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AIが分析してくれる時代に、ECコンサルタントとEC担当者の仕事は何になるのか?〜AIは分析する。では、人は何を考えるべきなのか~

「AIに仕事が奪われる。」

ここ1~2年、この言葉を耳にする機会が一気に増えました。

EC業界でもAIの進化は目覚ましく、ChatGPTやClaudeだけでなく、楽天市場やYahoo!ショッピングでもAIを活用した分析ツールが提供されるようになっています。

私自身も普段のEC運営では、ChatGPTだけでなく、楽天市場のAIチャットやYahoo!ショッピングのECパイロットを積極的に活用しています。

実際に使ってみて感じるのは、AIは想像以上に優秀だということです。「優秀」というより、「進化のスピードが早すぎる!」と言った方が正しいかもしれません。

先日参加したAIセミナーでは、「AIは1日で30日分以上進化している」と話されていました。本当にその通りだと感じます。この記事を書いている今も、数か月後、いや、数日後にはさらに新しい機能が追加され、「ちょっと前まではそんなことをしていたんだ」と思う日が来るに違いありません。

だからこそ今回は、「今のAIで何ができるか」ではなく、AIが当たり前になる時代に、ECコンサルタントやEC担当者の仕事はどう変わっていくのか、私自身が現場で感じていることを書いてみたいと思います。

AIが分析する時代、ECコンサルタントやEC担当者は必要なくなるのか?

AIは売上データを分析し、傾向を整理し、改善案まで提示してくれるようになりました。

ここで一つ疑問が浮かびます。

「ECコンサルタントやEC担当者の仕事は、本当になくなるのでしょうか。」

私の答えは、今のところまだ「NO」です(そう思いたい…)。

ただし、仕事の内容は確実に変わっていくと思います。これまで価値とされてきた「売上分析」「現状把握」「課題抽出」「改善案の提示」といった業務は、今後ますますAIが得意になっていくはずです。実際、楽天市場のAIチャットやChatGPTを使えば、かなり精度の高い分析結果や改善案が数分で返ってきます。しかし、EC運営は「正しい施策」を見つけるだけではありません。

本当に重要なのは、「今、この店舗では何を優先するべきか」を判断することです。例えば、AIが「レビュー施策を実施しましょう。」「広告を強化しましょう。」「新商品を投入しましょう。」という改善案を提示してくれたとします。どれも間違った提案ではありません。

でも実際の現場では、「広告費を増やしたいけれど、利益率を優先したい。」「新商品を販売したいけれど、生産が間に合わない。」「レビュー施策を強化したいけれど、まずは在庫を安定させたい。」といった事情があります。

つまり、何が正しいかではなく、今、何を優先するべきかが重要なのです。その判断には、数字だけでは分からない、店舗の状況や利益率、ブランド方針、社内体制、さらには今後の販売戦略まで理解している必要があります。これはEC担当者にも求められる力ですが、ECコンサルタントにはさらに重要になると思います。AIが分析を担うようになればなるほど、コンサルタントに求められるのは分析力ではなく、クライアントの事業を深く理解し、数ある選択肢の中から最適な一手を一緒に決める、推進していく力です。AIによって仕事がなくなるのではなく、価値を発揮する場所が「分析」から「判断」「実行力」へ移っていく。私はそう思います。

以前は「分析する前」が一番大変だった

ECコンサルタントや担当者であれば共感していただけると思いますが、分析という仕事は、実は「考えること」よりも「準備作業」の方が時間がかかります。

例えば、CSVをダウンロードする、Excelで加工する、昨対比を計算する、商品別に並び替える、グラフを作るなどなど、ようやくここまで準備して、「さて、何が起きているのだろう」と考え始めます。

つまり、分析よりも、そこにたどり着くまでの準備に多くの時間を使っていました。

ChatGPTやClaudeは「壁打ち相手」

現在、私が毎日のように利用しているのがChatGPTとClaudeです。

例えば、「商品別売上」「広告結果」「日別アクセス」「レビュー内容」などを読み込ませ、「昨年との違いを分析して」「アクセス低下の原因を考えて」という形で活用しています。(他にも、楽天スーパーセール時のサムネイル画像にアイコンをつけてもらったり、バナー作成してもらったり….いろいろありますが、今回は分析の話にしぼりたいので割愛します。)

もちろん、AIが正解を教えてくれるわけではありません。数字は結構間違えていることも多いです。ただ、自分では気付かなかった視点を提示してくれたり、分析内容を整理してくれたりするため、”壁打ち相手”として非常に優秀だと思います。

楽天市場のAIチャットは、想像以上に実務向き!

最近、特に利用頻度が高いのが楽天市場のAIチャットです。私が一番いいなと感じるのは、何よりも、「こちらがデータをアップロードしなくても分析してくれる」ことです。

例えば、新商品の販促結果を振り返りたい場合、私はこんな質問をします。

商品〇〇を■月■■日に販売開始しました。スーパーSALEでは半額サーチへの掲載、レビュー施策、サムネイル画像の変更、Instagramでの告知を実施しています。販売開始から現在までの実績を分析してください。

すると楽天AIは、販売開始日だけでなく、スーパーSALE期間も認識した上で、売上やアクセス、転換率などを整理し、販促施策を踏まえた分析まで返してくれます。以前なら、CSVをダウンロードし、期間を分けて集計し、Excelで比較していた作業です。正直、面白くない作業です。それが今では数分で終わります。これは正直、想像以上に便利です。

週報作成でも楽天AIは大活躍!

もう一つよく利用しているのが週報作成です。例えば、

〇月〇日~〇月〇日の週報を作成したいです。この週はクーポン施策、ポイントアップ、RPP広告を実施しました。一方で売上は苦戦しています。分析してください。※実際は具体的なクーポン内容やポイント倍率なども記載します。

すると楽天AIは、その期間の売上やアクセスなどを参照しながら、施策ごとの結果を整理し、改善案まで提示してくれます。もちろん、その内容をそのまま週報にするわけではありません。ただ、「何から書こう」と悩む時間はほとんどなくなりましたし、自分では気付かなかった視点を提示してくれることもあり、非常に参考になります。

一方で、AIを使っていて改めて感じることもあります。分析の精度は、「どれだけ施策を正しく伝えられるか」で大きく変わるということです。例えば「クーポンを配布しました」と伝えるだけではなく、「新商品の認知拡大を目的に10%OFFクーポンを配布しました」「レビュー獲得を目的にプレゼント施策を実施しました」というように、施策の目的まで共有することで、AIの分析はより実務に近いものになります。

つまり、AIが分析する時代になっても、「どんな施策を、どんな意図で実施したのか」を整理し、AIに伝える役割は人が担う必要があります。今後は楽天AIが販促内容まで自動で認識し、分析してくれる時代が来るかもしれません。

それでも、「なぜその施策を選んだのか」「今回の目的は何だったのか」といった背景は、現場にいる人間だからこそ分かる情報です。だからこそ、AIが進化するほど、ECコンサルタントやEC担当者には、施策を実行するだけでなく、その目的や背景を言語化する力が、これまで以上に求められるようになるのではないでしょうか。

Yahoo!ショッピングのECパイロットも活用しているけど・・・

Yahoo!ショッピング分析では、ヤフーが提供しているECパイロットも一応利用しています。ただ、こちらは「マニュアル検索」「商品競合比較」「広告分析」「販促分析」「LINE」でエージェントが異なり、それぞれのところで該当の質問をしないと、うまく返してくれません。また、ECパイロット側が設けている質問に沿って質問をする必要性が、今のところ高いのではないかと感じています。

Yahoo! EC Pilot

申し訳ございません。
現在対応している分析期間は、以下の4種類のみとなっております。

・昨日
・日曜日
・5の付く日
・先月

「5月」という指定には現在対応しておりません。
もし月単位での傾向をご覧になりたい場合は、
先月の売上傾向を分析する
をお選びください。

例えば、「5月の売上傾向や何がよかったか悪かったかを分析してください。」という質問だけでは、右のような内容がかえってきます。そのため、ECパイロットも日々進化していると思いますが、現時点で私は「決められた分析」を行う場面で活用することが多く、自由度の高い分析はChatGPTやClaudeを利用しています。 

AIごとに役割が違う

現在、私がよく利用しているAIは4つあります。

まず、一番長く使ってきているChatGPT。自由度の高い分析や文章作成、アイデア出しなど、日々のEC運営では欠かせない存在です。データを読み込ませて壁打ちをしたり、週報のたたき台を作成したり…他のAIよりも私が長く使ってきたこともあり、私っぽく、私自身がほしい内容をくれることも多いように思います。

次に、Claude。私自身はまだ勉強中ではありますが、ClaudeはGoogle Workspaceとの連携が非常に優秀です。Googleドキュメントやスプレッドシートをそのまま扱えるため、普段Googleを中心に業務を行っている方には非常に使いやすいAIだと思います。EC運用で活用できるようなことも多いようで、EC運用×Claudeといったセミナーが開催されています。おそらく今後、私自身ももっと使い込んでいくことになるAIかなと思っています。

楽天市場のAIチャットは、楽天市場内のデータを直接分析できることが最大の魅力です。CSVをダウンロードする手間がなく、販促結果や売上推移をすぐに確認できるため、最近では分析業務に欠かせない存在になっています。Yahoo!ショッピングのECパイロットは、Yahoo!ショッピング内のちょっとした疑問を確認したいときによく利用しています。

このように、AIごとにそれぞれ特徴が異なります。

そのため現在は、「どのAIが優れているか」ではなく、「どの仕事を、どのAIに任せるか」という考え方で使い分けています。AIはこれからも急速に進化していくはずです。だからこそ重要なのは、一つのAIに頼ることではなく、それぞれの得意分野を理解し、適材適所で活用することです。「AIを使える人」ではなく、「AIを使い分けられる人」。これも、これからのECコンサルタントやEC担当者に求められる新しいスキルの一つかもしれません。

AIによって増えたのは「考える時間」

AIを使い始めて、一番変わったことがあります。それは、分析時間が減ったことではありません。考える時間が増えたことです。

以前は、分析を始めるまでに何時間もかかっていました。今は、AIが分析のスタートラインまで連れて行ってくれます。だからこそ、「次に何をするべきか」を考える時間が増えました。EC担当者は、AIが整理した改善案の中から、自社にとって今やるべきことを選び、実行していく。ECコンサルタントは、複数の施策の中から、クライアントの状況や予算、利益率まで踏まえて優先順位を決め、実行まで伴走する。これから求められるのは、分析力よりも、判断力と実行力なのだと思います。AIは、間違いなくEC運営を大きく変えています。そして、おそらくこの記事が公開される頃には、さらに新しいAI機能が登場し、今よりももっと多くのことをAIが担うようになっていることでしょう。だから私は、「AIに勝つ方法」を考えるよりも、「AIを前提に、自分はどんな価値を提供できるか」を考えることの方が重要だと思っています。

AIは分析できます。改善案も提示できます。しかし、「その店舗にとって今、本当にやるべきことは何か。」その判断は、現場を知り、お客様を知り、商品を知る人間にしかできません。AIによって”分析する人”の価値は変わるかもしれません。しかし、成果につながる判断ができる人の価値は、これからますます高まっていくのではないでしょうか。だからこそ私たちも、AIを積極的に取り入れています。しかし、お客様に提供したい価値は「AIそのもの」ではありません。AIが導き出した分析結果をもとに、クライアント様の事業や商品、ブランド、利益率、運営体制まで踏まえ、「今、本当に優先すべき施策は何か」を一緒に考え、成果につながる形で実行まで伴走すること。それが私たちの役割だと考えています。EC運営は、広告、販促、商品ページ、レビュー施策、システム、在庫、CRMなど、さまざまな要素が複雑に関わり合っています。AIの進化によって分析は効率化されても、それらを横断的に捉え、最適な優先順位を決めることは、まだ人にしかできません。私たちは、AIを積極的に活用しながら、これまで培ってきたEC運営のノウハウを組み合わせ、分析だけで終わらない「成果につながる判断」と「実行まで伴走する支援」をご提供しています。

「AIを導入したいけれど、何から始めればいいか分からない。」

「AIを使って分析はしているが、その結果をどう施策につなげればいいか悩んでいる。」

「AIも活用しながら、EC運営全体を見直したい。」

そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。AIを活用することが目的ではなく、売上につながるEC運営を実現することが目的です。私たちは、お客様の状況や課題に合わせて、AIと人、それぞれの強みを活かした最適なEC運営をご提案いたします。

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