく目にします。同じ商品が複数あれば、それらを見比べることで正しいデザインであるかを確認することができます。
では、インターネットショッピングではどのように確認すれば良いのか。それはショッピングサイトに掲載されている商品画像を参考にするより他ありません。
商品画像は、その商品の魅力や特徴を伝えるだけでなく「正しい形」を提示するツールでもあ るのです。
商品画像を撮影する際に使用するのが、商品サンプルです。このサンプルに不備があった場 合、お客様に誤解を与える画像が掲載されてしまう危険性があります。では、どんな不備がどのような危険性になりうるのでしょうか。実際にあった困った事例を元にご紹介いたします。
目次
製造責任はどこ?ブランドネームがついていない
ライフエスコートで請け負っているアパレル商品の撮影では、モデル着用撮影だけでなく商品のみを撮影する「物撮り」も行います。この物撮りでは衿ぐりに付けられるブランドネームが写りますが、ブランドネームのついていないサンプルが送られてくることがあります。
ブランドネームは、どこのブランドの商品であるか明確にすることで、商品価値を保証したり製造責任がどこにあるかを示すことができる大切なツールです。
しかし、ブランドネームがついていないサンプルでは商品画像を見たお客様が「ブランド名のない服」と思ってしまう可能性があります。他にも、ブランドネームが付いていても上下逆さ まに縫い付けられていたり、別ブランドのネームが付いていた事例もあります。
また、「衿ぐりにネームがついていない服」という誤解を与えてしまう可能性もあります。
サイトで見た商品画像とちょっと違う・・・?詳細部分が商品と異る
これは時期を置いて、2回サンプルが届いた事例です。
1回目に届いたサンプルと2回目に届いたサンプルで、カラーが若干異なりポケットの位置も異なっている事がありました。メーカーに確認したところ、1回目のサンプルは完成形ではな く2回目のサンプルが完成形だったことが分かりました。
直ぐに2回目のサンプルで再撮影を行いサイト掲載前に画像を差し替えることができましたが、1回目のサンプルで撮影した商品 画像をEC サイトに掲載した場合は、実際の商品とギャップのある商品画像になってしまうところでした。
他にも、キャラクター刺繍の一部が潰れてしまっているもの、ファスナーの取手のデザインが異なるもの、ファスナーの縫止り位置が異なるなど、縫製が甘いものや未完成のサンプルは、商品画像が実際の商品と異なってしまうためお客様の混乱を招き、不信感を抱かせてしまいます。
バックプリントがあるなんて?!撮影の必要がある箇所が未完成
これは、撮影指示があったことでサンプルの不備が判明した例です。T シャツのバックプリン
トを撮影してほしいと指示をいただいていましたが、届いたサンプルの背面にはプリントがあ りませんでした。撮影指示があったためにメーカーへ確認し、正しいサンプルを再手配することができましたが、撮影指示が無ければバックプリントがない商品として撮影が進み、バック プリントのない商品としてEC サイトへ掲載されてしまうところでした。
商品の特徴を撮影ポイントとして共有いただけることで、商品の特徴を共有できるだけでな く、サンプルの不備に気づくきっかけにもなります。
思っていた色と異なる色が届いた!カラー名を記載していない
商品の中には複数のカラーバリエーションを持つものもあります。カラー名だけで正確に商品をイメージすることは非常に難しいでしょう。
例えば一口にシロと言っても、純白oクリームo生成りoオートミールなど、様々な色があります。グレーやベージュには中間色のグレージュがあり、グリーンには、キミドリや明るいグ リーンだけでなく、カーキやもっと茶色味の強いものもあります。
イメージとの相違を防ぐため商品ページには各色の画像が掲載され、カラー名を選択すること で商品を選ぶことになります。
では、サンプルにカラー名の記載がない場合どのようなことが起こるでしょうか。
例えばカラーバリエーションがシロoグレーoブルーoネイビーの商品があったとします。下記のような色のサンプルが届いた場合、どの色がどのサンプルに当てはまるでしょうか。
なんとなく、この組み合わせかな?と予想することはできますが、自信を持って必ずこの組み合わせです!と答えることは難しいのではないでしょうか。
カラーの登録と発送される商品が異なることはクレームの原因になりかねない事態です。
商品説明と実物が違う!商品説明の特徴とサンプルが異なる
株式会社ライフエスコートでは事前に登録いただいている商品説明の特徴とサンプルを照らし合わせ、相違のないサンプルであるかを確認しています。これは、商品説明に誤った情報が記載されて いた事例です。
商品説明には「T シャツoタンクトップの2点セット」と記載されていましたが、実際に届いたサンプルは「T シャツ」のみ。タンクトップの送り忘れなのか、違うサンプルが届いてしまったのか、商品説明が間違っているのか。メーカーへの確認のため、撮影スケジュールが後ろ倒しになってしまうこともあります。
他にも登録にないカラーのサンプルが届き、新色が追加されたのか、サンプルに記載のカラー名が異なっているのか判断に困る事態になる事例もありました。
商品画像と届いた商品が違う!タグの付け間違い
サンプルには品番やカラー名を記載したタグを付けていただき、それを元に撮影o登録を進めています。しかし、サンプルのタグが誤って付けられている場合、どのようなことが起こるでしょうか。例えば、同じ品番のイエローとグリーンのタグを入れ替えて付けていた場合、付け間違いを察することは可能です。
しかし、色の違いが分かりにくいものが入れ替えられていた場合、間違いを認識することは非常に難しくなります。
また、異なる品番のタグが付けられている場合、商品説明やカラーバリエーションに違和感がなければ誤った品番のまま撮影が進み、EC サイトに掲載されてしまう事態になりかねません。
その場合、EC サイトに掲載されている商品画像と実際の商品が異なってしまいます。
まとめ
このように、1つ1つは小さな違いでも、サンプルが実際の商品と異なることでトラブルの原因となり得てしまいます。商品の「正しい形」を背負っている代表選手のつもりで、完成形のサンプルを撮影することが重要となります。
ライフエスコートでは、専用スタジオでモデル撮影、物撮影を行っており、通販における商材の取り扱い、撮影に精通したスタッフが在籍しております。サンプル入荷時の検品では商品情報と見比べるだけでなく、お送りいただいたサンプル自体の汚れや傷oツレo刺繍の糸処理等もしっかりと目視確認し、不明点をクリアにした状態で撮影へと進めています。
そのほかにも制作、運営といった通販における様々なサポートが可能ですので、今後、通販やWEB の開設を少しでもお考えの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
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